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第7話 なぜにもこんなに悩んでいるのか

なぜにもこんなに悩んでいるのか。


やはり、昔から入りたかったというのと、安定しているというのが大きいのか。

それとも、やはり、ステータスや地位や名誉、名声のためか。


私は一般冒険者。かの有名な英雄冒険者のようにはなれない。

もちろんやってみたいという、なってみたいという気持ちもなかったわけではない。

しかし、私は、その生活の体たらくさ、英雄の生活の話を聞くとあまりにかけ離れた、やる気のなさ。だからこその、中途半端なスキル。攻撃魔法を完璧に極めるわけでもなく、属性を極めるわけでもなく、誰かと連携が上手くできたわけでもなく、連携の1人練習はしているが、それも実践では使わず、そう、1人練習はすこしはしているが、英雄ほどではないだろうに。魔法を打つのは早いが、それが活躍できるのは小物相手の魔物ばかり、大きいボス級には対して役に立たない。これが英雄との差とも言えなくはない。もちろんこれだけではない。

属性だって、いろんなものにチャレンジしている。他の冒険者はみな、ひとつを極めたりするわけだが、でもそれも相まって、魔物の特性が偏った時に、困るという面も持っている、が、実際はあくまで偏りであって、完全に魔物側の弱点属性がすべて統一されるわけではない。必ずどこかに求める声はある。

そして、その小さな声に適用される、採用される人は、専門性の高い人たちなのだ。


小物の魔物はけっきょくは、大きい魔物が倒せる人は倒せる。でも、大きい魔物は倒せない。だからこそギルドで、部隊で、活動するわけだが、英雄レベルになると、話は変わってくる。大きい魔物さえ倒せてしまう。

それはそのスキル、強さ、今までの鍛錬、そういったものの成果であろう。

私たち一般冒険者はそこに辿り着くのに、今から努力しても、かなり時間がかかる。若い頃の方が吸収が早いからだ。訓練生時代から血の滲むような努力をしている者もいる。それを努力と思わず、それが楽しいと感じる者もいる。そこに勝つ手段はない。今からでは。私は訓練生の頃は、訓練が終わったら、よく友人とそのまま遊んだものだ。

たまにスキルの研究などもしたが、それもくだらない遊びにばかり使っていた。薬草を凍らせたからと言って何もおきないのは目に見えているではないか。ゴブリンの牙を燃やしたって、燃焼させるレベルではない限り、良い素材にもならない。ただただ、試す。子どもの遊びだ。

そんなことに時間を取られる。英雄は、ひたすらに基礎訓練。学習。反復。目指す方向も決まっていて、高度な魔法の習得を目指す。

その努力がいま実っているといっても過言ではないのだろう。そのために努力してきたのだから。私はそれをやってこなかった。だから、いま、その立場の人間になろうなどとは思わないことなのだ、本来。

しかし、夢見てしまうことはある。だって、大きなギルドに入れてしまうから。それが末端だとしても。名のあるギルドにはそれだけの幻想がある。そして安定がある。安寧がある。


そして。堕落がある。

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