第8話…事件は続く
立ち絵が透過されなかった初日
立ち絵が透過されたのに画質が荒くなった2日目
同期のおかげで解決して3日目を迎えた朝
『今日から平和な配信だー』
「はいはい」
『冷たくない?ついに問題解決だよ!』
「デビュー前に確認して事務所に言えばもっと早く解決したんじゃないのか?」
『うぐ……ごもっとともです……』
「個人勢じゃないんだから、頼る時は事務所の人頼んなよ」
『はい……』
朝から玲緒にお説教されつつも反省の様子がない舞だった
数時間後
『配信しますか!』
ミキサーとマイクの準備をしタイトルを入れた
-『立ち絵治りました!』-
-初めまして(初見)-
〘『初見さんいらっしゃい』〙
-口は動いてるんだよな…-
〘『んん?』〙
-ミュート中か?-
〘『聞こえてますかー!!』〙
〘『立ち絵治ったんですよ!ちゃんと透過もされてるんですよ!』〙
-聞こえないんだよなぁ……-
『んん?』
画面のミュートボタンは押されてなかった
ミキサーのミュートボタンに目を向ける、するとミュートボタンが光ってるではないか!
『あっ……』
ミキサーのミュートボタンを押して解除する
『これで聞こえますか?』
-あっ、聞こえた-
『ごめんなさい!ミキサーのミュートボタン押したままでした!!』
-許さんわ〜-
『本当にすいません!!』
-入室しました-
-入室しました-
『こんりん!いらっしゃい』
-星を送りました-
-立ち絵治ってるじゃん!-
『同期が助けてくれました』
-良かった良かった-
-同期の子ありがとう-
-コイツ5分以上ミュートで話してたんすよ-
-同期に感謝-
『それは本当にごめんって!』
-www-
-ポンコツすぎるww-
-伝説だわww-
『3日目もこんな事件起こすとは思わなかったよ』
-コレは今後引き継がないといけない事件だな-
『やめてやめて!引き継がないで!!』
-後輩とかに引き継がないと-
-衣装はアイドルだけど中身ポンコツだろ-
『それは気のせい』
-気のせいじゃないなコレ-
-ポンコツライバーw-
数時間後
『今日はここまで!おつりんです!』
-お疲れ様-
-今日の事は忘れない-
-おつりん-
配信を終えて
『ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ーーーーーー』
「うるさい」
『まさか3日目もやらかすとは思ってないじゃん』
「はいはい」
玲緒の呆れた態度をよそにポルッターに呟く
-『立ち絵治りました!ミュートで話しててごめんなさい!!また良かったらみんな来てね!』-
-伝説ありがとうございました-
-4日目はなんも無いことを願う-
-ミュートの確認しようね-
そんな返信をよそに布団へダイブする
『ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ーー』
バタバタ暴れる舞
「うるさいよー。また言われんぞー」
『それは勘弁して』
「なら辞めるんだな」
『うぃす』
社畜を経験して精神を壊した舞にも嫌いな事がある
嫌いな事に配信を邪魔されたくないただそれだけを考えていた
ミュート事件も1つの経験、こんなライバーは他にはいない唯一無二の個性なのかもしれない
明日はどんな事が起こるのか、どんな配信が出来るのかただそれだけが楽しみな舞だった