戦士
ぼくよ 戦士であれ
ぼくよ 反逆者であれ
淀まず弛まず留まらず
一人きりで 流れゆけ
止まるな 止まるな
行き先も分からず 歩む者であれ
あちら側とこちら側
煌めく灯台の光を頼りに
渡る船乗りであれ
あちら側とこちら側
張られた綱の上 覚束ない足取りで
渡る曲芸師であれ
皆に 向こう側から 彼方から
手を振る者であれ
叫ぶ者であれ
呼ぶ者であれ
あの黒い旗を 振る者であれ ぼくも
境界線上に建つ灯台の友は闇
闇の友は 孤独
孤独の友は 詩人
ぼくよ
詩人であれ
フワフワした赤い風船に言葉を詰めて
空に放つ者であれ
ぼくよ