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友達の存在...  作者: りす君
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friends39:緑髪の後輩。

4時間目が終わって、高萩達が昼食を採ろうとした時だった…。

(キーン、コーン…)

「それじゃ、授業おしまい!」

「起立、礼!」


4時間目が終わり、昼食の時間になった。

俺はいつものように、福本と転校して行った成の代わりに仲間になった藤浦と弁当を食べるつもりだった…。


(ガラガラ…)

「高萩先輩っ!」


いきなり教室のドアが開いて、俺の名前を呼ぶ声が聴こえた。


「…またかよ、彪岔(ひょうた)。」


ドア付近に立っていた彼の名は、零園(れいその) 彪岔(ひょうた)、今年入学してきた高1。

親が相当な漢字マニアで、難しい漢字を息子につけてしまったのだ。中学時代から、俺は彼と先輩・後輩の仲だった。

髪はツンツンとまるで剣山のようにワックスで立たせていて、更に髪を色染して緑髪。明らかに外見では不良に見えるが、性格がとても優しく、人なつっこい。だが、彼は優柔不断な部分が欠点で、俺へ妙に相談しに来る回数が多く、正直疲れる。


「先輩、聴いて下さいよ。」


零園は言いながら俺の所へ来た。他のクラスメートが、いきなり入ってきた彼に注目している。


「何だよ…またフラレたのか?」

「そうじゃなくてっ!」


零園は、首を振って否定した。


「その逆ッス。」

「ま…まさか?」

「ここでは話せないんで、屋上に行きましょう!さっき、購買で先輩の好きな豚キムチのおにぎりとミックスサンドイッチを買っときましたから。」


零園は左手に持っていたビニール袋を上げてヒラヒラさせた。


「はぁ…解ったよ。」


ここまでされちゃ、俺は断る事が出来なかった。


「ホントッスか?やったぁ!」


零園は、まるで小さな子供のような無邪気に嬉しがった。


「済まない、福本と藤浦。」

「おいちょっと!」

「…福本、行かせてやれよ。」

「ありがと、藤浦。」




俺は藤浦に礼を言って、零園と一緒に屋上へ向かった。

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