第十四話:巨デブと客のシール攻防戦!
登場人物
•夏目 圭介:巨デブ専門の飼育員(26歳)
•大井川 狸吉:同僚の飼育員(30歳)
•神田 ヘキサ:ペットショップの店長(40歳)
•巨デブ:人語を解する珍獣
ペットショップ ふれあいコーナー
(ある日、ペットショップのふれあいコーナーが子供たちで賑わっている。巨デブがいつものように中央に寝そべり、愛嬌を振りまいている)
子供A 「巨デブくん、むにむにだねぇ!」
巨デブ 「ぶひぃ♡ なでなでうれしいよぉ…だいすきぃ♡」
(すると、いたずらっ子の男の子がニヤニヤしながら近づき、手に持ったキラキラシールを巨デブのきんたまにペタッと貼る)
子供B(いたずらっ子) 「へへっ、巨デブにシール貼っちゃった!」
巨デブ 「ぶひぃ…? なんかぁ…きんたまがぁ…へんだよぉ…?」
(巨デブ、きんたまに違和感を感じて下を見ると、キラキラシールが貼られている。突然の異物に驚き、泣き虫スイッチが即発動)
巨デブ 「ぶひぃぃぃ! はがしてぇぇ! きんたまぁ! おかしいよぉぉ! ぶひぃぃぃ!」
(巨デブ、脂汗と涙を流しながらふれあいコーナーをヨタヨタ走り回る。)
夏目 圭介 「…おい、何だこの騒ぎ! お前ら、誰だシール貼った奴は!」
大井川 狸吉 「うわっ、きんたまにシール! アイデアは悪くねぇけど、泣いてるぞ!」
(巨デブ、泣きすぎて呼吸が荒くなり、ついに「ブビッ!」と音を立ててうんこを漏らす)
巨デブ 「ぶひぃぃぃ! うんこでちゃったぁぁ! おしっこもぉぉぉ!ごめんなさいぃぃ!」
子供A 「うわっ、巨デブくん、うんこ漏らした!」
子供B 「でも…泣いてて可愛い…」
———
(店員たちが慌てて駆け寄り、巨デブを落ち着かせようとする)
夏目 圭介 「…ったく、お前何やってんだよ。シールくらいで泣くな」
大井川 狸吉 「なぁ、巨デブ。シール結構かっこいいぞ! きんたまキラキラ増してね?」
神田 ヘキサ 「…お前ら、バカか。うんこ漏らす前に止めろよ。だが、まぁ…シールは悪くねぇな」
(巨デブ、店員たちの言葉を聞いて少しずつ涙を抑える)
巨デブ 「ぶひぃ…? かっこいいぃ…? ぼくのぉ…きんたまがぁ…?」
(巨デブ、きんたまを見直し、シールのキラキラが自分のキラキラと合わさって輝くのを見て、気持ちを切り替える)
巨デブ 「ぶひぃ♡ やっぱりかっこいいよぉ♡ ぼくのきんたまシールぅ!すきだよぉ!」
大井川 狸吉 「ほらな! 巨デブ、立ち直ったぜ!」
夏目 圭介 「立ち直ったって…うんこまみれだぞ、どうすんだこれ」
———
(仕方なく、店員たちは巨デブを裏の洗い場へ連れて行き、お風呂タイムに突入)
神田 ヘキサ 「ほら、巨デブ。うんこ洗うぞ。しっかり泡立てろよ」
巨デブ 「ぶひぃ♡ おふろだぁ! きもちいいぃ♡」
(巨デブ、シャワーで気持ちよさそうにむにむに揺れるが、洗っているうちにシールが剥がれてしまう)
巨デブ 「…ぶひぃ? あれぇ…? シールさんぅ…なくなったぁ…?」
(状況を理解した瞬間、巨デブの目から再び涙が溢れ出す)
巨デブ 「ぶひぃぃぃ! シールさんぅ! かっこいいシールさんぅ! なくなっちゃったぁぁ! ぶひぃぃぃ!」
(発狂号泣が店内に響き渡り、巨デブが泡まみれで暴れ出す)
夏目 圭介 「おい! また泣くな! シールなんてまた貼ればいいだろ!」
大井川 狸吉 「いや、うんこよりマシだろ…って、暴れすぎだ! 押さえろ!」
神田 ヘキサ 「…ったく、毎回こうなる。シール代くらい俺が出すから泣くな!」
(結局、巨デブは店員たちに宥められつつも「ぶひぃぃ…シールぅ…かえしてぇ…」と泣き続け、気休めに風呂の泡で即席キラキラを作り出す。店員たちが「もう勝手にしろ…」と諦め、泡まみれの巨デブが新たな看板ネタになった——)