閑 話:入学の日+ボツコーナー
え~と、担任の先生の登場が唐突すぎたので、
封印してあった本来の一章の話を改修して出してみました。
若干時間が遡ります。
また、この話の後半には【意味不明な描写】が含まれます。
苦手な方はスルーをお願いします。
学園長の挨拶が体育館に響いている。
学園長は20代後半くらいの黒髪の女の人だ。
今日は4月5日、入学式の日だ。
「入学おめでとう!各自精進するように!ケガのないようにな!以上!」
――短っ!?
「それじゃ、入学式終了!各クラスでホームルームをやるから移動!」
――しかも適当だなおい!?
みんな若干落ちつかなそうにしつつ移動。
クラスはABCDEの5クラス。各20人の1学年100人。
3年生まであるので総勢300人・・・
この世界は、意外と魔法使いが多いな。
俺はAクラスである。
さて、苗字じゃなく、名前順に座るのな。
俺の席は左の窓側一番前。
そして、先生が現れ、みんな慌てて着席・・・
「みなさ~ん!こ~んに~ちは~っ!」
・・・・はい?
「あれ~、みんな。先生が挨拶したらお返事してよ~」
・・・先生だと?
「先生のことは、アリス先生ってよんでくださいねっ!」
「「「「・・・は、はーい。」」」」
みんな唖然としつつ、なんとか返答。
「ようしっ、みんなの自己紹介が聞きたいなっ!」
駄目だ、ついていけない。
この先生、背が低く、生徒にしか見えない。なぜか白衣。金髪で碧眼。
「それじゃあ、名前順に起立して自己紹介どうぞっ!」
・・・俺からだな。
「えーと、アルネアといいます。アルって呼んでもらえるとうれしいです。
一年間よろしくお願いします」
よし、無難だな。
「じゃあ、アルちゃん。趣味はなんですかっ!」
・・・アルちゃんって誰?
「むぅ、アルちゃん、先生が聞いたら答えてくださいっ。先生は教室では絶対権力です!」
――なんて無茶な先生だよ!?
「しゅ、趣味!?・・・ええっと、寝坊?」
「それは趣味じゃありません!やり直しですっ!」
「・・・趣味は散歩です」
まあ、ほぼ嘘だが。
「そうですかっ!じゃあ、アルちゃん、散歩のすばらしさを皆さんに伝えてくださいっ!」
――なんだと!?分かってやってるのか?
まさか天然!?それが一番やっかいだ・・・!
「え~、お散歩は仲のいい人と一緒にすると、とても楽しいですよっ!」
これならどうだっ!
「そうですかっ!それじゃあ次の人!」
ふぅ、やっと終わった。俺の後ろの席の人が起立する。
「えっと、エリシアです。一年間よろしくお願いします」
そう、俺の後ろはエリシアである。
「エリシアちゃん、ニックネームに希望はあるっ?」
おおぅ。突然自分のニックネームをつけるのはかなりきついぞ。
「・・・ありませんけど、あんまりイメージに合わないのは困ります」
あ、予防線を張った。
「じゃあ、シアちゃん!」
「じゃあ、それで」
「うんうん、じゃあ、シアちゃんの趣味は?」
・・・そういえばエリシアの趣味ってなんだ?
「朝が駄目な、お義兄ちゃんを優しく(焼いて)起こしてあげることです」
―――まさか、俺のことか!?戸籍的には確かに義理の兄だが!
てか、優しくないから!
「―――なんだと!?なんてうらやましい奴がいるんだっ!」
俺の横の茶髪の男が天を仰いで絶叫。うるさい、お前も焼かれて起こされてみろ。
「それって趣味なのかな?あれ、アルちゃんと同じ苗字だ。お義兄ちゃんって、アルちゃんのこと?」
―――!?念話緊急発動!
さて、「念話」とは何か。
それを説明するには、まず「魔声」について説明しなくてはならない。
魔声っていうのは、魔力を振動させることで、魔力を感知できる人に、
声を使わずに意思を伝えられるというものだ。魔力の声で略して魔声だ。魔の声ではない。
声の出せない水中等で便利なほか、
魔声で詠唱すると、魔力の伝達効率が上がって、術の効果が上がるらしい。
「」で表記されるのが普通の声。『』が魔声である。
魔獣は人間と声帯のつくりが違うので、
意思の疎通ができる魔獣っていうのは、魔声の使える魔獣のことだ。
で、念話っていうのは、指向性を高めた<魔声>である。
相手の魔力の波長に同期し、魔力を振動させることで特定の相手のみと会話する。
「念じて魔力を振動させるだけで話ができる。わーい、便利!」略して念話である。
『やめろエリシア!他に兄がいることにしておいてくれ!』
『・・・だめ?』
『駄目!』
「先生、気のせいでした。私の趣味はお散歩です」
(――気のせいってなんだよ!?誤魔化せんのかよ!?)
「あ、気のせいかぁ・・・分かりますっ!私もよく間違えちゃうの!」
・・・この先生はただの変な人のようだ。
さて、次の人。
「はじめまして、エリス・ハーゼンシュタットです。趣味はお料理です。
一年間よろしくお願いします」
と、無難な挨拶のエリス。
「そうですかっ、それじゃあ次の人どうぞっ!」
どうやら、この先生は趣味を教えれば満足してくれるようだ。
先ほど叫んでた俺の隣席のカイルは元気なやつだった。
ジョンの趣味は読書らしい。無難だな。
あと、目立ったクラスメイトは無口な女の子のティア、頑強そうな男のポールとか。
―――そして
「リリシアです、友達や家族からはリリーって呼ばれてるので、そう呼んでもらえると嬉しいです」
「うんうん、リリーちゃんの趣味は?」
「おにい・・・」
――俺は、何を言うか察知。殺気を送る
リリーがそれを感じて、一瞬顔が引きつった。
「うん?おにい・・・?」
先生に聞き返される。
「おにぃぎりを作ることです」
俺が妨害していてアレだが、リリーよ、なんだ?おにぃぎりって。おにぎりだろ?
なんとか無事に自己紹介を終了。
自己紹介中に、ジョンがエリスをぼ~っと見てるのが気になったが。まさか一目惚れ?
さて、その後も係り決めやら掃除の説明やら、合宿の説明やらをして・・・
さて、お昼だー!
*ここから先はボツとして封印されていたネタです。自己満足です。暴走です。
話が足りなかったので投下しましたが、所詮は封印されていたネタです。
またしても謎のコーナーが始まります。意味不明なのが嫌いな方はスルーして下さい。
また、何この意味不明・・・と思っても、所詮は素人の書いたものだしなと、受け流して下さい。
どうか、ご協力をお願いします。
さて、選べるご飯は4つ。
日替わりで変わるらしい。
―――本日の昼食―――
A、チャーハン定食
B、焼き魚定食
C、スパゲッティミートソース
D、シェフの気まぐれ「鳥の鳳凰揚げ」*最大先着二名まで
「・・・このDの鳳凰揚げって何だよ!」
「あ、お兄ちゃんでも分からないんだ」
「アル、頼んでみます?」
「この、気まぐれってのがポイントだな。オススメだろ普通?」
「あ、さすがお兄ちゃん。ってことはコレ危険?」
「でも、アルならやってくれるはずです!」
おい、何を期待してやがる。
やめろ!そんな目で俺をみるなぁぁぁ!
さて、注文をうけるカウンターの所にいく。おばちゃんがいた。
「私は、えっと、Bください!」
「私はCでおねがいします!」
「俺にシェフの気まぐれを一つ。」
「ええっ!?お兄ちゃん、さっきの話は!?」
「アル、さすがです!」
これでエリシアに、ほんとに選んじゃうの!?
みたいな反応されたらどうすればいいかと思ったぜ・・・
おばちゃんがニヤリと笑う。
「あんた、あんな話をしてたから頼まないかと思ったよ。いい根性じゃないかい」
「・・・聞かれてましたか。」
「まあね、あんた!いきのいい新入生の小僧に鳳凰揚げ一つ!」
「おうよ!任せとけ!」
シェフの人・・・親方じゃね?が返答
「それで、気まぐれ料理は注文を受けてから完成させるから、ちょっと待ってな」
おばちゃんは、そう言ってニヤリと笑った。
――――5分後。
デデーン!
そんな感じの効果音が似合うだろう鳳凰焼きが登場。
♪~チャー、チャラチャッチャチャッチャー!
――気まぐれ料理紹介コーナー!「今日のアラン料理長」――!
「さて、始まりました新コーナ!パーソナリティは、私、アルこと、アルネアと!」
「私、焼肉の天才エリシアと、」
「趣味はおにぃぎりを作ること!リリーことリリネアでお送りします!」
「さて、新コーナだな!」
「最近多くないです?」
「そうだねお兄ちゃん!これは快挙だよっ!」
「そうだな!だが、反応が芳しく無かったら流石に二度と無いかもな」
「アル、それならもうちょっとマシな称号にしてください!焼肉の天才ってなんです?」
「私なんて、趣味がおにぃぎりを作ることだよ!?どうして引っ張るの!?」
「落ち着けエリシア、リリー。仕方ないだろ?料理のコーナーなんだから。
料理の話は、エリシアと初めて会った時の焼肉と、焼肉だけだったんだ。
あと、おにぃぎりな。」
「アル、どうして私の得意料理が焼肉なんです?」
「だから、おにぃぎり引っ張らないでよお兄ちゃん!」
「エリシアの焼肉は美味いんだ仕方ない、早くたべようぜ?冷めちまう」
「うん、わかった」
「エリー、裏切ったわね!?」
「さて、鳳凰揚げとは、鳳凰の形に組んだ鶏肉を揚げたもののようだ。」
「そのまんまです」
「甘いわ、お兄ちゃん!この鳳凰揚げ、焼き加減で翼に陰影をつけているわ!」
「な、なんだと!?・・・ほんとだ!どうやって揚げてるんだよ!?」
「たぶん魔法です」
「な、なるほど!さすがエリー! でもこれ大きくない?」
「・・・どうやら料理長は気合が入りすぎてしまったようだな」
「パーティ用ですね」
「いやー、パーティにコレがあったら笑っちゃうかも。変にリアル。」
「さて、読者の方にわかるように説明しないとな。
大きさは一般的な鶏サイズだな。次、エリシアどうぞ~?」
「えっと、・・・もぐもぐ。 隠し味は卵です?おっきいです。次はリリーどうぞ~」
「もぐもぐ・・・おいしいですがおっきいです。
あ、目がチョコチップ。次お兄ちゃんどうぞ~!」
「もぐもぐ・・・え~と、味は唐揚げだな。おっきい。次エリシアどうぞ~?」
「おっきいです。おっきいんです。すごくおっきいんです。次リリーどうぞです~」
「おっきいしか言ってないよエリー!このままじゃ打ち切りだよ!?
はい、お兄ちゃん、なんかアイデアどうぞ~!」
「じゃあ、一気にリリーに食べさせて口から鳳凰が生えたリリーを実況とかどうぞ~?」
「リリー、頑張って!どうぞ~」
「嫌だよ!?誰も得しないよお兄ちゃん!?他の意見どうぞ~!」
「そうか?R15タグが意味無いから、
戦慄!口から鳳凰が生える!で、R15はどうぞ~?」
「アルが前に変態だったのはいいんです?
でも、とりあえずやってみたらです?どうぞ~」
♪~ジャジャッ、ジャッジャジャーン!
―――「戦慄!口から鳳凰生える―――!」
「り、リリーィィィ―――――ッ!」
「そんな!?リリーの口から鳳凰です!?」
「んぐっ、こ、こんなにおっきな唐揚げ・・・んぐっ!?あぐっ、ふあっ・・・そんな・・・!?」
「なんて感じでどうだろう。エリシアどうぞ~?」
「アル、私は小説に詳しくないですが、大丈夫なんです?どうぞ~」
「そ、そうだよお兄ちゃん!いかがわしいよ!?どうぞ~!」
「なんのことかな?一気に食べて、口から鳳凰揚げが生えたみたいなだけだろ?
ちゃんと残酷描写タグ付いてるから平気だって!たぶんな。どうぞ~?」
「残酷なんです?口から鶏サイズの鳳凰・・・残酷です!鶏に。どうぞ~」
「エリーもたまに残酷だよね!?私はいいの!?」
「おっと、やばい時間だな。」
「んぐっ!?ふふぁぁ!?ん~~!おっひふひはふっ!」
「ちょとお兄ちゃん!?なんでエリーにまで口鳳凰!?」
「いや、なんとなく?もう無いコーナーだろうし暴れとこうかと」
「アル、今度は称号を変えてやってください!」
「お兄ちゃん、もうやらなくていいですっ!」
「えー、見苦しい・意味不明なコーナーをやって申し訳ありません。エリシアどうぞ~?」
「えっと、ついはしゃいじゃいました。てへっ☆ リリーどうぞ~」
「皆さんも口鳳凰にレッツ・チャレンジ!」
「「「銀雷の魔術師、ご愛読(希望的観測です)ありがとうございますっ!」」」
♪~~チャー、チャーチャラー、チャチャーラ、チャーチャラ、チャーラ~
「よし、(悪い意味で)完璧な〆だな!」
「アル、(悪い意味で)完璧ですね。てへっ☆」
「お兄ちゃん、この台本何!?口鳳凰は危ないよ!?エリーもソレ気に入ってるし!?」
「アルが、これが可愛いんだって・・・」
「あー、そうだなリリー。口鳳凰にはチャレンジしないで下さい。危険です。」
「「「それでは、もしまたご縁があれば、またお会いしましょうっ!」」」
この話が封印されてたのは、
このボツコーナーが原因です・・・
でも、これカットすると話の短さが酷いことになるし・・・
というわけで、ボツコーナー投下です。
見てしまって不快な思いをされた方、申し訳ございません!