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【完結】My² Gene〜万能遺伝子と宵闇の光〜  作者: droegg
第7章 監獄の星[牢星]
75/91

埋惡

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【登場人物】

 [サンダー・パーマー=ウラズマリー]

 金髪の活発な青年。電撃系の能力を持つ。

 サンダー・P・ウラズマリーから「プラズマ」というあだ名で呼ばれる。

 遺伝子能力養成学校高等部を卒業し、輸送船に忍び込んで宇宙へと旅立った。


 [バリス・スピア]

 元軍医で、毒の能力を持つ医者。

 薄紫で、天を衝くようなツンツン頭。目つきが死ぬほど悪い。

 どんな病でも直す幻の植物を探すため、医星を出てプラズマと旅をすることになる。


 [水王(スオウ) 涙流華(ルルカ)

 元名家・水王(スオウ)家の侍で、水の遺伝子能力者。

 プラズマ達に妹を救われた一件で、自分に足りないものを探すため、水王家当主から世界を回ることを命じられる。


 [ラルト・ローズ]

 白色の長髪で、いつもタバコをふかしている政府軍中佐。

 口が悪く、目つきももれなく悪い炎の遺伝子能力者。

 政府軍内の裏切りにより、軍を退官してプラズマ達と旅に出ることを決心する。


 [レモン・ポンポン]

 褐色高身長、彫の深い濃い顔にアフロがトレンドマークの伝説のエンターテイナー。

 娯星テロ事件の後、プラズマと涙流華に強制的に同行させられる。ガタイの割にビビり。


 ▼政府軍

 [ラバブル・ラバーズ]

  政府軍元帥。褐色の肌に白髪、眼帯をつけている。今回の牢星調査の指揮を執る。


 [アイリス・ローン]【鬼神】

  政府軍中将。ピンク色のロングヘアで、見た目は少女のような風体。ギリギリまだ34歳。


 ▼Masters

 [ガウディオ・ジア]【瞬炎】

 Mastersの一人。電撃の遺伝子能力者。森星でプラズマ達と共闘する。


 [ルーノ・スクラブ]

 プラズマの級友。ガウディオの助手という形で行動している。セリナとは犬猿の仲。


 ▼殷生師団

 [アクスグフス・グシェ]

 師団のリーダー的存在。


 ▼その他

 [セリナ]

 プラズマの幼馴染の女の子。

 勤勉で真面目な性格。氷の能力、封印系煉術を操る。


 [レオン・アイシー]

 セリナの師匠。氷の能力と封印の能力を操る。


 [アリス・ジア]

 プラズマの師匠。電撃系の能力を持つ女性。ガウディオ・ジアの妹。


≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡

【お知らせ】

 ペースあげてくぜぇ?


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AGIS(エイジス)絶対零度(アルクル)


AGIS(エイジス)闇界(ノクテム)


AGIS(エイジス)…………名前分かんねぇけど体が電撃になるやつ……!」



 それぞれ(?)AGIS(エイジス)を発動させ、アクスグフスに対峙する。


「レモン・ポンポンさん! 他の人たちを安全なところへ連れて行って!」

 セリナの指示にレモンは声を裏返らせながら返答する。

 レモンはまず近くのレオンとアリスに目を向けた。その視線に気づいたのかレオンがアリスを持ち上げると横抱き(お姫様抱っこ)した。

「こっちは大丈夫だ。 そっちは頼む」


 レモンはすぐさま倒れるガウディオのところへと駆けた。

 彼に意識はないが、呼吸はしているようだった。レモンは大柄なガウディオを軽々と持ち上げると、安全地帯まで後退した。


「セリナ…と言ったな」

 セリナによって言葉を封じられたはずのアクスグフスは話し始めた。その様子にルーノも驚いている。

「おいおい! あいつ喋り出したぞ!? セリナの封唱解いたのか!?」


「あいつの能力で私の封唱も蝕んだんでしょ」


「水色の髪…封印の力…お前は……」

 そこまで言いかけたところでアクスグフスの口が止まる。

「なるほど、ある一定の事柄のみを封じる条件付きの封唱か。確かにこれなら範囲が限定され封印の力を集中させることができる」


「だがお前が封じた()()のおかげで、お前のこと、お前の属するものまで目星がついたよ」


「そして隣のその坊主…“ルーノ”のこともな」

 アクスグフスはルーノに目を向ける。

「揃いも揃って私を潰しに来たということか」


「お前達はそこまでして…」

 アクスグフスの顔面に向け氷柱が放たれる。


「ペチャクチャと喋ってる暇はないですよ? おじいさん」


「ふはは! 活きがいい。失敗作にでも相手をさせようと思ったが、お前らは私が相手をしてやろう」


「それにお前の戦闘データも欲しい」

 アクスグフスはセリナを指差した。


「プラズマは下がってて!」

 セリナはそう言ってアクスグフスの方へと駆け出した。


「ルーノ!」


「なんだよ!」


「力! あいつの視界を奪って!」


「言っても見せてもないのに俺の能力知ってんのかよ…」

 ルーノは1人小声で呟くと、能力を使用した。


「もらうぜ! お前の視界!!」

 ルーノの声と共にアクスグフスの視界は暗転した。


「視界を奪う能力か…? それとも明暗を操る能力か…」

 アクスグフスは前方が見えなくなったにも関わらず冷静に考えを巡らせている。


 セリナは間髪入れず巨大な氷塊…全長20メートル近い氷山を放った。


 アクスグフスは自身の周りに球状の結界のようなものを出現させた。

 結界は白い半透明で(もや)がかっている。


 セリナの放った氷塊は周りの機器を薙ぎ倒しながら、アクスグフスへと迫る。

 しかし結界に衝突した途端、氷塊はすり抜けながら消滅していく。

「やっぱり結界は“蝕む力”か…!」


 セリナは地面に手をつくと、体から巨大な冷気を発した。

「ルーノ! 逆っ!!」


「だから何でお前は知ってんだよ!!」

 ルーノは叫びながらもセリナの指示通りに能力を反転させる。

 その瞬間、アクスグフス張った結界の中が眩い光を放った。

「明暗操作かっ!」


 アクスグフスはその眩しさから目を手で覆っている。


 その隙を突くように鋭い氷刃が地面から隆起し、アクスグフスを襲う。


「やったか!?」

 2人の連携にプラズマは声を上げた。



 氷が砕け、粉塵が舞った。

 結界の中では白味掛かった煙が充満している。


 結界が解かれると、さらに大きな煙が上がった。

 氷に塵ではない。何か生暖かい空気を(まと)った煙だ。


 その光景にセリナは言葉を失った。

「まさか…」


 セリナの言葉にルーノも続く。

「嘘だろ…? 今のを防ぐのかよ…!」



 尚も煙を放ちながら、何事もなかったかのようにアクスグフスが立っていた。

「惜しかったな。氷を放ったタイミングと、明転させたタイミングが合っていなかった。そのおかげで私は氷を溶かすことができたということだ」


 アクスグフスの言う通り、セリナとルーノが生んだ一瞬の隙を突いて、下から隆起する氷刃を自身の体に熱をまとうことで溶かし防いだのだ。


「その連携不足を見るに、お前達はただURAZMARYを守るというところで利害が一致しているだけか」


「それにセリナとやらの方はAGISを使いこなせておらん。巨大な出力のせいでコントロールができていない。煉術かと思うたわ」

 皮肉を含んだアクスグフスの言葉にセリナは顔を(しか)めた。


「では次はこちらの番といこうか。URAZMARYを捕らえて取り込まねばならんのだ」


 アクスグフスは両手の指を立て胸に当てると、遺伝子能力の発動を宣言した。


埋聴惡(マイティンアー)


 変化はない。ただ、アクスグフスの(まと)う雰囲気がどこか邪悪なものに感じられた。

「AGISだのAGRYだのと言い始めたやつがいたが、本来遺伝子能力と一体となっていれば、そんな段階は必要ない」


「必要な段階までを自由に使用できるのが本来の目指すべきものだ」


 アクスグフスは“さて”と言って一つ咳払いをした。


(ひざまず)け』


 アクスグフスのその言葉を聞いたセリナ、ルーノ、プラズマはその場に膝をついた。


『動くな』


 3人の体は硬直する。


「動けないだろう? これが私の能力。お前が言った通り“侵蝕”の能力だ」


「物も体も…心をも蝕むこの力。神の領域だ」

 アクスグフスは嬉々として両手を広げ天を仰いでいる。


「しかし…この力は完全ではない。神から得たこの力は神を超えることはできない」


「だが、お前を取り込めば話は別だ。URAZMARY」


「お前を取り込み神と同等となり、神も世界も侵蝕する!!」


 興奮を覚ますかのように深呼吸したアクスグフスは次なる命令を出した。


『能力を使うな』


 そう命令したアクスグフスは跪くセリナ、ルーノの横を通り過ぎ、プラズマへと近づいていく。


「取り込む前に、まずはお前のその中に眠る力を活性化させよう」

 アクスグフスはプラズマの額に手を置くと、こう命令した。


『起きろ』


 プラズマは痙攣し始め、絶叫と共に赤黒く濁った(もや)が口から吹き出した。


To be continued.....


【EXTRA STORY】


〜第二区画・各自調査出発前〜



「どうしたルルカ? 柄にもなく考え込んで」


「いや……」


「あんまり考えすぎると、脳みそが筋肉痛になるぞ」


「あぁ、そうだな……」


「そうだなって……大丈夫かお前? ラルトがいないし寂しくて頭オカしくなったか?」


「あぁ、そうかもしれん…」


「こいつ話聞いてねぇな」



寺法井(じほうい)…けんいつ……まさか……」



 To be continued to next EXTRA STORY.....?

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