No.52~強化合宿3
さて、修羅とヤヨイはユウとヘルの修行を始めたみたいだから、こっちも準備を始めますか。
修羅とユウが向かった広場と反対方向に離れた方にもう1つの広場を作っておいたからな。
広場に着いた所で早速始めよう。
「さて、広場に着いた所で早速修行を始めるぞ」
「はい!」
「頑張ります、」
「それで、何をするんですか?」
何の修行をするのかを聞かれたので答える
「先ずは俺と戦って貰う、もちろん俺対3人でな、改善点を探す為には実際に戦って見れば判るから」
俺は防具を外しながら答える。
「ユウヤさん、それは少し俺達の事を舐めてるんじゃ無いですか」
レンが少し怒った風に言ってくる…あぁ、そりゃあ今から戦うって言ってるのに装備を外されたんじゃ怒こるのも無理ないな。
(でもステータスの差で攻撃くらってもダメージを受けるか判らないし、コートオブベルゼビュートを装備してたら絶対にダメージをくらわないからなぁ)
シュウもレンもユイもこのゲームのトッププレイヤーの1人だ、ヘルやユウも含めて皆他のプレイヤーより全然強い。
俺の予想でレベル差30から40位までは技術面でカバーできる程に、だがそれ以上のレベル差が有るとステータスの差でダメージが通らなくなる。
俺が戦ったレベル差が50以上有る敵と言えばゴブリン襲撃イベントで戦ったゴブリンエンペラー変異種と、フェニだけだ。
エンペラーの方は攻撃を何とか避けれただけだし、フェニに関してはレベル差300以上、コートオブベルゼビュートを装備してなかったら負けていたし、その前にエンペラーの試練を受けていなかったら皇帝の威光を使えていなかった筈だ、皇帝の威光とカリスマ、ドーピングでINT、Mndを上げていなかったらフェニのHPを削り切れなかった。
そもそも虚無魔法を作ることが出来なかったら…色々考えると奇跡の様な確率で勝てているだけだ。
なので自分が強いと思っている訳じゃ無い、皆他のプレイヤーが80LV前後の所を120LV上げているんだから。
先ずは俺が皆の事を馬鹿にしている訳では無いことを伝えなければ
「まぁ待て、ちょっと聞いてくれ」
「何ですか」
「ちょっと落ち着いて、お兄ちゃん」
「俺はお前たちが弱いとは言って無い、実際皆は強いし、他のプレイヤーと皆が戦うってなったら絶対に勝てると思ってる」
「なら何で防具を外してるんですか、僕たちと戦うのに防具なんて必要無いという事なんでしょう」
まぁ実際の所はそうだ、俺が防具を装備していたらシュウたちの攻撃じゃ俺のDFEを突破できない。
レンたちと本気で戦う為にはシュウたちのステータスに近づけなければならない。
せっかく皆と戦うのに絶対に負けないなんてつまらない、俺はステータスの差じゃ無く、皆と真剣に勝負がしたいんだ。
「俺が防具を外しているのは皆と真剣に戦うためなんだ」
「どういう事なんですか?」
シュウが聞いてくる。
「シュウたちのLVは大体120位だろ、俺のLVは383、レベル差は160以上、ここはゲームの中だ、相手との技術差が有ってもステータス差を覆せるのは大体20~30前後、超ジャイアントキリングという称号が30LV以上のLV差の有るモンスターを倒すだからそんな所だ。
まぁクリティカルを狙って出せるなら40程度は覆せる」
「そこにジャイアントキリングとかのレベル差が有る敵と戦う時にステータスが上がる称号を手に入れて倒せるのは普通なら50位だ、これ以上のレベル差を覆せるのはステータスポイントを全てSTRに振ってたり相手のDFE値を貫通させるステータスが無いとダメージすら与えられない。
試しにシュウ、バフとか全て掛けて思いっきり攻撃してくれ」
「ホントにするんですか?ユウヤさん」
「ああ、やってくれ」
俺は装備をつけ直し、シュウと向かい合う。
シュウの攻撃を受けるがダメージに変化は無い。
俺はレンに向かって言う。
「俺はお前たちと真剣に戦いたいから装備を外すんだ。
だって真剣勝負をするって言うのにダメージをくらわないなんてつまらないからな」
「ユウヤさん…勝手に勘違いしてすみませんでした」
「俺もちゃんと伝えとけば良かったからな、俺も悪かった」
「いえ!ユウヤさんは悪く無いです、」
いやいや俺が、と押し問答が繰り広げられたが、シュウとユイのおかげでそれも終わり、やっと俺たちは模擬戦を開始した。