プロローグ
書き方教えてください。
読みやすく、わかりやすい書き方を!ヘルプミー!
私は人が嫌いだ。世界から知らされる称号が[魔神姫]である私は人間がどうなってもいい。愛する異形達の骸を抱いて眠り、異形達を狩って骸を増やす。
約束した待ち人が来ようとも来れなくても、人間に手を貸すことはもう無いだろう。……と自己完結してみる。
それに、かつて私に王女という飾り役を押し付けて血筋だけで全てを決め付ける王侯貴族達や、人を蹴落とし這い上がろうとするスラムの平民達、暴力で解決させようとする冒険者達、形骸化した元は民を守る為の腐敗した勇者達。
今となってはもはや何も思わないけれどやはり、思い出すだけで気分が悪くなってしまう。
かつては無垢な純白である白銀だった筈の、風に舞う、長い星空の様に漆黒の輝く髪を軽く押え、その時に触れる角を優しく撫で、豊穣の碧眼だった目は昏く、深い深淵を覗くかの様になった闇色の魔眼で空を眺めながら、黒い翼で飛んでいる私はかつて白かった純白の城の、私の漆黒の魔力に塗り潰された深い闇の尖塔に降り立ち、かつて煌めいていた過去を来ないであろう待ち人を待ちながら思い出す。
私元とは人間だった。それでもあの時から少しずつ歯車が狂ったのか、廻り出したのか解らないけれど、王宮の地下の部屋にある物を見た時から、触れた時から変わったと思う。
まだ何も知らなかった幼く無垢な王女として育っていた10才の夏の月の夜、偶然開かれていた地下室に降りて、美しい異形の品々を見つけるまでは―――。
もうお外は暗く、月明かりが輝き照らす夏の夜。
お母様譲りの長い腰まである銀髪を閃かせ、国王であるお父様譲りの碧眼をパチリと瞬き、私はお花を詰みに与えられた部屋を出て、暗い王宮の廊下を歩きます。
無事にお花を詰み、廊下に出ましたが、輝いていた月明かりが消え、暗い夜の帳が廊下を閉ざしていました。
暗い廊下は歩きづらく、自分が何処を歩いているのかすら解らない、そんな事を思いながら歩いていました。
暗い廊下を歩いていると、ふと朧気に明るい場所がありました。
そこへ向かうと、そこは限られた王族しか入れない秘密の地下室への扉でした。かつてお父様やお兄様が入っていたのを見かけましたが、どんなにお願いしても入るのを許可してくれませんでした。
偶然開いてるのをチャンスだと思い、中へ忍び込みます。扉の奥には階段があり、コツ、コツ、とできるだけ音が出ない様注意して階段を降ります。
降りるとそこには重厚な扉がありましたが、完全に開いており、中に入れました。
中に入ると沢山の異形の魔物の素材がありました。
アダマンタイトと呼ばれる伝説の金属でできたゴーレムの欠片と書かれた台の上には蒼黒い石の欠片や、鬼神の豪筋と書かれた台の上に保存食の肉の様な欠片や、ユニコーンの角と書かれた台に真っ直ぐに捻れた角の先。
さらに魔女の秘薬と書かれた壺に毒々しい液体。
幼龍の鱗と書かれた額縁に小さい鱗、不死鳥の尾羽と書かれた額縁には3枚の赤、オレンジ、黄色の羽、そして真ん中の台に始祖の牙と書かれた台には牙のようなもの。この異形の魔物の物だったモノに、私は憧れてしまいました。フラフラと歩いては触れ、歩いては触れ、触れたモノから齧られるようにして消えていく異形のモノたち、勿体なく思いながら自分の失態に気付いたのは全てが無くなってからでした。
呆然とする私の意志とは裏腹にフラフラと廊下を歩き、私は布団に潜り、眠ってしまいました。
翌日、私が起きたのは焼けるような肌の痛みと、身体中の熱さで汗をびっしょりと出して寝苦しいと思い、意識が朦朧としながら起きました。
周りにいるのは良く見えませんが、どうやらお父様とお母様、そしてお兄様と誰かは解りませんが白い服を着ているのでお医者様でしょう。
「これは………なのか?………は一体……」
「申し訳………もう………物化して……死ぬで……」
「そんな!……助かり……もう娘は?」
そんな事を言っている大人達、そして何故か冷たい目のお兄様、どうして?
「なんという事だ!………使い物に……」
「そうね……残念だけど…………何処かに………捨てても……生き……」
「そうですか……我々は………」
「いや!こんなヤツ捨て………だ!」
使い物?……捨てる?え?お兄様?捨てるってどういう?
「なら……。魔の森に……捨…行くの……どうだろうか?」
「そうね……魔導師たちへ………」
「ふん、薄汚い……目が!」
魔の森?捨?行く?魔の森、捨、てる?行く?
魔の森に捨てに行く!?どうして!お兄様、どうしてそんな目で……?
「準備が……国王様……ではこちら……法陣が……」
「では、捨て……。穢らわしい魔物……が!」
「こんな穢らわ………は誰も産んで無いわ!」
「もう兄妹では無いだろう、穢ら………が…死……償え!」
あぁ、魔物?どういう事?考えても答えが出ない問いの答えを求めても出ない答えを考えながら、ずりずりと廊下を引き摺られて行く、着いたのは王宮魔導師たちが訓練に使っている別棟。
床には魔法陣があり、周りには魔導師達がいる。
準備は終わっているのだろう。魔法陣が光り輝き、そこにポイッと捨てられる。
「もう二度………見せるな………屑が……」
「さようなら………偽物の………」
「もう会わな……死んでるかも……じゃあな」
どうして?……どうして?なんで、なんでなんで……。
魔法陣が輝き、部屋を白く染める。
「母様……父様……にぃ様……」
呟いても白い目で見られ、くるりと後ろを向いて、3人とも一言言った。
「元気でな」
「ウゥぅぅぁ、ああぁァァアああァァァアアア!」
涙が溢れ、魂から絶叫しても、家族は振り返らず。否、家族ですら無くなった者たちに言っても無駄であった。
最後の絶叫が、咆哮となり、焔となり、別棟を焼くがそこには誰も居なくなっていた。
どうでしたか?読みやすいでしょうか。
若干ダークっぽいでしょうか?