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幽霊学園  作者: 久遠 零


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ーーサッカー部の過去ーー


 ここに集まったのはただの地元の仲間だ。強豪校とは言い難く、練習の厳しさと言うのもそこまではない。しかし、運が良かったことに集まった者はみんな県大会出場を目標にしていた。力斗(りきと)を中心として練習を続けてきた。


「今まで成し遂げられなかった悲願を最高学年で叶えるぞ!」


 みんなで円陣を組んでおーー! っと声を合わせる。ちなみにまだ、大会の日ではない。しかし、それだけ彼らのチームワークは抜群だった。だからこそ、悲願を成し遂げたいと誰もが思っていた。

 サッカーはチーム戦だ。1人の力量よりも全体のバランスが重要になる。その点においては、このチームはずば抜けていた。


「へい!悠斗(ゆうと)


 力斗は悠斗に向かって声をかけながら、パスをする。悠斗は阿吽の呼吸で、ボールを受け取る。このチームで一番のチームワークを持つのはこの2人だ。時にはアイコンタクトのみでも、パスを渡すことが出来た。

 県大会が決まる重要な大会まで、あと数日となった頃の話だ。いつものように練習を終えて、部室で休憩を取る。


「今日も良かったな!力斗!」

「ああ、そうだな」


 優斗はハイタッチをする形で手を構えるこれが2人のルーティーンだ。しかし、力斗は手を合わせようとしない。下を向いてベンチに腰掛けている。誰が見ても、明らかに疲れ切っている様子だった。悠斗はその隣に座る。


「緊張してるのか?」

「そりゃ、先輩たちのあんな悔しそうな姿を見たらな」


 背中に手を当てて、慰める。


「大丈夫だ。僕たちは絶対に勝てる。そのために今まで練習してきたんだろ?」


 他のチームメンバーも集まってきて、次々と言葉をかけていく。


「顧問も行けるって言ってんだ!大丈夫だ」

「みんな。ありがとう」


 立ち上がり、笑顔を見せる。


「絶対に勝つぞーーー!!」


 拳を構えて、上にあげる。合わせて他のメンバーも同じ行動を取る。


「「「おーーー!!」」」


 改めて決意を一つに固め、あっという間に大会当日になった。

 大会の会場までは学校からのバスで行くことになった。その道中で事故は起こってしまった。とんでもない交通事故だった。車体は大きく破損し、バスは火に飲み込まれた。逃げている暇なんてなかった。全員があっという間に命を落とす結果になってしまった。


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