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決戦 前夜


「さぁ。好きなだけ食べて飲みなさい。ただし、明日の本番に支障が出ない様。特にフレデリカさん」


 目の前のテーブルに、様々な形と色合いの料理が並べられている。

 誰が見てもわかる。素人では完成させられない高価な料理の数々。

 どれも一流の料理人の手によって作り出された一流の料理たち。

 水道真琴は、これらの料理を遠慮なく好きなだけ堪能してもいいと言う。

 決戦を前に、決起集会代わりの食事会。

 これを遠慮する道理はない。

 全ての料理を堪能してやろう……と思っていたが見透かされていたようだ。

 

「水道さん。私そんなに大食いに見えますか?食べる事は好きですけど、食べる量は人並みですよ……って、これ美味しい!なんですかこれ⁉︎」


「それは……餃子ね。フカヒレ入ってるやつね。まぁまぁ美味よね、それ。意外ね。私と味の趣味が合うなんて。ここの店、食材とか特別だから庶民の舌には合わないみたいなのよね。おかわり出来るから、お腹壊さない程度に食べて。他の二人も……って。まっ、いいか。巫女さんと凛の任務は、今日までのフレデリカさん護衛とサポートだし

。二人はお腹がはち切れても大丈夫よ。好きなだけ食べて。今日までご苦労様」


「真琴さん。私も最後まで動きます。一番大変なところだけをフレデリカさんに丸投げなんて無責任すぎます」


 凛ちゃん……やっぱりいい子だ。


「妾も。妾が出来る事をやろうと思うのよ。だから明日は、ここを離れるつもりなの。そばにいられないけど、フレデリカのこと応援してるのよ。がんばるのよ」


 何やかんやで、巫女さんも私の事を仲間だと思ってくれている。

 ここ数日、三人でいろんな所に遊びに……じゃなく視察で各地を回って、二人との心の距離が縮まった気がする。

 少なくとも私は、背中を任せられるパートナーだと感じられる様になった。

 と言うか、私は二人のことが大好きだ。叶うかどうかは分からないけど、全てが終わった後も親友でありたいと思っている。こんな気持ち久しぶりだ。


 そして、ついに明日が本番。

 二人の事や水道さん。この世界の人たちを救いたい。

 隕石落下時刻は明日のお昼十二時。誤差範囲四十分。


 私がやるべき事は、水道さんの指揮下。私の責務を果たす事だけだ。


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