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【完結】My² Gene〜万能遺伝子と宵闇の光〜  作者: droegg
8章 URAZMARY[牢星]
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力達の寝覚め

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【登場人物】


 ▼何でも屋(IMIC)

 [サンダー・パーマー=ウラズマリー]

 金髪の活発な青年。電撃系の能力を持つ。

 サンダー・P・ウラズマリーから「プラズマ」というあだ名で呼ばれる。

 遺伝子能力養成学校高等部を卒業し、輸送船に忍び込んで宇宙へと旅立った。


 [バリス・スピア]

 元軍医で、毒の能力を持つ医者。

 薄紫で、天を衝くようなツンツン頭。目つきが死ぬほど悪い。

 どんな病でも直す幻の植物を探すため、医星を出てプラズマと旅をすることになる。


 [水王(スオウ) 涙流華(ルルカ)

 元名家・水王(スオウ)家の侍で、水の遺伝子能力者。

 プラズマ達に妹を救われた一件で、自分に足りないものを探すため、水王家当主から世界を回ることを命じられる。


 [ラルト・ローズ]

 白色の長髪で、いつもタバコをふかしている政府軍中佐。

 口が悪く、目つきももれなく悪い炎の遺伝子能力者。

 政府軍内の裏切りにより、軍を退官してプラズマ達と旅に出ることを決心する。


 [レモン・ポンポン]

 褐色高身長、彫の深い濃い顔にアフロがトレンドマークの伝説のエンターテイナー。

 娯星テロ事件の後、プラズマと涙流華に強制的に同行させられる。ガタイの割にビビり。


 ▼政府軍

 [ラバブル・ラバーズ]

  政府軍元帥。褐色の肌に白髪、眼帯をつけている。今回の牢星調査の指揮を執る。


 [アイリス・ローン]【鬼神】

  政府軍中将。ピンク色のロングヘアで、見た目は少女のような風体。ギリギリまだ34歳。


 ▼Masters

 [ガウディオ・ジア]【瞬炎】

 Mastersの一人。電撃の遺伝子能力者。森星でプラズマ達と共闘する。


 [ルーノ・スクラブ]

 プラズマの級友。ガウディオの助手という形で行動している。セリナとは犬猿の仲。


 ▼殷生師団

 [アクスグフス・グシェ]

 師団のリーダー的存在。


 ▼その他

 [セリナ]

 プラズマの幼馴染の女の子。

 勤勉で真面目な性格。氷の能力、封印系煉術を操る。


 [レオン・アイシー]

 セリナの師匠。氷の能力と封印の能力を操る。


 [アリス・ジア]

 プラズマの師匠。電撃系の能力を持つ女性。ガウディオ・ジアの妹。


≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡

【お知らせ】

 いいペース。


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~牢星地下・研究施設~



 アクスグフスは行動不能にしたセリナ、ルーノの横を通り過ぎ、プラズマへと近づいていく。


「取り込む前に、まずはお前のその中に眠る力を活性化させよう」

 アクスグフスはプラズマの額に手を置き、命令した。


『起きろ』


 プラズマは痙攣し始め、絶叫と共に赤黒く濁った靄もやが口から吹き出す。


『ガアァァァァァァァァァァ!!!』


 プラズマの雄叫びは研究所内の金属部を震わせるほどだった。


 セリナはプラズマに向けて必死に手を伸ばしている。

「プラズマ!!!」



「さて…神に見捨てられた以上、私が神になる他ない。そのためにはURAZMARY、お前の力をある程度引き出してから取り込ませてもらう」


「先ずはその罪深き力だ!」


 プラズマの絶叫が終わると、血に塗れたような肌色となり暗赤色の瞳で獣のようにアクスグフスを睨んだ。

 プラズマはふらつきながらも立ち上がると、電撃と化し超速でアクスグフスへと迫る。


『止まれ』


 アクスグフスの命令を受けるがプラズマは止まらない。

 そしてそのまま組み付くようにアクスグフスに体当たりした。


 寸前で鉄を纏って硬化していたアクスグフスは馬乗りになるプラズマを下から蹴飛ばすと、埃を払いながら立ち上がった。


「なるほど…蝕む力を…!」


 そう言ってプラズマの方へと目を向けると、すでにその姿はなかった。


 風を切る音と肌が痺れる感覚。

 それを感じ取ったアクスグフスは左を向いた。


 すると眼前には、すでに距離1メートルもないくらいまで近づいてきているプラズマがいた。

 さらにプラズマは獣のように噛みつこうとしながら、唾液を撒き散らしている。


 一瞬であったが、プラズマの歯が灰色に輝いていたことからアクスグフスは顔面と頸部を鉄で硬化させた。


 プラズマはアクスグフスの頸部に噛み付くが、鉄同士で首を噛みちぎるには至らなかった。


「…!?」

 アクスグフスは首を噛み進められる感触を感じとる。

 プラズマの歯を見ると虹色の光沢を放っており、徐々に鉄の肌に食い込んでいっていた。


隕鋼石(メテライト)化する煉術か…!」

 プラズマはあらゆる物質の中でも最硬度を誇る鉱石を歯に(まと)っていたのだ。


 アクスグフスは鉄化した拳でプラズマの顔面を殴りつけるが、彼の顔は打撃を受ける部分だけ反射的に隕鋼石(メテライト)化していた。

「こいつ…! 条件付き反射煉術を…!」


 打撃を受けるプラズマの瞳孔は開いており興奮状態であることが分かる。


 プラズマは頬に当たっているアクスグフスの腕を取ると、逆手で胸ぐらを掴み力一杯上方へ放り投げた。


 プラズマはアクスグフスの足を鉄の煉術で絡めとると、アクスグフスの周囲に鉄の板を生成した。

 アクスグフスは鉄に囲まれ空中にフワフワと浮いている。


 そしてさらにプラズマはアクスグフスまで鉄の棒2本をレールのように作り出した。


 プラズマは純粋無垢な笑みを浮かべると、力強く咆哮する。

 その瞬間アクスグフスの左腹部を中心として左半身が消し飛んだ。


超電磁砲(レールガン)か!?」

 ルーノはプラズマの攻撃に驚きの声を上げた。


「プラズマ……」

 セリナは不安そうにプラズマを見つめている。


 ビー玉ほどのレールガンの弾はアクスグフスを貫通すると天井をも貫いた。


 遠目で見ていたヒューマッドも驚いた顔でプラズマの戦いを見ていた。

「あのガキにあんな芸当が?」

 その言葉に答えたのはレオンだった。


「何かがプラズマを大きく影響を与えています」 


「どうしたんだよ…プラズマ」

 レモンもいつものプラズマの雰囲気とかけ離れていることを心配していた。


「やり…すぎだ……URAZ…MARY」

 左半身を抉られたアクスグフスは足元の鉄枷を解除され、地面に叩きつけられた。


 しかしアクスグフスの負傷した部位は、体の内部から血管が絡まるように埋められると程なくして修復された。


「URAZMARY…少し力を引き出しすぎたか……いや、それとも…」


 身体を修復したアクスグフスは立ち上がるが、すぐさま身動きが取れなくなる。

 プラズマを見るとアクスグフスの方を睨みつけていた。


「全く…取り込むのも一苦労だな」


 プラズマが動き出そうとするが、まるで透明な何かに引っ張られたかのように制止させられた。

 しかし程なくしてプラズマはアクスグフスに向け歩みを再開させる。


 アクスグフスは身動きが取れないまま、電撃化したプラズマの突きを受ける。

 今度は右腕が吹き飛んだ。

「くそっ…」


 プラズマは間合いをとると千切った腕をぞんざいに投げ捨てた。

 そして不気味な雄叫びをあげる。




▼▼▼



「ここはどこだ!?」

 プラズマは真っ暗闇の中にいた。

「あいつを…あいつを倒さねぇとセリナやルーノが…!」


『ここは俺達の…お前の居場所だ』

 高く力強い声。声変わりする前の少年のような声だ。

 声の方へと目を向けると、そこには電撃が人型を作ったような存在が現れた。背は低く子供のようだった。


「俺の居場所…?」


「そうだ」

 電撃の人型は背後に振り返ると指をさした。

「見ろ。あれが今のお前の状態だ」


「今の状態?」


 視線の先には四足歩行の獣のような暗赤色の(もや)が暴れ回っていた。


 そしてその獣の前には白い半透明の人影が立っており、交戦しているようだった。

 白い半透明の人影が手を前に掲げると獣の動きが止まり、数秒して獣が攻撃を繰り出したり、暴れ始めていた。


「今はあの獣の力が強い」

 電撃の人影が言うように、獣から沸き立つ赤黒い煙は濃く量も多いが、半透明の人影から出る煙は弱く少なかった。


「あいつが動けば事態も収まるんだろうが、あいつは気まぐれで期待は薄い」

 電撃の人影は“あいつ”といいながらプラズマの背後に胡座(あぐら)をかいて座る人影に目を向けた。


 その人影は黒く、そして内側から光を放っており、“黒い太陽”と形容するに相応しかった。


「よくわかんねぇけど、お前はあの獣を止めなくていいのか?」


「俺の力も少し戻りつつはあるが、それでもあいつには敵わない。だからこうしてお前とここにいる」


「俺と居ていいのかよ? あの半透明の奴一人であの獣を抑えてんだろ?」

 プラズマが獣たちを見ながら尋ねると、電撃の人影もそちらの方を向いた。


「ああ。これからお前と俺であの獣を止めるからな」


「俺とお前で?」


「そうだ。だがそれにはお前の力が足りない。こっちに来い。もしかすると貰えるかもしれん」

 電撃の人影はプラズマを先導するように“黒い太陽”のような人影の元へと歩み寄る。


 “黒い太陽”のような人影は、近づいてきた電撃の人影に気づくと少し顔を上げた。


「お前の力をこいつに与えてやってくれ。()()()ので触発されて、力が出しやすくなってるんだろ?」

 電撃の人影の申し出に、“黒い太陽”のような人影は首を横に振った。

「こいつは俺の力を使う器ができてない。それにお前が力を与えてやればいいだろう」


「俺の力は一部しか無理だと言ったはずだ。これ以上は与えられない。さっきも助けてやってただろ」


 “黒い太陽”のような人影はそっぽを向いた。

「俺の力は渡せない。それにさっきのは助けたんじゃない。そいつが死ねば俺も困る。ただそれだけだ」


 電撃の人影は諦めたように俯くが、プラズマの方に顔を向けた。

「●●●●●。俺達だけで止めるか」


 最初の言葉が聞き取れなかった。ノイズがかかったような、理解できない言語のような、そういう感じだった。


「なんかよく聞こえなかったんだけど、なんて言ったんだ…?」


「気にするな。行くぞ」

 電撃の人影が獣に向かって歩き出した。


俺達(人影)だけじゃ()は止められない。お前自身が止めなければ一時的にしか止まらない」


「どういうことだ?」


「今はまだ理解はしなくていい。とにかく、お前があの獣に触れて“止まれ”と念じれば止まる」

 プラズマは理解し難いのか、顔を(しか)めている。

 電撃の人影は話を止めることなく続けた。

「早くしないと、()の仲間達も危ない」


「何が起こってんだよ!! あの獣はなんなんだよ!! お前らは誰なんだよ!!」


 今ここにいる場所、そして何が起こっているのかが理解できないプラズマは電撃の人影を問い詰める。

「あの獣を止めなきゃ、お前の大事なセリナや師匠、仲間達が死ぬって言ってんだ!!」


To be continued.....

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