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聖杖物語黒の剣編エピソード4あたしの彼はお兄ちゃんで騎士<ナイト>様!第1章アタシやばいかもPart2

学園成績の悪化で、虎牙兄と三者面談を受けるあたし・・・

クラスの女子に羨ましがられ得意になっちゃう。

「で、明日学園へ来て欲しいと・・・」虎牙兄が、机の上の解答用紙を見ながらため息混ざりに言う。

「はい。」あたしはしょぼんと頭を下げる。虎牙兄は、

「仕方ないな。美琴の為だ、行くよ。」ぱああっ、

「え!来てくれるの?」

「言っただろ。行くって。」ぱああっ。

「ありがとう!お兄ちゃん!!」虎牙兄はため息付いて、

「まったく、こんな時だけお兄ちゃんって言うんだな。美琴。」

「うっ、ごめんなさい。」俯くあたしの髪にポンと手を載せワサワサと撫でて、

「勉強出来ないのなら、夜の対魔行動を変わってもらおうか?」

「え?」

「会社・・・JMBの方に応援要請出すからさ。」

「本当?」

「ああ、暫く・・・そうだな、美琴が卒業する位まで・・かな。」

「そしたら、対魔の事しなくていいの?」

「うーん、それはどうかな?戦力しだいかな。」

「ふーん、でも少しは夜普通に過ごすことが出来るのかな。」

「そう願いたいね。美琴。」

「うん。」

ー怒るでもなく、諭す様に言ってくれるお兄ちゃん。とても頼りになるけど、あたしもそれに甘えすぎちゃってるのかも・・・。頑張らなきゃあ。お兄ちゃんに相応しい人にならなきゃ。-あたしは、虎牙兄に頭を撫でてもらいながらそう思った。


「ねー、冴騎。あの人?お兄さんって。」「えー、すごっ!イケてんじゃん。」「背高いし、キリッとしてるし、冴騎が惚れんの解るわ。」「美琴、譲る気ないー?」クラスの女子がワヤワヤ言ってくる。

「だめ!虎牙兄は、あたしの・・・なんだから。」あたしは少し得意になっていた。

「はぁ、美琴・・・」

「ミコッタン・・・」マコとヒナが呆れ顔で言った。

「おい、美琴。虎牙兄さん来てくれて嬉しいの、わかんだけどぉー。」

「この後、大変です。」

ーうっ!忘れてた。三者面談が有るんだ。白井先生なんて言うかな。-

「ううっ、ホント、それ。」アタシが落ち込んでいると、

「おーい、美琴。白井先生が面談室に来てくれとさ。」クラスメートが呼び掛けた。

「きっ、キタア!!」あたしがアワを喰って叫ぶ。

「はいはい。ご愁傷様。」

「チーンです。」マコとヒナが茶化してくる。

ーううっ!ヒナ、マコ後で覚えてろー。-斬首台に向う囚人のような気持ちで、面談室に向う。そこに虎牙兄が居た。

「虎牙兄、ごめん。」一言謝って下を向くと、髪にポンと手を置いた虎牙兄は、

「いいんだ、美琴。オレも謝るから。心配するな。」と、何時もの優しい声で言ってくれた。

「う、うん。」あたしは、うな垂れて言う。

「さあ、行こうか。」虎牙兄に促されて、面談室に入った。

「冴騎です、入ります。」そう言って入ったとたん、<ダッダッダッ>

ーうわっ!白井先生がダッシュで虎牙兄を捕らえてー

「なっ!何なんです?先生?」虎牙兄の手を引っ張って、奥まで連れてった。

「白井先生?何してるんです?」あたしが聞いても虎牙兄にひそひそ話して・・・

ーあ、メガネ取った。髪解いた。何してんだろって、虎牙兄が身構えた。白井先生が虎牙兄に何か説明して、あ、謝ってる。あ、虎牙兄が握手を求めて、2人が握手して・・・戻って来た・・・何この展開?-

「いや、冴騎。すまんな、待たせて。ちょっとお兄様に説明してたんだ。」

ー白井先生ちょっと目頭が潤んでる。何の説明したんだ?-

「いや、懐かしい幼馴染だったんだオレ達。その・・・和解したとこ。」

「はあ?」

ー幼馴染?和解?何それ?-

「うむ。それでは、本題に入るか。まあ、御二人共お座りください。」急にキリッとして、本題に入られてしまった。

「・・・で、これが続く様では落第してしまいます。学力の向上策はお考え下さいます様、お願いいたします。」白井先生は虎牙兄に真面目に言った。そんな虎牙兄は、じっと白井先生を見つめていた。気付いた先生がちょっとびっくりした様に、

「あの、私の顔になにか?」

「・・美人だ・・」

ーヒクッ、ちょ、ちょっとお兄ちゃん。何言ってんの!-

「んー、ごほんっ。困ります、お兄様。」テレ顔で白井先生が言う。

「あ!いや、その。綺麗な人だったんだなって、あ、すみません。」虎牙兄が、慌てて言い繕っている。

ーむー、お兄ちゃん。恥ずかしいから・・・ホント。-

「んー、それでは善処されるのを、希望致します。以上です、どうぞお引取り下さい。」白井先生はちょっと赤くなった顔を繕ってあたし達に言った。

「はい、それでは失礼します。」そう言って、虎牙兄とあたしは面談室を出た。

「ちょっと、虎牙兄!白井先生と知り合いだったの?」あたしが聞くと、少し困った顔をして、

「ん?昔からオヤジに懐いてた子だったんだ。先生になってるなんて知らなかったよ。」

「へー。お父さんに・・・そっか。」

ーあたしの知らない事を虎牙兄は、よく覚えているなあ。-

「じゃあ、美琴。オレは、会社に行くから。」片手を上げて、にこやかに虎牙兄は校舎から出て行った。

「ありがとう。虎牙兄!」後姿に声を掛けた。

ーあー、とにかく無事すんで良かった。-虎牙兄の後姿を見送っていたら、

「冴騎さん。」 「美琴・・・」クラスの女子がいつの間にかやって来ていた。

「な、何、かな?」あたしの肩を数人で掴んで、

「え?え?」あたしの肩を掴んでいる女子の目が、異様に輝いている。

「ちょっと!こ、恐いって。何なの!?」

「冴騎 美琴!!」

「ひっ!ひいっ。恐いっ!!」

「あんたっ!恵まれすぎぃ!!」

ーあ、そうですか・・・そっちの話ですか・・・-


「美琴、ヤバイんじゃない?虎牙兄さん、人気ありすぎだゼ。」

「もしかして、家まで押しかけてくる子がでてくるかも・・・です。」あたしは手をヒラヒラ振って、

「そんな事ないって!・・・多分・・」帰り道、マコとヒナが変な心配してくれる。

「わっかんねーぜ。近頃の女子のやる事はえげつないからなー。」

ーいや、あの。あなたも女子ですから・・・-

「そーです。虎牙兄さんの寝込みを狙ってくるかもです。」

ー何処の時代の話なんですか。-

「あはは、そーだねー。」適当に、相槌うっとこ。-

「美琴ー。だからさ、早いとこ虎牙兄さん奪っちまえって。」マコが不謹慎な事を言う。

「う、奪うって?」ヒナがエロく言う。

「か・ら・だで、です。」

「うぷーっ!!」あたしが吹き出すと、

「なに、引いてんだよ。もういい加減に、虎牙兄さんに抱かれちまいな。」

「んな、な、な、何言ってんのよ。2人とも!!」慌ててあたしが引くと、

「虎牙兄さんに頼んでみようか?美琴を女にしてやってくれと!」マコが真剣な顔で言う。ヒナ迄、

「ちゃんと、避妊すれば、良いのです!」

「ぎゃあーっ!なんて事言うのよ。この2人は!」焦ってあたしは取り乱した。

「はあ、はあはあ。とっとにかく、その話はやめよう。ね。」

「くっくっくっ、甘い!甘いぞ美琴!!折角育った体を使わぬ手は無い。!」

「はあ?」

「色仕掛けモード突入っです。」

「はあ?」

「と、言う訳で。ちゃっちゃと来ナ!」

「え?どこに?」

「いいとこ・です。」マコとヒナがあたしの手を掴み、

「え?え?何?前も有った様な、この展開。」

「いーから!来るの!(です)。」

ーあああっ!また連れてかれるぅ。助けてプリーズゥ。-

調子に乗ってたあたしをマコとヒナが拉致って・・・・あたしどうなるの?

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