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幽霊学園  作者: 久遠 零


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ーー桐谷(きりたに)麻耶(まや)の過去ーー


 小学校の先生の話はいつも面白かった。私が知らないことを知って、分かりやすく説明をしてくれる。純粋に楽しく授業を受けていた。

 授業が終わり、いつものように一目散に先生の側に駆け寄る。


「先生!なんで空は青いんですか?」


 先生はしゃがみこみ、私と目を合わせる。


「太陽はね、色々な色をこの地球に届けてくれてるの。その中で、青に似た色は空の上で留まって、それ以外が地上まで届けられてるの。だから、空には青色だけが残ってるんだよ」

「青はここまで来ることが出来ないの?」


 先生は優しく頷く。その反応を見て、私はパッと顔を輝かせる。


「そうなんだね!」


 先生の知識に感心していると、また、疑問が浮かび上がる。


「じゃあ、なんで海も青いですか?」

「それはね。海は青以外の色は海に飲み込まれて、他の色が見えなくなるからだよ」


 先生と私のいつもの日常だった。

 はたから見るととても賢い子供に見えるかもしれない。しかし、そんなことはない。よく話を忘れては、似たような話を繰り返ししていた。

 そして、そんな話を友達に自慢げに話していた。


「ーーだから、空は青いだよ!」

「そうなんだ! |麻耶ちゃんって物知りなんだね!」


 得意げに鼻を高くする。

 これが小学校までの日常だ。しかし、中学になるとテストの点数が全てになった。

 私は今までのように先生に質問をする。


「先生! 酸素がOなのは、なんでですか?」


 先生はチラリとこちらを見て、ぶっきらぼうに言う。


「そう言うものだからです。それより、桐谷さん。テストの点数が低いです。そんな無駄な質問はせず、勉強をしてください」


 そのまま、先生はスタスタと教室から去る。

 勉強はもちろんしていた。しかし、その他にも気になるものがあり、上手く勉強ができなかった。そのため、テストの点数ももちろん良いとは言えない。


「なんで……あんなに勉強したのに」


 そのうち、テスト勉強が嫌いになった。

 授業は嫌いじゃない。色々な疑問が頭に浮かんでは、先生がそれを解決してくれる。でも、テスト勉強は嫌いだ。疑問が浮かんでも解決できず、ただ、問題に向き合わないと行けない。

 テスト勉強なんてしたくない。いや、する必要なんてない。

 だって、私はもう死んでしまったから。

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