無名の第三話
柏木麻耶は盲目の少女である。
彼女は盲目ゆえに耳が良い。『天才』や『異形』のように異名を与えるなら、彼女の場合は『可視』だろう。光を失っているのに可視。むしろ『透視』とも言って良いだろう。とにかく、彼女は耳が良い。そしてまたそれゆえに情報収集が異常に得意だ。実は、〝執行部〟の情報収集の担当者は彼女である。情報収集能力はもはや透視と言ったレベルで驚異的だ。
透視。〝執行部〟に入部して――もとい強制に入部させられて、初めて麻耶に会ったときにその驚異的な脅威に少しばかり驚愕した。初対面である彼女はぼくにこう言ったのだ。
「人は心に凶器を忍ばせています。あるいは狂気を。わたしにはその凶器の種類と状況がわかります。あなたは異様で異常で異形な凶器を内包していますね。不幸になりたい。痛くなりたい。そんな狂気」
まさかぼくの内側を、彼女に言わせれば狂気を、新瀬結理と鏡原紫姫以外の人間に覗かれるとは思わなんだ。それを受けてぼくはたずねてみた。君はどんな凶器を――狂気を抱いているのかな。
「わたしの凶器は鈍いのですが、諸刃の剣ですね――いえ、むしろ逆刃刀の方が正しいでしょうか。ひっくり返せば他人に害を与え、そのままなら自分に害がある。わたしの凶器は、否狂気は自分への怠慢なんでしょうね」
光を失ったとき、そうであったように。
執行部は特殊な部活である。部活というよりは部署に近い。高校の事件を警察やマスコミに伏せ、その真実を暴くという役割を担う、つまり外界と校内を遮断するための機関ともいえる。その役割は恐らく他校では必要のないほどに重要視されないものであるが、この私立桜麗学園ではそうもいかない。この学園は逸材の集う場所であり、あらゆるイレギュラーな事件が多発するのだ。そしてそれをぼくらが隠蔽する。
他にも、自分の能力を自覚させる、という活動もある。津野宮信吾なんかはわかりにくい能力であったため、結理がわざわざ出向いてまで自覚させてやったほどだ。その役割は非常に重要ゆえに、部員にはクラスに所属しなくて良いという権利がある。結理と麻耶はクラス無所属で、ぼくはS組に所属している。
今日現在、いつもと寸分違わずぼくたちは執行部の部室にて読書に励んでいた。そう、依頼が入らない限りはおおよそこのような有様なのである。便利屋すなわり万屋とはこんなものなのだろう。部室に貢をめくる音が断続して放たれる。とはいえ静寂。読書も暇潰し程度にしているだけなので、なるべくこのスパイラルを打ち止めした方が良いだろう。
「麻耶、どうすれば人の思考を読み取ることができるんだ」と試しに静寂を破ってみる。
「あら、変なことをおっしゃりますね。あなたもできるでしょう、読心術」
「……ああ、できるが、しかしぼくの場合恐らく視力がないと不可能だ」
「それはきっと表情や仕草から情報を取得しているからでしょう。わたしは非現実的な表現を許可して下さるなら、感じ取っているのですよ。人の思考を、感情を、狂気を。第六感で察しているのです」
ぼくには恐らくできないだろう。天才とはいえ万能ではないのだ、ぼくは。
「あまり自惚れていると苦戦しますよ」
「おっと、ぼくがいったいなにに苦戦すると言うのだね。そこの結理か、万能の鏡原さんか、物理最強の司沙くらいしか思いつかないんだが」
「まだまだいるじゃないですか――きっと苦戦しても、あなたに敗北は結理さんでない限りは紫姫さんが相手でもありえませんでしょうが」
それは過大評価だ。ぼくは鏡原さんには絶対に勝てない。あの万能にはそれこそ月から超殺傷性光線銃で確実にしとめない限りは絶対に勝てない。
「いえ、きっとあなたは本気で対立してもしなくても、敗北は間逃れるでしょう。紫姫さんは万能ですから。全能のパラドックスすら崩壊させてくれるほどの万能ですから。万能に敗北がない、なんてのは固定概念ですよ」
「天才に敗北がないのも固定概念だ」
閑話休題です、いつの間にか話題が逸れていました、と麻耶は今までの応酬を一蹴する。
「最近噂の通り魔や最近噂からも姿を消せた『あいつら』には苦戦するでしょう」
通り魔、そして『あいつら』か。『あいつら』についての詳細は後ほどに回そう。
最近巷で噂となっている通り魔は、なんでも残虐性に富んでいるらしい。被害者はどうやら狙われている節があり、そのほとんどが心に何らかの闇を抱えていた。例えば第三の被害者田庭明美は女子テニス部において集団的な虐めを受けていたという。そして帰路、通り魔に虐殺された。死体はただそこに赤い絨毯と白い棒があるだけ、しかしDNA鑑定によってそれが田庭明美であることが判明したという状況だった。例の通り魔特有の犯行声明は、血で塗られた正方形の図形に矢印が描かれ、その矢印の傍にTと記されていた。――ちなみに田庭明美さんは他校であるためぼくたちの仕事の内には入らない。
「……麻耶、通り魔についてなにかわかったのか」ぼくは訊いてみる。
「気が早いですね、天之川くん。それが、わからないということがわかったのです」
なんだその下手な物書きが好きそうな表現は。
「いえ、その通り魔の彼について調査をしたのですが、まるで鏡を見ているようで、同じく鏡に見られているようで、よくわからなかったのです。ということがわかりました」
「麻耶、君は狂気を――すなわち凶器を透視することができるのだよな。つまり奴の凶器と君の凶器が同類だったということか」
「ええ、そんな感じです。彼の凶器もまた、わたしと同じく諸刃の剣でした」
凶器を透視する能力。是非あの『万能』を透視して、凶器を教えて欲しいものだ。どうせ、かのバビロニアの王様のように大量の凶器を内包して「この全てが我の剣だ!」とか言うのだろうが。
ぼくが彼女の回答に頷くと、再び静寂が場を支配した。これはいかん。
「ところで麻耶、そういえばぼくはどうして君が盲目になったのかを聞いていなかった」
「そうですね。では語りましょう」と言って本当に彼女は語り始めた。「全てが見えることで何かが見えなくなることがあります。逆に、何も見えないことで救われることもあります。障害を持っているというだけで優遇されたり差別されたりと、感動ポルノというものがこの世界には存在するのです。当時のわたしはそれに気付いていませんでした。徐々に消えていく視力を、弱い方が良いじゃないか。得をするときもあるじゃないか、と悦に浸っていました。そしてまるでサヴァンのように、視力と引き換えに透視能力を獲得したのです。どうしてそうなったのか、わたしにはわかりかねますが、どうせ神様のいたずらなのでしょう。実際、全てが透けて見えることで今のわたしは非常に窮屈な思いをしていますからね」
ですから、一つの才能に押し潰されているわたしからしたら、あの万能さんは本当に凄いと思いますよ、と最後に付け足した。
「君も間違いなく天才だ」
「それならあなたも間違いなく天才ですよ」
彼女は、ぼくの過去を見透かして、そう揚げ足を取った。
「さて、悪いニュースが届きましたよ」
と彼女は、唐突に、続けて、言った。その手には本、目にはアイマスク。つまり電子機器も新聞もない状態での報告である。
「いつも唐突だな、今も尚疑問に思っているのだが、どうしてテレパシーのように情報を獲得できるのだ」
「あれ、気付きませんでしたか。この部屋を飛び交っている高周波の電波を感知しているのですよ」
さらりと、とんでもないことを言ってのけた。それはつまり超音波を聴取していることと同じではなかろうか。さすがのぼくも人間の聴力を超越はできまい。
「その電波にはどんな情報が乗っているんだ。トランシーバーやラジオ、テレビの電波を受信し、そこで有益な情報を聴取している、ということか?」
「いえ、違いますよ。ラジオ、テレビ塔、無線通信機、スマートフォン、パソコンの電波全てです。例えば携帯電話で電話をしていたら、PHSの場合も衛星の場合もとにかく電波を発信するじゃないですか。わたしはそれを感知しています。つまり、電話の内容を傍受することができる、ということです」
「なんだそのぶっ飛んだ能力は!」
つまりなんだ、スマートフォンのSNSアプリで「お腹すいたー」などと試しに呟いてみたら、それが電波となってインターネットへと発信されるその瞬間に、彼女の耳にその情報が届くということなのか? 耳にどんなアンテナを持ってんだよ、君は。
「それで、悪いニュースのことなのですが、どうやら新しい死人が出たそうです」
通り魔事件の最新情報にして、最悪の情報。我が私立桜麗学園の生徒が一人殺されたようだ。麻耶がどのようにして目撃者のいない事件を察知したのかはオカルトの領域に踏み入るのと同じなので深くは追求しないが、しかしそれにしてもこれは由々しき事態である。ぼくたちはそろそろこの通り魔をどうにかせねばならない。
今までも通り魔については姿を追っていた。しかしどうにも見つからない。つまり苦戦していたのだ、執行部全体で。だが、もう堪忍袋の緒は切れた。
さしあたっては切り札。『万能』の登場である。――といっても、どうやら今日は別件があるので遅くなるらしいが。しかし今日という今日で通り魔を駆逐する。
ぼくは現場まで足を運んだ。そして一歩後ずさる。この惨状は不謹慎ながら苦笑せざるをえなかった。非常に、不謹慎というか失礼ではあるが。もう、呆れて、本気で通り魔を殺害しても良いんじゃないかと思うほどの現場であった。
芸術。一言で状態を説明すればそれである。この死体はもはや芸術である。プロフィール通り桜麗学園一年C組美術部所属の平谷貴礼で間違いないこの遺体は、皮肉にも、通り魔によって自らを芸術作品に変貌させていた。犯行声明はペリカンの絵。絵とはいっても具は血液なのだが。
例にこぼれず彼女もまた闇を抱えていた一人である。どうやらこの学園に入学したのはいいものの、美術の結果は芳しくなく、行き詰っていたそうだ。彼女の親友が語ってくれた。まったく、闇というのは抱え込むといずれ破綻因子となる危険物質だというのに、理解が浅いこと甚だしい。
しかし、現状、こうしてはいられなかった。さっきからずっと視線を感じる。いや、視線ではない、気配だ。人の気配を感じる。これはうずうずしてたまったものではない。
「おい、そこにいるんだろう、通り魔」
「滑稽、いつだってださいねえ、あんたは」と。
真後ろ、一ミリ一ミクロ単位の真後ろにそいつはいた。声が、光よりも速く届いたのではないかとシュールな錯覚をするほどの真後ろにそいつはいた。
一瞬よりも短い時間でぼくは振り返り、そいつの顔面めがけて肘を打つ。しかし空振り、気付けばそいつはぼくの上空を通過して――なんて奴だ――そしてぼくの背中を全力で蹴り飛ばした。なんとか踏ん張って形勢を保ちつつ後ろ回し蹴りを繰り出す。しかしこれもまた空振り。そいつが身を沈めて避けたことを確認し、足の軌道をかかと落としへと変更するが、ひらりとそれをさらにかわされる。隙あらばと突っ込んでくるそいつ。ぼくは結理の真似事のようにそのナイフを握った奴の右手を左手で掴み、一気に身をかがめて懐へ。右手を奴の右脇に添えて背負い投げ。これは決まったか、と思いきや驚くべきことに奴は重力を操作したかのように、逆にぼくの懐へ入り込み、逆にぼくを背負い投げんとする。それを許したぼくは変わりに凶器を弾き飛ばす。背負い投げをされながら、体をねじり地面へ着地、そのまま飛び跳ねるが如く、そいつの腹を蹴飛ばす。綺麗に蹴りが入ったはずなのだが、そいつは身を翻してぼくへ急接近。これは型にはまったと確信したぼくはそいつの顎へ正拳突き。怯んだそいつは左手で攻撃をしてくる――だが油断していた、こいつ両手ナイフ遣いだ――が、凶器もろとも手首を掴んで親指を甲へ。そして左手を添えつつ、大外刈りよろしく足を引っ掛け、大回転。だがこれが問題だった、重ねて油断していた。こいつ両手持ちどころか何本もナイフを携帯してやがる。回転中にぼくの背中をナイフで突き刺した。その衝撃でぼくはくずおれる。
「まったく、滑稽、無様すぎて笑えるぜ。天才天才もてはやされているようだが、所詮はその程度だ。本当滑稽滑稽」そいつはぼくを踏みつけんとする。
流石に追撃を受けるのは不味いため、大きく距離を取ってようやくまともに対峙する。
「これはこれは、そういうおまえ、通り魔さんは久々津真淵じゃないか」
通り魔久々津真淵。ぼくはこいつを知っている。
「まさかとは思うがあの夜の意趣返しか? そのつもりなら意趣返しの矛先を間違えているぜ」とジョーク交じりに彼へ言う。
「だははははっ、てめえてめえ自分の可愛い妹分を喧嘩の生贄にしようってか。性格悪いなあ、本当滑稽だ。ついでに意趣返しとかそんな滑稽なことじゃあねえよ。ただ単純に通り魔にジョブチェンジしたらしたでてめえらが邪魔してくるから相手してやっただけだ」
こいつは昔に神坂司沙と一悶着あった人間だ。当時巷では最強の人間として名を馳せていた(いや、正確にはこいつは『無名の万能』という異名として名を馳せていただけで、元々は名前などなく、久々津真淵とは司沙の考えた蔑称である)彼だが突如ある少女に敗北した。完封であった。そう、その少女こそが喧嘩においては鏡原さんと互角であろう物理最強の司沙。それからこいつのことは見なくなったとは思ってはいたが、まさか噂の通り魔がおまえだったとは。
「おい久々津。人殺しはやめろ」
「そいつは無理な願いだな。実に滑稽。なぜならおれはただ殺人をしているわけじゃねえからな」理由になってないな。「とりあえず第二ラウンドだ」
久々津はナイフを構え、
そして後ろへ吹っ飛んだ。
「あらよっと、どうも遅くなっちまったね、ヒトラー」
「鏡原さん……その登場の仕方はどうかと思いますよ。あなた紳士的なのが取り柄じゃ……いや、紳士は挨拶代わりに背中を叩かないか」
ここで『万能』が到着した。急展開が何度も続いている。詳細に今し方起こったことを説明するならば、ぼくへ突進してきた久々津の頭を、突如上空から現れた鏡原さんが蹴り飛ばしたのだ。そして彼は後ろの壁まで薙ぎ払われた。
「そういえば昨日もこんな感じだった気がするな。昨日は少女をぶん殴っちまったからな、あまり気が乗らなかったが、今回は燃えそうだ。さあ通り魔、第二ランドはわたしとだ。いつでもいいからかかってきな!」
いつどこ構わず不意を突いて攻撃したあんたが言うな。
当の久々津は犬歯を剥き出しにしながら構える。
「ほら、どうした、通り魔。わたしの凶器をコピーしてみろ」
「まったく、滑稽だな。てめえ何もんだ」
「わたしは鏡原紫姫だ。おまえのなんかよりずっと格上の『万能』、鏡原式にぶっ飛ばしてやったぜ」
鏡原さんがそう言い終わったそのときには既に決着していた。
詳細に説明しよう。唐突に急接近した久々津は右手のナイフで鏡原さんの首元を狙う。しかし彼女は左腕で外側へ弾き右手で頭部を狙うも、その閃光と表現しても過言ではない最強の一撃を幸運にも避けた彼は本命である左手で彼女の胸元を狙う。彼女は全てお見通しだったと言わんばかりに右手で彼の手首を掴み、左手で肘を普通曲がる方とは逆の方へ強引に折り曲げた。骨折の音が虚しく響く。そして痛みに悶えている彼の後頭部を右手で押さえ、強制的に左膝へ顔面を叩きつける。さらに怯んだ彼を拘束から開放し、自由落下し始めたその瞬間に顔面を蹴り飛ばす。薙ぎ払われた彼は地面に悶え、その全ての間が自己紹介の一文を言い終わるまでの出来事である。
……鏡原さん、最後「してやったぜ」と過去形にしてくるあたり流石です。
「通り魔、もう二度と人は殺すな。きっと息をするのと同じ理由で殺人をしていたんだろうが、もう二度とわたしらの目下の世界では殺人をするな」
悪魔が降臨なさった瞬間だった。
結局、ぼくは麻耶の言う通り敗北することはなかった。勝利を収めることもなかったが。
後日談。
通り魔はこれ以来殺人はやめたらしい。
「さて、伏線回収の時間だ。今日も解説よろしくな、ヒトラー」
「その呼び方、やめていただけませんか」
鏡原さんは本当に暇人なのだろうか、ぼくたち執行部部室まで遊びに来た。今日はあの事件の二日後である。
「手短に説明しますよ。まず、久々津真淵の能力は〝他人の凶器の模倣〟というものだった。ゆえに、ぼくと彼は力が互角になり、勝利することができなかった。もっと言えば、彼はぼくと戦闘する際に司沙の力も借りていた。また、麻耶が鏡を見ている気分と言ったのもその所為です。彼は麻耶の凶器も模倣していたのでしょう」
「凶器――すなわち狂気っていうのはいったい全体なんのことなんだい?」
「例えばぼくの凶器は〝幸運〟ですね。不幸にも幸運な凶器。あいつがあなたの一撃をかわせたのはそのおかげです。そして司沙の凶器は〝最強〟ですね。無条件に最強。けれどあなたと司沙は元々互角ですし、彼は目の前にいない、つまり空想の司沙の凶器を模倣していたわけですから、互角にはならず、久々津はあなたに敗北した。ちなみに鏡原さんの凶器はあまりにも常軌を逸していたようで、模倣できなかったようです」
まあ戦闘に関してはこの程度で全てですかね。
「では次は事件について。前提として田庭さんは部活で虐めを受けていて、平谷さんは部活で失敗していた。そしてそれぞれが〝死にたい〟という〝狂気〟を抱いていた。そしてそして久々津は〝他人の狂気を模倣〟する能力を保有している。つまり、彼は彼女らの狂気を実現させていたのだ。だから、〝消えてなくなりたい〟と願っていた田庭さんを骨以外全てを木っ端微塵にした。だから、〝芸術を生み出したい〟と願っていた平谷さんを芸術作品にした。ただそれだけのことです」犯行声明は簡単過ぎて語る必要もあるまい。
「はははは、そうかそうか、それでもやっぱり、奴の行いが善とは言えないよなあ」
鏡原さんが笑う。
ああ、確かにそうだ。人間は人を強制しながら生きていくものであって、絶対的な自由など存在しない。我が国が最強であり正義であることを証明するために他の国全てを滅ぼした英雄がいたとすれば、それはその国では英雄譚として語られるが、他国では悪魔として語られる。幾ら他人が死を望んでいたからと言って、それを許諾して殺害するのが正しいなど、決して安易には言えないだろう。
どうも雪斎拓馬です。
一つ謝罪及び弁解申し上げます。
ただでさえ某戯○シリーズに似ているこの作品ですが、三話目にして戦闘系という見事な被りをしてしまいました。
申し訳ありませんでした。
意図せずに起こったことなので、できればご了承下さい。
さてまずは天之川くんが触れてくれなかった犯行声明についてですが、作者からしたら難易度がわからないのですね、これが。
田庭さんの時の犯行声明は、要するに「見えないところに真実がある」というメッセージです。TはTrueの頭文字ですね。
平谷さんの時のものは、要するに「自己犠牲」です。ペリカンは自己犠牲の象徴らしいです。
さて裏話。
今回は5000文字程度で終わらせたいと考えていたのですが、どうしてか7000文字を超えてしまいました。次回はもっと短くします。
裏話らしい裏話としては、久々津くんの苗字が元々は「首吊」で、もうどうしようもなく某作品とモロ被りだったので、投稿の際即座に久々津へ変更しました。
それと、この小説はあまり語彙に気を使わず、とにかく気分のままに執筆することにしているので、あるときはライトノベル以下の稚拙な文章、あるときはちょっとこいつ頑張ってんなあくらいの語彙力が発揮されているかと思います。(恐らく薙沢さんあたりが主人公になると割と本気で語彙を出すと思うのですが、天之川くんはさほど語彙力ないですから)
裏話というものなのかわかりかねますが、もう一つ。
この小説のサブタイトルは必ず「第○話」が入るちょっと異なったものとなっていますが、今回の「無名の第三話」は全く良い案が思い浮かばず、どうでもいいやと付けたものです。
「無名」と付いていればかっこいいだろの精神です。
これこそ余談ですが、作者、実は柏木麻耶の能力に驚いています。自分で書いておきながら。
本当、どんな頭してんだよ、と言いたいです。
では次回予告。
次回は主人公が一時変わります。
テーマは「情」ですかね。サブタイトルは「第四話:カラクリセット」になると思います。
紫姫さんが途中にちらと言っていた「昨日は少女をぶん殴っちまった」のシーン、つまり今回の昨日の出来事の話です。
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