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No.55~強化合宿6

ヘルとレンの模擬戦が終わって次は二回戦目はユウとシュウだ。


二人は向かい合って武器を構える。


「さて、両方の準備が整ったみたいだな、では二回戦…初め!」


先ず動き出したのはユウだ、ユウは後退しながらシュウに3つの弾丸を撃つ。

射撃スキルによる早撃ちは殆ど同時に3つの弾丸をシュウの腹に1つ、残りの2つは回避した時に動ける範囲を狭める為に放った。


シュウは手に持った刀で弾丸を切り飛ばしてユウに向かって走る。


飛んで来る弾丸を切るという芸当を目の当たりにした皆は驚いている中、ユウは落ち着いてシュウの攻撃を捌く。


シュウの攻撃を剣で捌き、時には左手に持った銃で牽制、又は攻撃を行う。


シュウは刀で弾丸を弾き、切り払い、時には弾丸を紙一重で避けつつ攻撃をしていく。


均衡を崩したのはシュウだ。

シュウが攻撃を止め一旦下がった後にそれは起こった。


シュウのスピードが一気に上がったのだ、多分バフを掛けたのだろう。


さっきのスピードになれていたユウはいきなりの上がった戦闘スピードに混乱して防御が甘くなっている。


するとユウがシュウの攻撃を弾いてから後ろに下がる、それを追撃しようとしたシュウだが、地面から魔法が飛んで来て追撃することは出来なかった。


「いや~こりゃ参ったな、バフ掛けてなくて俺と戦ってたのかよ」


「なんなら降参してくれてもいいんですよ?」


シュウが挑発する様にユウに言う。


「そら今のまま戦ったらジリ貧だ、だから後の事は考えない、全力で倒しにいく」


ユウは魔法を次々と展開していく、やがて魔法はシュウを囲む様に配置される。


これは俺も良くやる奴だな、魔法を全方向に展開し、一気に撃つ事で、相手は全方向からくる魔法の対処をしないといけないし、魔法を破壊して脱出しようとする場合はそこにもう一段魔法を撃ったりしたり、銃を持ってるなら相手が動けなくなってるから遠距離で攻撃出来る。


このやり方の欠点は魔力消費が多い事だ。

俺は称号によって魔力消費量があり得ない位減ってるが、通常少なくても100位は魔法を用意するからレベルが低い内はやった後は魔力がすっからかんになるだろう。


自分が受ける場合は自分に着弾する前に自分に当たる軌道の魔法を破壊するか、魔力の膜を周りに張って擬似的なバリアを作ったりすればいい。


俺の場合はコートオブベルゼビュートの吸収を突破されなければ周りに展開された魔法は全て吸収、HP、MP共に回復するけど。


(うわ~シュウ、スゲェ事すんなぁ)


シュウは周りに展開された全属性の魔法に有利属性の魔法を当てて相殺しながら飛んで来る無数の弾丸を避け続ける。


最終的にシュウはHPを3分の1削られたがユウの魔法を凌いだ。


「あれを凌ぎきるってお前…降参だ、降参、もうMPはすっからかんだし、現状シュウには勝てねぇって分かった…が!次やる時は俺が勝つ!」


「いえ、私ももう少し魔法の量が多かったら負けていたかもしれません…まぁ次も私が勝ちますけど」


二人は握手して次は自分が勝つと宣言をする。

俺は二人に近づいていき、試合の終了を宣言する。


「二回戦、シュウの勝利、二人とも、いい試合だったぞ!」


「はい!ありがとうございます!」


「おう、サンキューな」


三試合目は、ヘル対ユイ、結果はヘルの勝ち。


ヘルが気配を消して、攻撃する直前にユイが全方向に魔法を撃ったがヘルのHPを削り切れずに接近戦が得意じゃないユイはそのままHPを削られていった。


四試合目はヘル対シュウ、結果はシュウの勝利。

勝因はヘルが隠れる隙を与えずに即接近戦に持ち込んだから。


「それじゃあ始めるか」


「はい!よろしくお願いします!」


最終戦は俺と勝ち残ったシュウの対決だ。


ヘルの開始の合図が聞こえた所で戦闘を開始する。


今の俺は防具を全部外した状態で分身を作った事で、シュウと同じ位のステータスになっている。


「シュウ、全力で来い、油断してると…直ぐに終わっちまうぞ」


「冗談言わないで下さい。

ユウヤさん相手に油断なんてするわけ無いじゃないですか」


俺はユウがやった様にシュウの周りに魔法を展開し、撃つ。

シュウが相殺しきれずに回避行動を取ろうとした所で皇帝の威光を使用してステータスを一気に下げる。

シュウはいきなりステータスが下がった事により回避行動が間に合わず魔法をくらう。


(まぁそんな簡単に終わらないよな)


俺はシュウを笑いながら見る。

シュウは魔法が当たる直前に魔力を後ろにそのまま放出する事で魔法の直撃を避け、前に行くための推進力に変換した。

お陰でHPを3分の1しか削れなかった。


その後は接近戦をメインに戦って居たが俺は称号によって消費MPが少なくなっていたのでMPにはまだ余裕がある。


なので、シュウの撃ってくる魔法を相殺しながら戦っていった事で、技術の差と俺が二刀流で戦っていたので手数の差でシュウに勝った。


「シュウ、スゲェ楽しかったぞ、またやろうな」


「はい、私も楽しかったです。

でも、次戦う時には分身や防具を外さないで戦って貰える様に頑張りますね」


俺とシュウは握手をしながら再び戦う事を約束する。


「最終戦、ユウヤの勝利!」


強化合宿2日目のメインイベントはこうして終了し、この後俺らは皆で楽しく過ごしていった。

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