番外編～4(シュウ編1)
俺は今先日に続いて島の外に出ている。
なんで俺がまだ東京に居るかと言うと、ヘルが俺とデートしたとシュウに自慢をしたところシュウも俺と出掛けたいと言ってきたからだ。
一旦島に戻ってまたこっちに出てくるよりもそのまま東京のホテルに泊まっていると方が行動しやすいという事で俺は東京のホテルで寝泊りをしていたのだ。
まぁ東京に居る間はユグドラシルオンラインにログインする事は出来ないが、1～2日だし、イベントも開催していないので問題ない。
ピロンという機械音がスマホからなってスマホを確認したらシュウからメッセージが来ていた。
メッセージの内容はもうすぐ待ち合わせ場所に着くといったものだった。
俺は了解、俺ももう少しで着くと返信をして待ち合わせ場所に向かう。
待ち合わせ場所に着いた俺は周りを確認してシュウが来ていないかを確認する。
「ん？あれは…」
俺はとある場所にシュウらしき人影が見えた。
その場所をよく見るとシュウが三人の男たちに囲まれている所だった。
「ナンパか、シュウも運が悪いな」
シュウは美少女なのでナンパされるのも分かる。
俺は早足でシュウの方に歩いて行き、大声で声をかける。
「おーい！」
「裕也さん！」
シュウは俺の声で俺に気づいたみたいで俺の名前を呼んだ。
「誰だお前？」
三人の内の1人が俺に向かって話しかけてくる。
「そっちこそ、俺の彼女になんの用だ？」
友達といっても良かったが、こういう場合は恋人の方が都合が良い。
「か、彼女…///」
恥ずかしいのかシュウは頬を染めて恥ずかしがって居る。
「まぁそんな訳だから翔子は連れて行かせて貰うぞ」
「おい！テメェ！」
こういう奴は逃げるのが最適と俺はシュウの手を強引に取って走って逃げる。
俺の行動に呆気にとられた男たちは追いかけてくるが俺たちには追いつかない。
「痛！」
「どうした？ってやっちまったな」
逃げている途中シュウの声が聞こえて後ろを振り向くとシュウが履いているのはハイヒール。
どうやら靴擦れを起こしてしまったみたいだ。
「おい！何処行きやがった！」
「シュウ、すまない」
「えっ？キャッ！」
俺は一言謝罪の声を掛けてシュウをお姫様抱っこで抱えて走る。
「ふぅ～どうやら撒いたみたいだな…シュウ、大丈夫か？」
「は、はい、大丈夫です…」
シュウは顔を真っ赤にしていたが俺に返事をかえす。
「じゃあシュウ、足見せてみろ」
「はい」
俺はシュウに靴擦れの所を見せる様に言い、シュウは言われた通りに足を俺に見せる。
「大分痛そうだな…歩けそうか？」
俺がそう聞くとシュウは少し痛みますけど歩けますと言った。
まぁ歩かせる気は無いんだけどな。
「えっと…裕也さん？」
「ほれ、おぶってやるから早く乗りな」
俺はシュウの前に行って屈んで言う。
「えっと…歩けますし大丈夫ですよ」
シュウはまだ足が痛いだろうに元気そうに俺に答える。
「怪我をしている女の子をそのまま歩かせる訳には行かないよ…後30秒以内におぶられないと強制的にお姫様抱っこで移動するからな」
「えぇ！」
シュウは驚いていたが俺はカウントダウンを開始する。
すると少し戸惑った様子だが、俺の背中に乗ってきた。
「よし、じゃあ行くぞ」
俺はシュウをおんぶした状態で近くにある薬局を探して絆創膏を買う。
そして近くにあるベンチを探してシュウを下ろして靴擦れをしているところに絆創膏をはって一応だが応急処置をすませる。
「よし、これで一応は大丈夫だろうシュウも痛みは大丈夫か？」
「はい、一応歩く分には大丈夫そうです」
良かった、一応は大丈夫そうらしい。
「じゃあこれからどうする？少し休んでから行くか？」
俺はすぐに買い物に行くかを聞く。
「いえ、行きましょう、大した痛みも有りませんしね」
「了解、まぁキツくなったら言ってくれ、おんぶでもなんでもやってやるから」
「はい！」
俺の言葉にシュウは眩しい笑顔で答えてくれた。
