椛とパパとママ
****年10月27日
とある場所で一人の娘が産まれた。
その娘が産まれたと、政府に一報が入ると同時に親からその娘を引き取った。
娘の名は椛。
椛は『特別指定人類』とされ政府が選んだ夫婦に預け、翌年の1月1日になると他の夫婦へと受け渡されいき、20歳になるまで育ての親が1年単位で変わっていく仕組みとなっていた。
『特別指定人類』とは、将来日本にとって有益な存在になる。と政府によって定められた人類の事だ。
そして、また1月1日になると新たな2人へと椛は引き取られた。
1月1日
日付が変わると同時に椛のスマホが音を鳴らして光り液晶には【あけおめ~!ことよろ】と表示されていた。
椛は返事を返し、何とも言えない感情に浸っていた。
「今年はどんな人が親になるんだろ・・・」
椛は自分が『特別指定人類』ということを何人目かの親となった人物に教えてもらっていた。
自分がどうしてそう言われるのかが不思議だった。
今の環境を振り返っても特に何かに優れているわけでもないし、将来日本にとって有益な存在になるほどの人間ではないと思っていたから。
ただ、政府が用意する親と仲良く過ごすだけの生活を過ごしていただけだった。
『また新しいパパとママが出来るんだよね。いつも通り当たり障りのない程度に仲良くしよう!来年になると、また新しい親になっちゃうんだし…。いつか平和に暮らせる日がくるのかな?安定した生活が欲しいよ…』
椛はいつの間にか、スマホを握りしめたままベッドの上で寝ていた。
1月1日 椛17歳
また今年もこの日がやってきた。新年の挨拶をしておせちを食べパパとママからお年玉を受け取った頃にあの人たちが来た。
私を迎えに来る政府の2名はいつも同じ人たち。この人たちが私を車に乗せると今日までパパとママだった人たちに何かを渡して車に乗り込んだ。
車が発進して数時間後一軒のマンションの前に車が停まり私は一室に連れていかれた。
玄関のドアが開けられ、さらにリビングのドアを政府のオジサンが開けるとそこにはすでに2人がソファに座っていた。政府のオジサンたちは簡単に紹介すると部屋から出ていった。
今年紹介されたのは、はるパパとぐるママでした。
中途半端な終わり方ですみません。
連載として書く予定でしたが都合によりここまでしか書けなくなりました。
いつかこの続きを書ける日があるといいのですが…