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「デニス様は私との結婚で財産が目当てだったのですね」


優雅に微笑みながら、デニスの妻であるセリアは離婚届を書いていた。


「あ、当たり前だ!!そもそも普段からお前などとは結婚したくなかったんだ。親が決めた結婚で仕方なく当時居た恋人と別れお前と結婚したんだ!」


セリアに対し、怒りを露わにするデニスに目を配らせ


「まぁいいですけれど、私は貴方との結婚に耐えきれなくなり離婚を切り出したため私が慰謝料を払いますわ。離婚届にサインしてくださる?」


離婚届をセリアから奪い取るようにして受け取ると


「早く貸せッ、今すぐ離婚届を提出しに行ってやる。慰謝料は金と領地にしろ。広大な土地をな!」


呆れたような表情を浮かべるセリア。


「わかりましたわ。お金は妥当な金額をお支払いします。領地は西のロスロゴという地域の場所をお譲りします。私の家の持つ領地の半分ほどをお渡ししますわ」


「ハッハッ、十分だ!今すぐ離婚届を提出しに行ってくる!お前は金と領地の所有者を俺に変更しておけっ!」


勢いよく邸宅と飛び出して行ったデニスを哀れに思いつつも日頃、虐げられてきたセリアは笑みを浮かべながら、ロスロゴをデニスの領地へとするべく書類を書き始めたのであった。

 

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