ドロー!俺のターン!-3-
現在の状況
俺:
手札1枚 デッキ10枚 墓場17枚 ライフ10
【場】
[血塗られたネズミ /P10]
[サーチペンギン / P2]
【手札】
[天使の涙 / 魔法]
笹山:
手札4枚 デッキ7枚 墓場18枚 ライフ11
【場】
[アンダルシアの守り人 / P5]
[???]
「俺が場に出すカードはこれだ!出でよ![バルカンカンガルー]!」
【笹山は[バルカンカンガルー/P4]を召喚した】
[バルカンカンガルー/P4]
“効果: 場に出した際、デッキからカードを2枚までドローすることができる。その後、手札を2枚以上墓地へ送る。墓地に送った枚数だけ相手の場にあるカードを墓地へ送る(ただし、このカードよりPの低いカードしか選択できない”
(くっ……強力なカードだぜ。手札を切るリスクはあるが、こちらの場を一掃しようって魂胆か……)
(だが、そんなことは出来やしない……何故なら、俺の[血塗られたネズミ ]のPは10……)
(このままなら、[バルカンカンガルー]の効果で倒されることはない……だが……)
笹山が案の定、にやけ面のまま、あるカードの使用を宣言した。
「ここで、魔法カードを割り込み発動させてもらうぜ!喰らえ!魔法カード[仮面の剥奪]!」
[仮面の剥奪/魔法]
“効果: 場のカード一体を選択する。そのカードにかけられている効果を全て解除する”
笹山は[血塗られたネズミ]をピシリと指さした。
「勿論対象とするのはそこの薄汚いネズミさ……」
「くっ……」
【[血塗られたネズミ]のPが減少した P10->P2】
笹山が[バルカンカンガルー]の効果で、デッキからカードを2枚引くと、予め持っていた方の2枚のカードを墓場に捨てた。
「よし、これで[バルカンカンガルー]の効果を発動する準備は整ったな……」
笹山は右手を高く上げると、その手を額に勢いよく戻した。
それは敬礼のポーズだった。
「では、死ね!」
「ま、待って!」
俺の叫びも虚しく、[バルカンカンガルー]から発せられた弾丸は俺のモンスター達を蹂躙してしまった。
【[血塗られたネズミ]は墓場に送られた】
【[サーチペンギン]は墓場に送られた】
(くっ、これはもう俺の負けか……?)
俺は絶望的な気分の中、笹山のターンエンドの声を聞いた。
ドロー!俺のターン!-3- -終-