表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/30

【文書 0156】特殊掃討部隊カドミウム 第六班 標準作戦報告書(写し)

報告書番号:CD-6-RX-0212-03

報告日  :再編2年10月13日

報告者  :池端誠(第六班 班長、一等陸尉相当)

作戦区域 :第三封鎖区画 / 旧工業地帯

作戦時間 :再編2年10月12日 23:00〜翌04:15


【1. 作戦目的】

封鎖ライン外で活動が報告された個体群の排除。


【2. 経過】

01:14 旧川崎製鉄所敷地内にて、対象個体2体を視認。

01:22〜01:37 制圧(射撃数9発、頭部命中確認)。

04:15 帰投。


【3. 損害】

我方:なし。

対象:2体 制圧。


【4. 特記事項】

対象個体のうち一体は、接近時に**明確な発声**を行った。

発声内容(記憶に基づく):


 「あなたたちは何故、私たちを見たがらないんだ」


本職、当該発声の聴取直後、規定通り射撃を実施。

当該対象、頭部命中、活動停止。


本職、本事について現場で約30秒の判断遅延があったことを、正直に報告する。発声の意味については判断しなかった。規定遵守を優先した。


ただし、本事案の発声内容は、これまで報告されてきた「擬態行動」とは性質が異なる印象を持った。

擬態は、人間の声を真似ることである。当該対象は、問いを発した。


これが擬態の高度化であるのか、それとも別の現象であるのかは、本職には判断する権限がない。判断を求める権限のある部署への、本報告書の回付を要請する。


承認印:[巌本] 

    受理印:[黒田事務局]


【決裁附記】

本職、池端誠の所見について、軍事委員会・医事委員会への回付の要請を却下する。当該所見は現場担当者の心理的負荷を反映した個人的印象であり、組織的検討の対象ではない。


附記決裁:軍事委員会 副委員長 ─────(署名不鮮明)

      再編2年10月20日



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ