第十三話:巨デブのきんたまダイエット大騒動
登場人物
•夏目 圭介:巨デブ専門の飼育員(26歳)
•大井川 狸吉:同僚の飼育員(30歳)
•神田 ヘキサ:ペットショップの店長(40歳)
•巨デブ:人語を解する珍獣
ペットショップ ふれあいコーナー
(ある日、連休の効果によりペットショップのふれあいコーナーが子供たちで大賑わい。巨デブが看板動物として中央に鎮座し、もてはやされている)
子供A 「わぁ! 巨デブくん、むにむにだぁ!」
子供B 「きんたま、キラキラしてる! 可愛い!」
巨デブ 「ぶひぃぃ…なでなでうれしいよぉ…だいすきぃ♡」
(子供たちが次々と巨デブに餌を差し出す。お菓子、果物、ペットフード…何でもありのオンパレード)
子供C 「はい、お菓子あげるね!」
子供D 「みかんも食べて!」
巨デブ 「ぶひぃ♡ おいしぃよぉ!もっとちょうだいぃ♡」
(巨デブ、嬉しそうにむしゃむしゃ食べ続け、贅肉がさらにむにむに増していく)
夏目 圭介 「…おい、狸吉。お前、ちゃんと見張ってねぇだろ。あいつら餌やりすぎだぞ」
大井川 狸吉 「いいじゃん! 客が喜んでるし、巨デブも幸せそうだし!」
(だが、その日の夜、異変が発覚)
———
(閉店後、巨デブがケージに戻ろうとするが…)
巨デブ 「ぶひぃ…? なんかせまいよぉ…?」
(贅肉がケージの入り口に引っかかり、ギシギシ音が鳴る。そして——「バキッ!」と無惨な音を立ててケージが崩壊)
夏目 圭介 「何!? お前、ケージ壊したのか!?」
巨デブ 「ぶひぃぃ!? ごめんなさいぃ! ぼくぅ…おおきくなっちゃったぁ!?」
(さらに、巨デブがベッドに寝ようとすると、「ミシミシ…ドン!」とベッドも崩れ落ちる)
大井川 狸吉 「うわっ、ベッドまで! こいつ、激デブすぎるだろ!」
巨デブ 「ぶひぃぃ! ねるとこなくなっちゃったぁ! ぶひぃぃ!」
(発狂しながら、巨デブが脂汗と涙を流しながら店内をうろつく)
神田 ヘキサ 「…お前ら、何だこの惨状。巨デブ、明らかに太りすぎだ。明日からダイエットな」
夏目 圭介 「…やっとまともな判断だ。俺、もう限界っすよ」
———
(翌朝、ダイエット大作戦開始。夏目が巨デブをふれあいコーナーに連れ出し、走らせる)
夏目 圭介 「ほら、巨デブ! 走れ! 贅肉落とせ!」
巨デブ 「ぶひぃぃ! うごきたくないぃ! つかれたよぉぉ!」
(巨デブ、ヨタヨタ走るが、きんたまがユラユラ揺れて子供たちに大ウケ)
子供A 「見て! きんたま揺れてる!」
子供B 「頑張れ、巨デブくん!」
(だが、5分も走らず、巨デブが地面に寝転がって泣き出す)
巨デブ 「ぶひっ!ぶひっ!(酸欠)…ぶひぃぃ! もうだめぇぇ! ぼくはしれないよぉ!」
大井川 狸吉 「おいおい、根性ねぇな! きんたま揺らすくらい頑張れよ!」
(次に、狸吉が「きんたまスクワット」を提案。巨デブが屈伸するが…)
巨デブ 「ぶひぃ…ぶひぃぃ…ぷるぷるぅ…」
(贅肉と一緒にきんたまがぷるぷる震え、結局バランスを崩して転倒)
夏目 圭介 「…何だこのカオス。ダイエットじゃなくてコントだろ」
神田 ヘキサ 「…ったく、こいつにダイエットは無理か。だが、ケージ新調する金はねぇぞ」
———
(結局、子供たちが「巨デブくん、このままで可愛いよ!」と慰めに来る)
子供A 「むにむに大好きだよ!」
子供B 「きんたま揺れるの面白いし!」
巨デブ 「ぶひぃ…? ぼくぅ…このままでいいのぉ…?」
(涙が止まり、巨デブが「ぶひぃ♡ だいすきぃ♡」と子供たちに抱きつく)
巨デブ「ぶひぃぃ……!もうやせないよぉ……いっしょうにーとでぶだからぁ♡」
大井川 狸吉 「なぁ、店長。このままでいいんじゃね?」
神田 ヘキサ 「…お前らがケージ代払うならな。俺は知らんぞ」
夏目 圭介 「…俺、疲れた。もう放置でいいだろ」
(巨デブ、「ぶひぃ…… もうやせなくていいよぉ…」と開き直り、壊れたケージの上でむにむに昼寝を始める。夏目が「新品ケージ代、どうすんだよ…」と頭を抱える中、店は新たな伝説を刻んだ——)