85話 ここに立っているんですから
〔遂に遂に遂に始まりました、午後の部!もう午後です!後半といっても大詰めです!いやもうほんと!ここからはもっと白熱しますよ!!王都最強部隊の誕生が、もう既に秒読みになっています!・・・そんな大一番の前に!!ね!!本線トーナメント出場決定チームの紹介をしたいんですよ!!〕
〔退屈な人はとことん退屈なアレですね。我らが第一騎士団長ミア様からは、『シンプル且つ本質的に、過不足なく進めてください』との指示を受けています。気張っていきますよ。〕
〔エノク君・・・その声真似あとで怒られるのでは・・・。〕
〔・・・・・・おっふ・・・〕
「・・・あの二人、後でまとめて執務室送りにします。」
〔そ、それでは行きますよ!!はいっ!ドーン!!!〕
Aブロック
第三騎士団 アイリス隊
VS
第二騎士団 第五部隊
第二騎士団 第二部隊
第一騎士団 第二部隊
Bブロック
第二騎士団 リティエ隊
VS
第一騎士団 第三部隊
第一騎士団 第十部隊
第一騎士団 第九部隊
Cブロック
第一騎士団 ミア隊
VS
第二騎士団 第八部隊
第二騎士団 第六部隊
第二騎士団 第七部隊
〔はい。もうね、強すぎるんですよ、団長の隊が。よって本選は、十五対五の特別ルールを採用します。団長の隊を落とした合同部隊は決勝ラウンドへ、勝った場合協力した三チーム全員に一位の栄誉が与えられます。〕
〔この特別処置について、ミア団長から全部隊に向けてのメッセージがありますのでどうぞ。現場のミア団長、お願いします。
『騎士団の皆さん、こんにちは。第一騎士団長のミア=アルカディアです。開戦前に言っておくことがあるので、特別ルールに疑問がある部隊は、特によく聞いてください。』
『・・・・・・単刀直入に宣言します。私は負けません。』
『他の騎士団長も、そうお考えでしょう。もちろん、あなたたちを見くびっているわけではありませんよ。あなたたちは日々鍛え、強くなった。人々を守るために逆境を耐え抜いたことを、私はよく知っているつもりです。第一騎士団の騎士についてなら、私は一人一人の長所と短所、実績と信念、正義に飢えた迷いと、それを乗り越えようとした勇気を、よく把握しているつもりです。』
『しかし、その上で再度。・・・私たち騎士団長は負けません。覚悟して、かかってきてください。全力の限りを尽くして、挑んでください。今回は勝ち抜いてきた代表だけですが、私以外のすべての騎士を相手取ったとして、私は負けるつもりなどありません。私は、あなたたちに勝ちますよ。』
『───部下も含めて守り抜くために、私は騎士団長としてここに立っているんですから。』
〔っ──!!〕
「「「・・・・・・・・・!!」」」
「っはは、こいつは。」
「「「──うおおおおおおおおおっ!!」」」
〔ミア団長が・・・笑ったああああああああ!!〕
〔っ・・・これはっ・・・国宝ですかっ・・・!〕
「はあ。騒ぎ立てるほど珍しいですか?私が笑うのは。」
「みあだんちょ、かーわいい!!」
「可愛いね、フリ。」
「そうだね、グリ。」
「ミタネさんに、フリとグリまで。おちょくるのも大概にしてください。自分が可愛げに欠ける女であることくらい、私だって理解しているつもりです・・・。っと、すみません念話が。」
「誰だろ?」
「・・・はい。・・・リティエさんが?・・・ええ。まめな彼女が時間を忘れるとは考えにくいですし、少し心配ですね。・・・しかし、承知しました。彼女の出場する第二ブロックまで、もって三十分といったところでしょうか。はい。よろしくお願いします。では。」
「ミア団長。俺たちにできることがあれば、言ってください。」
「カイ君・・・そうですね。では皆さんにはひとまず。」
「ごくり。」
「──瞬殺するのを、やめてもらいましょうか。」




