No.43~テイムイベント4
拠点を作り終わり、料理を作り終わった私達はマスターであるユウヤ様の帰りを待っていました。
すると上空には不死鳥がある場所に向かって高速に飛行していきました。
私は修羅に不死鳥を追うかを聞かれましたが、主であるユウヤ様の許可無く、不死鳥というまだ敵わないモンスターを追って最悪殺されるかもしれない、と追わない様に決定しました。
不死鳥が私達の上空を通ってから20分程経った頃、2つの魔力が膨れ上がったのです。
1つは今さっき見かけた不死鳥の物、もう1つは私達の主、ユウヤ様の魔力でした。
私達はユウヤ様と不死鳥の魔力を確認した瞬間から駆け出しました。
私達は確信していました、この魔力はユウヤ様と不死鳥が戦っているのだと、20分の時間を掛け、ユウヤ様の元に向かうとやはりユウヤ様と不死鳥が戦っていました。
ですが私も修羅も手を出せません。
確かにその時はユウヤ様の魔法も効いてませんでしたし、ユウヤ様の刀も届きません。
だって、あんなに楽しそうに戦っていらっしゃるのだから、私達が手を出せる訳が無いじゃないですか。
ユウヤ様と不死鳥は集中しているのか私達に気がつきません。
するとユウヤ様がいきなり回避行動を止めます。
すると不死鳥が「諦めたのか?」と聞きますがユウヤ様が諦める筈がありません。
ですがユウヤ様は一撃に賭ける、だからあんたも本気でやってくれと言いました。
ユウヤ様には不死鳥の炎を突破する手段が有るのでしょう。
でなければあんな、一撃で不死鳥を倒すなんて言えません。
不死鳥はユウヤ様が一撃で自分を倒すと言った事が面白かったのか、笑い、ユウヤ様に万全の状態でやりたいからと準備時間を設け、準備が出来たら声を掛けろ、と言いました。
ユウヤ様はまずステータスを上昇させるポーションを全て飲み、次にそしてステータスを増幅させるスキルを使用した見たいです。
ユウヤ様の強さが何倍にもなっています。
ユウヤ様が準備が終わったと言うと不死鳥の炎が変わりました。
ユグドラシルでは不死鳥が本気を出す時、その身を包む炎が太陽の如き炎に変化する。
とあります。
不死鳥の本気の炎は5000度まで上がると言われ、此処にいるだけでも熱いです。
ユウヤ様とレベルが共有されているサポートAIである私のステータスは160レベ相当。
そのMndでここまで熱いのだったら、もっと近くにいるユウヤ様は私達が死んでしまう程の熱を浴びているのでしょう。
本気ユウヤ様、本気の不死鳥は向かい合って相手の隙を探り合っています。
勝負は一瞬でした。
ユウヤ様が龍化をして不死鳥に向かって飛んで行ったと思ったら一瞬で不死鳥の目の前に行き、不死鳥に虚無魔法を撃っていました。
虚無魔法をくらう不死鳥、炎を全身に浴びているユウヤ様。
先に倒れたのは不死鳥の方でした。
不死鳥は灰になり、灰は何処かに飛んでいきました。
ユウヤ様は上空800メートル以上の高さから落ちています。
ユウヤ様の体を纏っていた龍の鱗と翼が無くなり、回避行動をしようとしません。
「マスター!」
「主!」
私達は気がついたらユウヤ様の事を叫びながらユウヤ様の元に向かって走っていました。
ユウヤ様は集中が切れたのか意識を失っていました、私達はユウヤ様を抱え、作った拠点に向かいます。
ユウヤ様を抱えた状態で拠点に向かうこと1時間、やっと着いた拠点のベッドにユウヤ様を寝かせます。
ユウヤ様が起きたのは1時間が経った頃だった。
ユウヤ様が起きて最初におっしゃった言葉がお腹すいた、で私はあれだけ凄い戦闘をしているユウヤ様の寝起きの一言がお腹すいた、と言う言葉だった事が面白くてつい笑ってしまいました。
ユウヤ様に料理を出すと美味しいと言って私の料理を食べてくれました。
ユウヤ様がステータスを確認すると言ってステータスを確認して、驚いている時にとある生物が拠点の中に入って来たのです。