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プロローグ
すぐ完結する短いお話です。
全体的に話が暗いので苦手な方は読まれるのを止めることをおすすめ致します。
とある勇者の失恋話。
カレン・フィールは物心ついた時から暗殺者だった。人を殺すのが当たり前で、疑問すら抱いたことはなかった。それが当たり前でなくなったのは、彼と出会ってから。
彼と出会い、カレンは光を知った。
過去を隠し、彼と仲を深めていくカレン。彼の傍にいられるなら、何でもよかった。だが彼は突然倒れてしまう。
原因は瘴気。
魔王と呼ばれる存在が、この世を穢し、人間を滅ぼすために発生させていた瘴気だった。
カレンは彼を救うために、国民すべてに参加権が与えられた勇者選定の儀に参加する。
そして、カレンは神に選ばれ加護を与えられた。魔王討伐の使命を負ったのだ。
一人旅に出た彼女は、知らなかった仲間というものを知り、知らなかった感情を知り、想像の埒外を行く敵と戦い、モンスターを屠り、仲間たちと共に戦い、ついに魔王を倒した。
世界を救った勇者は、今故国に凱旋する――――。