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観客のいないプロ野球
麻薬的幻影 探すべき天命
あれは夢物語?
字義宿された 網膜も朽ち
我かつてを野晒し
意味が解かれた忘却の淵
高い高いフェンスに守られし奈落……
幻に咲いた素のプレイ
窓越し試合夏の憂い
観客すら録画すら放送すらされず
審判すらいない
ただ、空疎に、簡素に
乾いたグラブ
乾いた木製バット音だけ響かして
感謝する家族待つは報奨すらカネ
無心 ファンすらいない
ただ、鋭い、勘のみ
我が身探らず
ただ、今の『Play at!』そんだけ引き出して
粋美にプレイ 試合ごと評価も
無意味に触れじ 試合こそ謳歌を
ただ一試合かな 必死なり
チームと、チームの、
ぶつかり合いゆく采配
忘却のためのプロ野球
捜索の胤の フロアじゅう
祟り破壊 幻夢に煽られし暴く……
試合入り 開始