今まで私は
「・・・・・・・・。」
舞山は、言葉が出なかった。
彼としては、話をそらしたかった。
しかし、それは許してくれそうになかった。
なぜなら、少女の目が本気であったからである。
「それはそんなに、大切なものなのかい?」
老人は、優しい口調で彼女に問い直した。
それは、まず彼の方が女の子に対して、心を開くべきだと感じたからであった。
そんな舞山に、少女は追い詰める様な眼差しで見るのをやめにした。
「あまり、言いたくはないのですが・・・・。」
山小屋に舞い込んだ少女は、どうやら方向性を変えた切り口から老人と向き合うつもりの様であった。
「私が身につけていたそれらは、自分で使用してきたものです。」
彼女は老人が憂えてい内容に、極めて近い事を明らかにしたのである。
「それは、どうゆう事に使っていたのだね?」
それでも舞山は、怖じ気づかすに少女の告白に対峙していたのであった。
それは、その老人が少しでも彼女の人柄に、望みを持っていたからなのかも知れない。
そんな彼の気持ちを感じているのか、少女は軽く目をつむっていた。
まるで瞑想しているかのような彼女であったが、どことなく落ち着いている。
そして天井を仰ぐように、少女は意を決したかのような瞳を開いた。
「おじさん・・・・。」
彼女は、一呼吸置いた。
「なんだい?」
舞山は、孫に対するかのような優しい口調で相づちを打った。
「今まで私は、それらのモノで人を殺めてきました。」




