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【完結】My² Gene〜万能遺伝子と宵闇の光〜  作者: droegg
8章 URAZMARY[牢星]
90/91

行く末

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【登場人物】

 [サンダー・パーマー=ウラズマリー]

 金髪の活発な青年。電撃系の能力を持つ。

 サンダー・P・ウラズマリーから「プラズマ」というあだ名で呼ばれる。

 遺伝子能力養成学校高等部を卒業し、輸送船に忍び込んで宇宙へと旅立った。


 [バリス・スピア]

 元軍医で、毒の能力を持つ医者。

 薄紫で、天を衝くようなツンツン頭。目つきが死ぬほど悪い。

 どんな病でも直す幻の植物を探すため、医星を出てプラズマと旅をすることになる。


 [水王(スオウ) 涙流華(ルルカ)

 元名家・水王(スオウ)家の侍で、水の遺伝子能力者。

 プラズマ達に妹を救われた一件で、自分に足りないものを探すため、水王家当主から世界を回ることを命じられる。


 [ラルト・ローズ]

 白色の長髪で、いつもタバコをふかしている政府軍中佐。

 口が悪く、目つきももれなく悪い炎の遺伝子能力者。

 政府軍内の裏切りにより、軍を退官してプラズマ達と旅に出ることを決心する。


 [レモン・ポンポン]

 褐色高身長、彫の深い濃い顔にアフロがトレンドマークの伝説のエンターテイナー。

 娯星テロ事件の後、プラズマと涙流華に強制的に同行させられる。ガタイの割にビビり。


 ▼政府軍

 [ラバブル・ラバーズ]

  政府軍元帥。褐色の肌に白髪、眼帯をつけている。今回の牢星調査の指揮を執る。


 [アイリス・ローン]【鬼神】

  政府軍中将。ピンク色のロングヘアで、見た目は少女のような風体。ギリギリまだ34歳。


 ▼Masters

 [ガウディオ・ジア]【瞬炎】

 Mastersの一人。電撃の遺伝子能力者。森星でプラズマ達と共闘する。


 [ルーノ・スクラブ]

 プラズマの級友。ガウディオの助手という形で行動している。セリナとは犬猿の仲。


 ▼殷生師団

 [アクスグフス・グシェ]

 師団のリーダー的存在。


 ▼その他

 [セリナ]

 プラズマの幼馴染の女の子。

 勤勉で真面目な性格。氷の能力、封印系煉術を操る。


 [レオン・アイシー]

 セリナの師匠。氷の能力と封印の能力を操る。


 [アリス・ジア]

 プラズマの師匠。電撃系の能力を持つ女性。ガウディオ・ジアの妹。


≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡

【お知らせ】

 ふう。


≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡


〜牢星・客間棟食堂〜


「で、どうすんだ? My Gene(マイジーン)を探すのを最優先にするのか、幼馴染達を探すのを最優先にするのか」

 バリスはフォークでスパゲッティをつつきながらプラズマに問いかけた。


「どっちも。My Geneを探しながら、セリナ達も探す」


「次はどの星に行くのだ?」

 涙流華は皆んな分のチョコケーキを切り分けながら尋ねる。


「それだよなぁ……」


「大元帥に情報を貰ってみるか?」

 ラルトの提案にプラズマは決めあぐねている様子だ。



「プラズマ!」

 食堂の入口から彼を呼んだのはルーノだった。

 彼も政府軍の調査を受けるため牢星に留まっていたのだ。


 彼はプラズマ達のところまでくると、ホログラムを表示させた。

「Mastersのカレセフューレさんから情報があった」


 カレセフューレとは森星でプラズマ達と共に戦った老傑だ。

 ルーノ指導役だったガウディオの上司にあたる。


崇神(すうしん)星ってところで、殷獣(いんじゅう)が多く目撃されているらしい。もしかしたら…何か掴めるかも…しれない」


 なぜかルーノの語気は弱い。


 プラズマは少し考えると、軽く頷き答えを出した。

「よし、そこに行こう」


「情報を渡しておいてなんだが、大丈夫か…? また危険な目に遭うかもしれんし、あそこは新興宗教が勢力を強めてる星だ。少しきな臭い」


「だから無理に行こうとしなくても…」


「いや、行く!」


「あの星の新興宗教って言えば、国際教団だろ? たしかMy Geneを神と崇めて接触することを主軸に置いた宗教のはずだ」

 ラルトがその新興宗教について詳細を説明する。


「そこで何か情報が得られるかもしれない。行ってみよう」

 プラズマの言葉に涙流華も頷いた。

「そうだな、とにかく前に進まねばならんしな」


「そうか…」

 ルーノがそう呟いたときだった。



「ここにいたの!?」

 甲高い少女のような声が食堂に響く。

 軍服に身を包んだピンク色の長髪の少女はちょこちょこと小さな歩幅で近づいてきた。


 その少女と思っていた人物は政府軍中将アイリス・ローン、34歳だった。


「あれ? 34歳の人?」

 プラズマの無神経な言葉にアイリスは殴りかかりそうになるが、なんとか自制したようだった。


「アンタたちに政府軍から公認遺伝子能力者指定がなされた。今回はその通知で来たのよ」


「公認遺伝子能力者指定?」

 涙流華が聞いたことのない言葉に首を傾げた。


「そう。平たく言えば、良くも悪くも政府軍やMasters、一神(いっしん)四帝(よんてい)が影響力のある遺伝子能力者だと認めたってわけ」


「へぇ〜、そうなるとどうなるんだ?」


「二つ名が与えられるのと、政府の発行する官報に所属組織、氏名、二つ名、等級が載ることになる」


「私なら【鬼神】って物騒な名が与えられたみたいにね」


「そして同じ組織に属する者が5人以上いる組織は、直近数年の主な功績や悪行が官報に載る」


「ほら、これが最新の官報よ。等級は10から1まであって1が最高値」


「ちなみに私の等級は4から3に上がりました♡」

 アイリスは目元で可愛らしくピースをすると、“あークソ!!”と地団駄を踏んだ。


 物騒なイメージが婚活に影響を及ぼすからだ。


「なんで私の手柄にすんだよ!! 元帥もいただろうが!! なんで等級が元帥と並ぶんだよ! 中将だぞ!?」

 彼女はかなり荒れた様子でホログラムを起動させ官報を表示させると、息を吐いて落ち着きを取り戻した。




《更新》

【氏名】

 バリス・スピア

【所属】[更新]

 現 四帝直轄惑星間遊撃捜査隊

 前 ヴィスタ診療所

【二つ名】

 猛毒

【等級】[更新]

 現 7級

 前 10級



《更新》

【氏名】

 ラルト・ローズ

【所属】[更新]

 現 四帝直轄惑星間遊撃捜査隊

 前 政府軍

【二つ名】

 獄炎

【等級】

 7級


「スピアとローズはすでに登録されてるから更新ね。所属とかが変わってるわ」



《新規》

【氏名】

 サンダー・パーマー=ウラズマリー

【所属】

 四帝直轄惑星間遊撃捜査隊

【二つ名】

 雷獣

【等級】

 6級



「なんだよ獣って! 失礼だな!」


「お前はいつも電撃化して突撃しかしていないからな。電撃の猪とでも思ったのだろう」

 涙流華はプラズマの二つ名を馬鹿にするように笑っている。



《新規》

【氏名】

 水王 涙流華

【所属】

 四帝直轄惑星間遊撃捜査隊

【二つ名】

 水夜叉(みずやしゃ)

【等級】

 7級



「ぶははははは!!! ヤシャってあれだろ!? 怖い顔したやつだろ!?」

 ラルトは遠慮のかけらもなく爆笑している。

「歴代水王家は能力から二つ名が付いてんのに、お前だけ表情で付いてんじゃねぇかっ!!! あひひひ…!!」


「貴様…!」

 いつもの通り、ラルトの腹に涙流華の蹴りがめり込む。



《新規》

【氏名】

 レモン・ポンポン

【所属】

 四帝直轄惑星間遊撃捜査隊

【二つ名】

 伝説のエンターテイナー

【等級】

 9級



「ちょっと待ってくれ! 私もか!?」


「でもレモンは等級抑え目だな」

 バリスの言葉にアイリスが反応した。


「正直それでも異例よ。普通10級を飛ばして新規等級が与えられることは稀なの」


「それにそもそも指定されること自体難しいことなのよ? 今回ルーノ・スクラブは指定申請こそあったけど、どこかの機関が決裁を通さなかったから指定から漏れてるし」


 アイリスはさらに続ける。


「スピアは2階級上がってるし、スオウはいきなり7級。そして…」

 アイリスはプラズマに目を向けた。


「パーマーに至っては新規で6級。そんなの滅多にあることじゃない」


「え!? 俺すごい!? 俺すごい!?」

 プラズマは横に立つ涙流華にダル絡みをするが、彼女は無視している。


「ねえねえ? 聞いてんの? 怖い顔のヤシャルルカ?」

 プラズマの腹にも涙流華の蹴りがめり込んだ。


「等級が高いってのは分かりやすく信頼になる。アンタたち何でも屋をやってるみたいだけど、おそらくこれから多くの依頼がくることになると思う。額もそれなりになるはずよ」


「よっしゃぁ!」


「けど逆に言えば、裏稼業の者たちに狙われやすくなる」


「なんで?」

 プラズマはポカンとした様子で尋ねた。


「言ったでしょ? 公認指定は良くも悪くも影響力のある者に付けられる。裏社会で仕事をとるにしても等級は信頼になる」

 バリスはそのことを知っていたのかめんどくさそうに頷いている。


「特にアンタたち捜査隊はこれだけ目立つことしてんだから…」

 アイリスはホログラムをスクロールさせた。



【組織名】

 四帝直轄惑星間遊撃捜査隊

【公認指定人数】

 6名

【公的行動記録】

・ 医星医薬品強奪事件解決貢献

・ 戦星紛争解決貢献

・ 政府軍本部高官離反事件対応

・ 森星王暗殺未然防止

・ 娯星テロ事件解決貢献

・ 牢星暴動事件解決及び指定犯罪組織構成員逮捕貢献



「あれ? 6人になってる?」


「アンタたちのトップは一応イヴ・パラムでしょ? それも含まれてんのよ」

 アイリスの言葉にプラズマは“あぁ!”と手を叩き納得した。


「俺たちまだ会ったことないから一度挨拶くらい行っとくか」

 ラルトがそう提案するが、プラズマは首を横に張った。

「いや、いいよ! めんどくさいし! 校長優しいから大丈夫だろ!」


「アンタたちの功績で一番でかいのが、殷生師団(いんせいしだん)の壊滅に貢献したってとこね。政府もMastersも潰したがってたから」



「ま、とにかく今回は世話になったわね。ガウディオ・ジアとかの4人は残念だったけど……私もまた彼らについて何か分かれば連絡するわ」


「ありがと、ピンクの中将さん」

 プラズマは頭を下げた。


「ピンクの…? なんかいかがわしい感じだけど…34歳よりはマシか…」


「あ、あと、明日の午前でアンタたちに対する調査は終わりだから。明日の午後にはこの星を発てるわ。世話になったわね。幸運を祈ってる」


「またなんかあったら連絡して。私一応政府軍では強さだけならトップクラスだから。その代わり良い人紹介してよね♡」

 アイリスは冗談めかしてウィンクすると食堂を後にした。


 するとルーノが一歩後ずさる。

「プラズマ、俺も一旦カレセフューレさんのところに戻るわ。また別の星で会った時はよろしくな」

 ガウディオやセリナが犠牲となったことを気に病んでいるのか、ルーノの表情は晴れないままプラズマ達の元から離れていった。



 仕切り直すようにプラズマが一回手を打った。

「ってことで、その宗教の星に向かうか! 野郎ども! 準備だ!!」

 皆それぞれその場を離れようとするが、涙流華はいつの間にか座ってチョコケーキを頬張っている。


「おい涙流華、食い意地はってないで行くぞ」

 ラルトに催促されるが、涙流華は動じることなくケーキを食べ続けた。


「私は野郎ではないからな。我らが長、プラズマ殿が“野郎ども”と言ったのだから、私が出張るわけにはいかんだろう」


 ラルトはすぐさまプラズマに抗議した。

「おいプラズマ、野郎と涙流華に訂正しろ。それか涙流華も野郎に含まれると言え」


「やだよ…飯食ってるの邪魔するとルルカ怖ぇんだもん…」


「まだ明日まで時間はあるのだ。今はここでゆっくりと英気を養ってもバチは当たらんだろう?」


 涙流華はプラズマ達を見ると、着席を促すように隣の席の椅子を引いた。


「……仕方ねえ。ルルカの食い意地に付き合ってやるか!」


「何が食い意地だ、ほら見ろ。ラルトも食べたそうにしているだろう」


「してねぇよヤシャ涙流華」


「貴様!」


「ほら痴話喧嘩すんなって」


「そうだ! 仲直りがてらみんなで踊るかい?」


「アフロは黙ってろ!」


「ひどい!」



……………



………





To be continued.....

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