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第八話

「チェイサーのマップ設定は終わった。屋内GPSの感度を確認したい。電源を入れてくれ。」


イヤホンから警備員室にいる狩野先生の声が聞こえる。

タブレット型の携帯端末のついたリストバントを左手につけ、電源を入れると画面に店内のマップが表示される。通路は白、売り場やテナントは薄いグレーで色分けされていて、「紳士服売場」や「日用品売場」の表記がされている。画面に人さし指と親指をつけ、弾くように広げるとマップが拡大され、さらに細分化された棚が表示される。

「紳士売場」ならシャツ、ジャケットなど棚ごとに表記されている。


「売り場の表記はあくまで目安だ。ここ数日で入れ替わっている可能性もあるから。」


屋内GPSは、最近になって大手スーパーやショッピングモールなどで提供している新しいサービスだ。従来の携帯電話などについているGPS機能を建物の中にいて利用できる。これによって、今、自分が店内のどこにいて、行きたい売場までどうやっていけばいいのかがすぐにわかる。売場を無駄に歩き回ったり、わざわざ店員に場所を聞かなくてもいというすぐれものだ。

チェイサーはその機能をベースに、狩野先生が特別な設定をしてその反応速度と精度を大幅にアップしている。マップの右下に1cm四方くらいのアイコンがあり、1Fと表示されている。タッチすると画面が切り替わり1Fの店内マップが表示され、右下のアイコンは2Fになる。画面の左下に表示されている矢印に指を触れると、通常の地図アプリ同様に画面がスクロールしていき自分の現在位置が確認できる。画面の青い丸は、さっき、監視カメラで見たテディランドのマップの場所で点灯している。


「問題ないみたいだよ。」


「少し動いてみてくれ。」


狩野先生の指示にしたがって、テディランドから2店舗ほど先にある階段を利用して1Fに降りる。全速力で降りたため、ものの10秒もかからなかったけれど、腕につけたのチェイサーのマップは自動で1Fに切り替わりぶれることなく現在位置で点灯している。


「キチンとついてきてるよ。」


「感度は良好だな。今日はそのまま店内を見回ってみよう。」

時間はちょうど5時。1Fの食料品売り場は、今夜の献立を考えるお母さん達でごったかえしていたが、2Fには学校を終えた小・中学生の姿もチラホラと見える。多々野小学校からは、少し距離があるため知っている顔はいない。

さっきみた防犯カメラの画像を思い返しながら、犯行現場付近で相手に悟られないで、犯行現場が確認できるポイントを探す。また、警備員室にいる狩野先生と連絡をとりながらモニターで追える範囲の確認をする。無理にターゲットに近づきすぎるリスクを避けるためだ。犯行後の逃走ルートの確認もする。万引きされそうな商品のあるポイントから出口までの最短ルート。回り込むための障害の確認。こちらに気付かれずに相手を確認するための様々な手段を考えておく。

2時間ほど店内を見回っていると、モール内にいるの小学生の数もだいぶ減ってくる。

防犯自治体の活動できる時間は、午後7時までと決まっているので、館内の警備を終了し、狩野先生に送ってもらい家に帰る。



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