No.35~ゴブリン襲撃イベント20
一方、ユウヤがゴブリンエンペラーに対して演技をしている時、シュウ達は急いで他の門に向かっていた。
「えっと…ユウヤさん、大丈夫何ですか?
多分東門だけ襲って来ないのは可笑しいから私たちが他の所に行ったらゴブリンが攻めてくるんじゃ…」
「大丈夫だよ!ユイちゃん、ユウヤはそれを分かっていて私たちに増援に向かわせたんだよ、それに」
「ユウヤさんはこのゲーム内最強ですから、例えゴブリンが10000体一度に襲って来ても簡単に倒せます」
「あっ!それボクが言おうとしたのに!」
「勿体ぶるのが悪いんじゃ無いですか!」
「10000体かぁ、あの人だったら倒した後に良い経験値になるからもう一回来ないかな、とか言いそうだよな、」
「それ分かる、って俺たちそんなにユウヤと行動してないのに、イメージが浮かんできたぞ」
「何それ、って私もそのイメージ分かるかも、会って数回なのに、」
「「「「「ぷっ、あはははは!」」」」」
ヘルシャフトとシュウは言い合いをしながら、レンとユウはヘルシャフトが出した10000体のゴブリンを倒すユウヤを想像し、それを会って間もないユイすらも想像できた事で、笑いが起きる。
さながら五人は十年来の友達の様に笑い合う。
街の中心に着いた5人はユウヤの指示通り、ヘルシャフトとシュウは北、レン、ユイは西、ユウは南に向かう。
増援に着いた5人は破竹の勢いでゴブリンを倒し、防衛戦を成功に納めた。
この防衛戦を期に5人の名前はユグドラシルオンラインのプレイヤーに轟いた。
はぁ、あっけない、ゴブリンエンペラー、雑魚過ぎじゃ無いか?まだリザードマンブラックと戦っていた時の方が苦労したぞ。
じゃあ止めを刺しますか。
俺が刀を振り上げ、止めをを刺そうとするとゴブリンエンペラーが声を上げる。
「まっ、待ってくれ!人間よ、我に付け、そうすれば世界を支配した暁には世界の半分を貴様にやろう!だから見逃してくれ!」
うわぁ、今さっきまで殺してやるって言ってたくせに死にそうになったら命乞いかよ、こりゃあどうしょうもねぇな。
「はぁ、見苦しい、」
ゴブリンエンペラーに止めを刺す。
ゴブリンエンペラーは叫び声をあげながらポリゴンとなり、ユグドラシルから消滅した。
ゴブリンエンペラーのポリゴンが完全に消滅した時、ワールドアナウンスが流れた。
『ゴブリン襲撃イベント、シークレットボス、ゴブリンエンペラーの討伐が確認されました。
全プレイヤーに討伐ポイントを10000ポイント配布、討伐者のユウヤ様には50000Pが配布されます。
皆さん、今回のイベントも残り僅か、皆様頑張ってください』
ありゃ、名前出されちゃった。
まぁ別に目立ちたく無い訳じゃ無いから良いけど、後でヘル達に言われるだろうなぁ。
まぁ後は皆がゴブリンを掃討するだけだから、気長に待ちますか。
その後は一旦落ち着いたヘル達と連絡を取りつつ、ゴブリンキングの討伐が確認されるのをまった。
連絡を取った時、やっぱりヘル達にユウヤがあの後何かやらかすと思ってた、と言われた、解せぬ…俺はただ街を守っただけなのに。
ゴブリンキングの討伐が確認された後、俺たちプレイヤーは中央広場に強制転移させられた。
広場で待っていると陽菜が現れた。
「やぁやぁ、皆、イベントお疲れ様~それじゃあ今回のイベントの貢献度を表示するね、貢献度はイベント中のゴブリン討伐と街の防衛の2つがあって、それぞれの順位が表示されるよ~」
画面に貢献度と言うのが出てきた。
成る程、ランキングとして出てくるのでは無くて自分の順位が表示されるのか。
俺の順位は両方共一位だった。
「皆確認出来た~?順位によって称号が得られるよ、それじゃあ皆、稼いだ討伐Pをアイテムに交換して、今後の攻略も頑張ってね~」
陽菜が消えるとイベントが終わったからか、周りにいるプレイヤー達が騒ぎだした。
俺はヘル達にメッセージを入れて、ステータスを確認する。