巡航旅団町
この世界は人力、自然現象以外の動力はなく全ての営みが人間の力で成り立っている。その中でもメッセンジャーは最も尊敬されるが命がけ職業だ。孤独で危険な毎日をひたすらに進み続ける生活に後戻りは無い。ガスも電気もガソリンも無い世界で人間が知恵と勇気と努力で生きていく世界の物語。
カイは十七歳。仕事はメッセンジャー。託されたメッセージを受取人に届けるためサイクルを操り街から町へと旅をする。十二才の夏に故郷を飛び出して最初の二年はほかのメッセンジャーの見習いをして、一人で仕事をするようになって三年、もう五年たった。どうにか生きてきた。
カイは十七歳。仕事はメッセンジャー。託されたメッセージを受取人に届けるためサイクルを操り街から町へと旅をする。十二才の夏に故郷を飛び出して最初の二年はほかのメッセンジャーの見習いをして、一人で仕事をするようになって三年、もう五年たった。どうにか生きてきた。