表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
友達の存在...  作者: りす君
43/58

friends42:報復の再戦…

高萩と藤浦を招待したのは、有名企業の跡取り息子の高校生、茉山だった…。

「さっ、上がって。僕の部屋へ案内するよ。」


俺達を迎えたのは、俺達と同じ高校生で日本有名IT企業の5本の指に入る“プログレスグループ”の経営を任されてる時期社長、茉山(まやま) (すぐる)、18歳の高校3年生。

彼は、14歳でアメリカの大学を卒業した超切者であり、かつ個有の野球チームを持つ程の野球好きとも知られ、テレビで野球中継の解説者として出演している程。彼自身の実力も半端無いらしい。そんな彼が、何故俺達に会いたかったのかが解らなかった。


「…茉山さん、久しぶりですね。」


藤浦が、いきなり口を開いた。


「えっ?!藤浦、茉山さんと知り合いなのか?」

「相変わらず、へらず口は変わってないようだな藤浦。」


俺は、藤浦と茉山の関係が一体何なのか知りたかった。


「藤浦、何でお前が気楽にあの人と喋れるんだ?」

「昔、あの人が入った野球部と対決した事があったんだ。」

「えっ?!」

「ほう…よく覚えていたな、感心だ。」


茉山は、遠くを眺めるようにゆっくりと言った。


「さて、僕の部屋に着いた。遠慮はいらないから、そこに腰掛けてくれ。」


示されたのは、高級なソファーだった。


「いいです、遠慮します。」


とっさに藤浦が言ったので、俺は腰掛けなかった。


「フフッ、ホント性格は変わってないな。」


茉山は、鼻で笑った。


「…で、一体何の用でここに連れて来たんッスか?」


藤浦が、ムスッとした表情で言った。茉山は、溜め息を一つして話し始めた。


短刀直入(たんとうちょくにゅう)に言う。僕が入ったドリームチームと対決して欲しい。」

「な、何ですって?!」


俺は、すっとんきょうな声を上げた。


「藤浦がいた高校に負けてから、僕はずっと君を憎いと思ってた、潰そうとした。

だが、潰す前に君は栗桜を転校した。

僕は、悔やみ切れなくて君の行方を調べたよ。そしたら驚いたよ、全校生徒の80%が女子の芹沢に転入してたんだから。でもそれが、僕にとって嬉しかった。何故なら、君を潰せる絶好のチャンスだからね。」


藤浦が聞き返した。


「…どうして、高萩まで呼んだんですか?彼は関係無いと思いますが。」


茉山は言った。


「噂によればそこの彼は、あのドラフト候補リストに載られていた高速スライダーを武器にするピッチャー、武里君からヒットを放ち、強打者の永山君を三振に抑えたという話を聴いたんでね、君とも是非、手合わせしたくなってね。」


俺はかなり驚いた。あの二人がまさか、プロからドラフト候補に上げられているとは思わなかったからだ。


「もし断るつもりでいるなら良いよ。でも、君達の高校に僕から圧力を掛ける事も可能だからさ、断ったらどうなるか解るよね。」


茉山が妖艶(ようえん)な笑みをした。


「…解りました。勝負しましょう。」

「藤浦?!」

「高萩…ここは勝負するしかねぇだろ。学校にいる皆に迷惑を掛けちゃいけねぇし。」

「だ、だが…」

「ありがとう、藤浦。それじゃ、試合は5日の午後1時から。」

「い、5日って…」


藤浦は、ゆっくりと頷いた。


「野球部が遠征してる時だ。」

「そ…そんな…。」

「うん?どうしたのかな?」

「いえ、何でも無いッス。」

「それじゃ、御互いに健闘を祈るよ。」


















「なぁ、藤浦。俺達、茉山さんのチームには勝てないと思う。」


学校への帰り道、俺は藤浦に言った。


「…勝てねぇな、俺ら2人じゃ。」

「えっ?!」


藤浦の意味深な言葉に、俺の足は止まった。


「何だよ、それ?」


藤浦は、一息置いてから言った。


「いいか?野球は、1人じゃ何も出来ない。9人揃って初めて成立するスポーツだ。」

「…藤浦。」

「さて、クラスの奴らに頼んでみるか?」

「あぁ!」




この時、俺と藤浦は軽く考えていた。しかし、この後…予想もしなかった壁に打ち当たる事となる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ