表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

今日から学校と仕事、始まります。②莞

おお、神様よ

作者: 孤独

「貧しい国に、水を与えてください、食べ物を恵んでください、寄付を募っています」


ある貧しい国からやってきたシスターは、とても裕福な国を訪れ、募金活動をしていた。

その声を聞いて止まる者は少なく、募金箱にいれるお金もつり銭のようなもの。

それでも


「ありがとうございます。寄付をしていただき、ありがとうございます。募金はICカードでも行なえます。ぜひ、募金をお願いします」


感謝の言葉を送る。

現場活動も忘れないシスターさん。

貧しい国を援助するため、この国へ。こんな自分を招待してくれた、とある会社に入って



「あー、マジでやってらんねぇーわ。シスターごっことか、マジキツイっての」

「お似合いでしたよ。キャムさん」

「伊賀!私はこんな事をするために来たわけじゃないのよ!!」


お偉いさんのいる部屋でタバコを吸い、ご馳走のレアステーキを食いながら


「日本観光をするためよ!旨い飯、平穏な治安、平和ボケした馬鹿共の国で遊ぶため!!」

「ああ、偽善者団体の一員の1人がこんな面を見せるなんて、悲しい世の中ですねぇ~」

「お前がそこに金にやってんでしょ」


募金額など、鼻息で吹き飛ぶような額だ。本当の金ってのは、伊賀が持っているメタリックなスーツケースごと持って来てくれるのだ。


「はい、いつも通り。1億円と武器の試作品です」

「ん~~。これこそ、募金って奴よね」

「献金と言います」


1億円あれば、どれだけの事だろう。1人の一生で稼げる金額かどうか。

そんなケースを持ち歩きながら、日本を観光するキャム。……もちろん、その観光費などはスーツケースから取り出されているものではない。


貧しい国の人達が、必死に貧しさと戦いながら集めたお金から出すのだ。


◇        ◇



水を買って欲しいお金、食べ物を買って欲しいお金。

貧しい国の人々に分け与えるため。



ジャガッ



それらのためだと言っていたお金は、銃となり、弾となっていた。

貧しい国の人々に与えるのは、怒りと憎しみ。

蟷螂の卵を模したかのように、人々達が争いを続けて、最後の数人が生き残るまで続けること。

銃で人を撃て。物を奪え、金を奪え。怒りと憎しみで世界と戦え。



パァンパァンッ


貧しい国の銃撃は止まない。彼等はそれしか知らずに、生きているからだ。


「やがて彼等がテロリスト、スパイになるわけか、伊賀」

「大事に育てるというのは、中々できないですよ。テロリストの場合、才能が必要です。スパイの場合、揺るがない忠誠心が必要です。ダーリヤさん」


この国に金を与えている、裕福な国達の人間が視察に来ていた。

貧しい国が豊かになる事を望んでいるわけじゃない。貧しい国が、支援国にとって有益になる事を望んでいるのだ。例えば、敵国に侵入する優秀なテロリスト。情報を盗むスパイ。


「平和になったら困るじゃないですか。侵略し放題ですよ」

「それは一理あるな。巨大帝国になったとしても、内部から崩れることは歴史からよく分かる事だ」

「ある程度、敵というのは残しておくんですよ。肉食動物は、獲物を全て狩りません」

「人間が肉食動物なら可愛いものだな」



今日も今日とて、貧しい国は貧しい国だ。

銃を配られ、人を撃つ。その人の物を奪う日常だ。

自分の弱みを見せるな。自分に牙を向ける奴は殺せ。脅せ。屈するな。

爆弾を覚えろ。薬物の味を覚えろ。女の味を知れ。殺す快楽を纏え。命を軽くみろ。



年に数万の命を散らし。数百万人が身体に銃弾を浴びる。

できるだけ、人が死なない銃を作れ、渡せ。生き残った者達がまた銃を手に、誰かを撃ってくれるんだから。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] タイトルだけでわかる、これは駄作。 あと、【ジャンル違い】でしょう。正しくは「コメディ」かと。 [気になる点] 「おお、神よ」 なら兎も角…… 『神様よ』 とか…… いくら国教が無い国家…
2021/01/07 21:49 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ