friends28:冷酷…
今回は、藤浦の話です。
(ふぅ…隣は馬鹿そうな女。そして後ろはさっき俺を見ていた糞野郎か…)
転校早々、俺は学校に行きたく無くなった。周りの人間と俺は合わない…合わせない…絶対に。
(トントン)
後ろから肩を叩かれた。後ろと言えば…
「初めまして。俺、高萩 荊太郎。で、こっちの太ってる方は、福本 秀太。で、背が高くて…少し焼きもち焼きのテニス部エースがこっち、成増 龍樹な。宜しくな、藤浦。」
「よろ。」
「高萩、余計な事言うな。」
………。
(何なんだ、このバカトリプル。ウザい、目の前から消えろ。)
「藤浦君…私、千駄木 萌。これからも宜しくネ!」
何なんだ…このクラスの奴らは。皆、クソばっかりじゃねぇか。
「初めまして!…てか、一緒に教室まで来たから覚えてるよね。私、新川 亜未。改めてよろしくね、藤浦君。」
ウザい…ウザい…ウザ過ぎて…正直苦しい。
「おい、藤浦ぁ。そんなふてくされた顔しないでよぉ、もっとフレンドリーに行こうぜぇ。」
このクソデブ…馴れ馴れしい奴…少し黙らせるか…
「…あのさ。」
「何だ、藤浦ぁ。そんなに、睨みつけんなよ。」
(キッ!)
「うっ…」
「おい、福本。藤浦、明らかに嫌がってるぜ。ここいら辺で一旦話を区切…」
「高萩ぃ!」
「な、何だよ…」
「コイツ…転校生のくせにかっこつけてないか?!素直じゃねぇよっ!!」
「くっ!!」
「おいおい…キレんなよ藤浦ぁ。」
「おい、福本…」
「黙れ、成。」
「何ぃ!」
「落ち着け、成っ!」
「高萩…だっけ?」
「藤浦?」
「そこ…どけ!」
「っ!!」
「…何だ、藤浦。」
「黙れ、デブ。」
(スッ…)
「何だ…手のひらを前に出して?」
「はぁ………」
「…お、おい?」
「ハッ!!」
(バゴッ!!)
「っ!!!」
…デブの胸に俺が手のひらを思いっきり当てたその瞬間…
デブは後ろへ吹っ飛んだ。
「ふ…福本ぉぉぉ!!!」
(ふ…哀れな奴め。)
俺にたてつく奴は、全て廃除する。
人間関係など…くだらない。
そんなモノ…俺は…棄てる!