第3話…同期との出会い
数日経つと個人連絡場が作られた。
立ち絵をどうするか言われたので、前の事務所で拒否られた好みとこうした方がいいを混ぜてお願いした。
『これで良かったんかな……』
好みをこと細かく言ったのもあり流石にこれで良かったのか悩む結果となった。
更に数日経てば同期との顔合わせをした。
9人も居て正直びっくりした。
-初めまして、桜川みくです。よろしくお願いします-
-『初めまして。夢咲りんです。5月4日に初配信をしようと思っています。皆様よろしくお願いします』-
-初めまして、雷鳴はるです。よろしくお願いします-
それから何人かが自己紹介をする通知が来ては
-『よろしくお願いします』-
って連絡を繰り返した。
しばらくすると
-最近守谷さんってアニメハマってるんだよね-
-『僕はネスットファミリーにハマってます』-
-その作品もいいよね!-
『これでいいのだろうか…。こんな緩くていいの!!同期ってライバルでもあるからもっとバチバチしてるものじゃないの!?』
同期とか出来たのが初めてで流石に1人で悩んだ
次の日になればまた2人同期が増えた
-よろしくお願いします-
-『よろしくお願いします』-
しばらくすると
-このお酒美味しいよね-
-わかる!最近そのお酒よく飲む!-
-ビールも美味しいから良くない?-
-お酒飲めない人とかいる?-
-『まぁ、お酒飲めなくても楽しめればいいと思う。飲めるけど弱いから飲まないって人も世界にはいるからさ』-
-確かに!飲む飲まない関係なしに楽しめればいいかも!-
-飲めない人には青汁の水割りとかどう?-
-流石にちょっと無理あるよw-
『青汁って粉と水で混ぜるから、ある意味水割りじゃないかな?』
-確かに!-
-水割りだ!-
『それでいいのか……』
流石に、青汁を水割りと思ってる同期達はよっているんだと思ってただ一言
-『お酒の飲み過ぎには気をつけてね』-
それだけを言いそっと画面を閉じた
『みんなテンション上がりすぎてるんだな…きっと…』
そう思い込んで寝ることにした
その時チャットでは
-ママだ…-
-ママ感半端ない…-
-面倒見よ良さが染み出てる…-
りん=ママで広まってたのだった
次の日、マネージャーからホームページの一言を考えてくれと言われた
『一言って何書けばいいの!?』
一言の内容が何も思いつかないままポルッターでボイス投稿をした
-『高い声も低い声もどんな声かは配信をお楽しみに。夢咲りんでした』-
だが、いいねの通知は来てもコメントは来なかった
何が悪かったのかなんてなんも分からない
ただ、思うがままにボイスを投稿しただけだった
ボイスを出したことでホームページの一言も決まった。
そして立ち絵のラフも届いた
黒のロング手袋、黒の縞模様のニーハイソックス、桜が所々に散りばめられたスカート、高さ3cmのショートブーツ、大人びた感じのロングヘアに桜の髪飾りどれも最高だった。
感動を元に修正したい箇所を興奮を押えながら連絡した
誰かに見せたいそんな気持ちが溢れていた
『シルエット作らんと!』
その言葉を言う前には手がシルエットを作り出していた
お披露目の日もなんも考えずただただシルエットを作ってツイートした
そんなとある日のこと
-配信機材に詳しい人いる?スマホ以外に必要なものとか教えて欲しい-
と連絡が来た
『知ってる限りで返信するか』
-『スマホ以外に特に必要な物はないよ。ただ、BGMがねこっとに元々ついてないみたいだからBGM流す機材が人によっては必要かも。あとは歌枠とかやるなら先に調べてリスト作ると楽だと思うよ』-
-なるほど。その場合変換器もいるよね?-
-『変換器はPCや機材から垂れ流す人とかもいるから必ず必要かは人によるかも』-
-アドバイスありがとう!めちゃくちゃ助かる-
『コレ全部気になって調べた事とは流石に言えない…』
それから何日かすれば同期はさらに10人増えた
そこで咲とも出会った
仲良くなる未来なんて考えつかなかった
その日に咲の主催で同期の交流通話会をすることになったのだった
スターロードに入った理由や得意なこと、配信経験など2時間程度の話をした
同期の温かさを知った
その後、講習会に新しい同期との交流、立ち絵の修正を繰り返しデビュー5日前となった。
-ホームページの一言メッセージの確認お願いします-
その言葉を見た時には何を書いたかなんて忘れていた
確認すると
〔時に道標に、時に笑顔をいろんな風に変わる不思議な僕と関わりませんか?一人一人に合う僕をお届けします〕
『…ホストか!!ホスト感半端ないんだけど!!修正するのも申し訳ないしこのまま行くか…』
コレが後に黒歴史になるとはこの時は思っていなかった
そしてデビュー前日となった