第5話…真っ白
初配信当日、りんはまだかまだかと配信時間になるのを待っていた
「そんなにじたばたしててもあと30分あるからな」
同居人の玲緒にいわれる
『分かってるけど、緊張するけど楽しみなんだよね。この素敵な立ち絵で配信するの』
そう、あの後何度も細かい修正をしてもらいついに立ち絵ができたのだ
黒いロング手袋に黒いニーハイソックス、大人びてるのに可愛い上と桜が散りばめられたミニスカートのワンピース、桜の髪飾りがついてる薄いピンク色のロングヘア
好きを詰め込んだ集大成とりんは思っていた
そして13時
りんは立ち絵を初めてねこっとに読み込んだ
『ん??』
なんと背景を設定したのに何故か真っ白だった
『まぁ、配信始めれば背景出てくる仕組みなんだね』
そう思い込んでりんは配信を始めたのだった
-『初配信いくよー!』-
そうねこっとのタイトルに書き、ポルッターに呟いたのだった
-入室しました-
-入室しました-
-星を送りました-
-入室しました-
次々とログが出てきて右下に30件と表示がされた
『いらっしゃい!はじめまして』
-入室しました-
-こんにちは!初配信おめでとう-
-配信ツイートをしました-
-入室しました-
『ありがとー!自己紹介しときます。あっ、初見さんいらっしゃいってみんな初見かw』
-花咲きいが入室しました-
-初配信おめでとう-
『きいちゃんいらっしゃい』
-はくさいが入室しました-
-初配信おめでとう-
『はくさいちゃんもいらっしゃい!この後17時からは、今来たくれたはくさいちゃんの初配信があります!はくさいちゃんの所、ヒスイちゃん、うみちゃんの所のとココの4箇所の入室ログ、星ログ、ミニプレゼントログ、ポルッター共有のログをスクショ、提示すると5月4日組の特典貰えるからよろしくお願いします』
同期も沢山やってきては、5月組全体のトップバッターでもある りんの配信を見に来てくれたのだ
-入室しました-
-星を送りました!-
-自己紹介しないの?-
『自己紹介忘れてた。桜の国からやってきたアイドル目指してるスターロード所属の夢咲りんです!よろしくお願いします!みんな良かったらフォローしてね!』
-フォローしました-
-入室しました-
-フォローしました-
☆愛特大を贈りました☆
『なんだこれ!?ありがとう!初プレゼント』
☆こんにちはを贈りました☆
『こんにちは!いらっしゃい!プレゼントありがとう』
-入室しました-
『待って待って、161件コメント溜まってるんだけどw』
そう一つ一つに返答していた為100件を超えるコメントが溜まっていたのだった
-コメマラしてるからプレゼント投げる時コメントしてあげて-
等の優しいコメントも沢山されていたのだが、コメントマラソン中のりんにとっては30分後に読むであろうコメントとなっていた
そして、一つ一つコメントを返してから1時間30分経過して入室も落ち着いたのだった
『今日さ、ファンネーム、ファンタグ、リザルトタグ、総合タグ、入室と退室の挨拶を決めたいんだよね』
-待て待て、多い多いw-
-残り30分で決めれる量じゃないし-
『とりあえずどれからでもいいから案ください』
-適当だな-
-ファンネームはそのままりんの民族、りん民でよくね?-
『いいね!それ採用!』
-はや!?-
-リザルトも夢咲のりざりんで良くね?-
『夢咲のりざりんっと…』
そして、タグと総合タグを決めたあと事件が起きたのだ
『総合がりんつなぎレポートっと…』
-おっ?!-
-やってますね-
-まさかだよな-
コメントが一気にざわつきだしたのだ
『待って待って!なんかあった?』
-ちょっと下に動いてみて-
『こう?』
りんは画面の中の自分が下に動くように動いたのだった
すると
-www-
-マジかww-
-www-
コメント欄に爆笑が走った
『なになに!?ホント何?』
-下、動いたまま画面見てみ。後ろに背景あるから-
言われた通りにりんは動いた
『待ってw嘘でしょww』
-初配信からやってんなぁw-
『配信始めたら背景現れて見えるんじゃないのw』
りんは配信始めたら背景が見えると思っていたのだが、実は透過されてない立ち絵を使っていただけだったのだ
『ちょっと透過やって明日には透過された立ち絵使います』
-www-
-楽しみにしてる-
数分後
『では、時間なので初配信終わりたいと思います。さっき決まったおつりんで終わりますので、おつりんコメントよろしくお願いします』
-お疲れ様-
-面白かった-
-おつりん-
『それでは、おつりんです!』
初配信は終わりを迎えた
他の同期はそんなミスしないといいなぁ。と思いながら親戚の集まりに急いで出かけたのだった。
車を待ってる間のリザルト
-『初配信ありがとうございました!沢山の人に来ていただけて良かったです!明日も配信やります!それでは出かけてきます』-
そう呟いたのだった