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グロテスクな蛇口

作者: SIM

暑い。

歩く。

歩く。

学校に着く。

喉が渇いている。

水飲み場の列に並ぶ。

順番が来る。

蛇口をひねる。

水が出る。

飲む。

なんだか変な味がする。

校舎に入る。

階段を登る。

教室に入る。

始業の時刻になる。

授業を受ける。

授業が終わる。

それを繰り返す。

終業の時刻になる。

歩く。

歩く。

暑い。

家に帰る。

テレビをつける。

派手な音楽が流れる。

面白くもないバラエティ番組をしばし眺める。

一通り観ていてもやはりつまらない。

テレビのリモコンを操作する。

ニュース番組にチャルネルを切り替える。

...

...

...

そのニュースは、都内の高校の水道の貯水槽から謎の溺死体が発見されたという内容を報道していた。

テロップには、ぼくが通っている高校の名前が出ている。

テレビ画面のニュースキャスターが喋ることには

「こちらの蛇口たちが、死体が出てきた貯水槽に繋がっていたものです。」

テレビカメラは、ぼくが今朝使った水飲み場を映している。

ぼくはまさか、と思う。

「貯水槽の中の死体は重大な感染症にかかっていたものらしく、生徒への甚大な被害が懸念されており...。」

ぼくは、今朝飲んだ水のなんだかいつもと違っていた変な味わいを思い出す。

ぼくは、確かに、ぼくの顔が、さぁーっと蒼ざめるのを、感じた...。

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