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027 オーク討伐④

「わたしアルゲリッチさんのチームに入ります。」

「オレもだ。」

「ボクは、東側のチームに。」


 などと言って、自主的なチーム編成が終わった。


 主力はアルゲリッチ、ヌブーのほか、ピッティングを始めとして全て自警団の全11名。

 東側を担当するのは、冒険者ギルドの4名を中心とした、自警団、盗賊ギルドを合わせた総勢10名。

 西側を担当するのは、回復魔法使いを擁する自警団を中心とした全10名。

 シバケンもこの西側チームに加わった。


「よろしくお願いします。冒険者のシバケンって言います。戦闘はあまり得意じゃないですけど、足を引っ張らないように頑張ります。」

「よろしく。アタシは自警団のミナよ。魔法を使って皆をサポートするわ。それに、回復魔法も使えるから、怪我をしたら遠慮なく言ってね。シバケンは前衛って事でいいんだよね?ランカとヤッツとララギルの3名と協力してね。」


 まだ幼く、きかん気が強そうな印象のヤッツ。

 ランカは肉体労働で鍛えた感じの、日に焼けた小柄で無口な男だった。

 驚いた事にララギルと紹介されたのは、この世界で爬人と呼ばれる、リザードマンだった。

 前衛のリーダーは彼らしい。

 この世界では、人間、獣人、爬人という人種の差や男女の差といったのは、あまり無いのだろうか。


「みなさん、よろしくお願いします。」

「こちらこそ、よろしく。君は、あのアルゲリッチとかいう冒険者の仲間なのかい?」


 多少人間とは発声が違うようだか、聞き取るのに不都合はなかった。

 最初にシバケンとアルゲリッチが雑談していたのを見ていたらしい。


「いえ、昨日の夜初めてで。私の仲間はあちらのグループの。。。」


と、この村に来た経緯を話す。


「そうか、冒険者になったばかりで、こんな深刻な依頼を引き受けてくれたんだね。この村の事でありがとう。皆を紹介するよ。」


 ミナと打ち合わせをしていた中に、ララギルはシバケンを引き合わせてくれた。

 遠距離攻撃のアシャンという女性の獣人は盗賊ギルドからの参加者で、残りのベント、オットー、マリスの3人は自警団だという。

 最後の1人も自警団のジャーモンという男で、本職は教会の助祭だという。

 戦闘には参加出来ないが、ミナ以上に回復魔法が使えるという。

 彼は必要に応じて、東側のグループの回復にも回るという。

 メンバーのほとんどが自警団ということもあって、細かなやりとりも滞りなく済んだ。

 東側を受け持つ冒険者と自警団の混成チームの方は、まだ細かなやり取りの話し合いをしていた。


「お待たせ。無事に話はつけてきたよ。見たところバランスよくグループ分けが出来たみたいだね。」


 アルゲリッチは戻ってきた。

 ピッティングは既に自分のグループに混じり、何やら説明をしていた。

 道すがらアルゲリッチから作戦の詳細を聞いていたのだろう。


「こっちは西方面担当のグループだね。おっ、シバケンもこっちなんだね。えっと、ここのリーダーは?」

「あたしです。ミナと言います。」

「ああ、貴女がミナさんね。道々ピッティングさんから聞いてたよ。貴女ならこちらのグループを任せられそうだ。あっちのグループはまだ何かやってそうだね。ちょっと見て来るよ。」


 顔に似合わずと言うと怒られそうだが、こうやってグループのみんなを気にかけてる所など、アルゲリッチの細かな気遣いに安心をさせられた。

 ピッティング達だけだったら、おそらく今頃皆が緊張と不安に包まれていただろう。


「そろそろ行くぞ。場所はデュプレ丘とロニエ川の間だ。デュプレ丘に身をひそめ、隙を見て一気に急襲する。ここから、デュプレ丘に着く頃には日が落ちてるだろう。ぐずぐずはしてられないぞ。」


 長い夜の始まりを告げる、ヴァーリントの檄が飛んだ。

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