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27発目 ナルシスト追跡ミッション!!!

 翔太の提案はこうだ。

わざわざ墓参りの()()()()()、ということは別の用事があるに違いない。掴みどころのない耀司が、出世した今でも幼馴染の女と付き合ってるとかそういう話があったら面白そうだからこっそりついていこう、というものだった。

「確かに面白そう!今からならまだ追いつけそうだし!」

はい、僕も本当は野暮な人間です。正直に言うと、いっつもキャラを作ってる耀司くんの鼻を明かしてやりたくて仕方がありませんでした。

というわけで、僕ら2人は来た道を引き返すことにした。



──────



 引き返して数分、耀司は簡単に見つかった。彼がいたのは墓地だった。墓参りのようなもの、とわざわざ濁す意味がわからなかった。彼は実際に墓にいた。僕らはバレないように彼の斜め後ろの茂みに身を隠す。


「たまにしか帰ってこれなくてごめんな。()だって帰りたいけど、仕事が意外と忙しいんだ。」

墓に向かって語り掛ける耀司。その語り口は普段の大袈裟なものではなく、平凡な青年のありがちな口調だった。

「でもさ、良いニュースもあるんだ。そろそろみんなの敵討ちができそうだよ。だから、その時はまた報告しに行くよ。そして、今度こそ安らかに眠ってほしい。」

そう言って、再び手を合わせる耀司。

「あはは~。道化の癖に辛気臭い顔してる~、みたいな。」

すると、耀司の背後に女がやってきた。

「お、もしかして耀司さん、ホントに彼女に会ってる?」

翔太は呑気なことを言うが、僕はあの女の口調に心当たりがある。


 出撃したときに遭遇した仮面の女に違いない。何故、ここまで侵入することが出来ているのか。彼女は強敵だ。耀司一人で対処できるだろうか?

 僕は警戒態勢に入り剣を握る。耀司をいつでも援護できるように。春香でさえ苦戦した相手だ。状況を呑み込めない翔太にも警戒するよう一瞥する。


「道化とは心外だな。情報源の大半は俺のお陰だっていうのに。失礼なやつだぜ。」

僕の警戒とは裏腹に、女と耀司はある意味で親しげだ。

「あはは~。そうかもぉ~。でもさぁ、あんたは理想が高すぎるんだよねぇ。政府打倒とか、バッカみたい。あたしみたいに殺したい奴を殺すだけなら楽なのにね?」

女はあっけらかんと笑い、

「はぁ~。でもまさかあの作戦が失敗とはね。ほーちゃんがあそこまで弱いとは思わなかったよ。」

と、続ける。

ほーちゃん、穂乃果のことだろうか?あの作戦、穂乃果と仮面の女が関連する話、この前の変身の時だろうか?

「ああ、ホノカの弱さは俺も想定外だった。あんな腕じゃ、お前と混同させるのは無理だな。だが、あれだけ弱ければ俺達の邪魔にすらならないな。しっかし、お前みたいな奴を引き入れた()()()の気が知れないな。理想は違えど、それまではキッチリ協力してもらうからな。」

耀司と仮面の女は協力関係にあるみたいだ。しかし、あいつとは?これに関しては皆目見当もつかない。

「あはは~。協力するに決まってるよ~。てか、あたしはウチのじじばばとほーちゃん殺せればそれで満足だしさ。ついでだし他の奴も殺してやるよ。てか、あんたの方が変だし。殺したい奴多すぎみたいな?」

女の言葉から察するに、彼女は穂乃果の姉で間違いないだろう。


「しょうがないだろ。どっちにも恨みがあるんだ。まあ、全員じゃあないけどな。」

耀司の言葉は大真面目そのものだった。心の底から、復讐を成就させようとしている、そんな印象を受ける。

「あはは~。冷酷になりきれないのマヂ草生える~。政府を打倒したいなら、恨みがない奴も殺さなきゃっしょ。」

耀司の考えは甘い、女はそう言いたげだ。


「そうかもな。だが俺はこの甘さも気に入っている。だから、何度も警告してるはずなんだがな。どいつもこいつも察しが悪くて困る──────。」

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