番外編2~恋愛相談
これは、とある日に起きた出来事である。
「恋愛相談?」
「ああ、お前にしか頼めないんだ!本当に頼む!」
現在俺は以前ネットゲームを共にプレイしていたネッ共こと、tomoがユグドラシルオンラインを買ったと言うことで初心者レクチャーをしていた…筈なのになんでいきなり恋愛相談になってる?
「本当に頼むよ、お前イケメンだし、告白された事も有るだろ、どうか俺に慈悲を」
「お~け~分かった、話を聞いてやるからすがり付くんじゃねぇ、悪質プレイヤーと間違われるだろ」
いや、端からみたらトッププレイヤーにすがっているこいつの方がイメージ悪くなるか、まぁそんな事はいい、まずは話を聞くか。
「それで、なんでお前はいきなり恋愛相談なんて言い出したんだ?」
俺がそう聞くとtomoは顔を赤らめる…男がやってても需要がない、つうかきめぇ
「好きな人でも出来たん?」
「そうなんだよ!でも告白するには自信がねぇから、ユウヤに恋愛のレクチャーをして貰おうと思った訳だ!」
自信満々にどや顔までしてそう言ってくるtomo、こいつは俺を全知全能の神とでも思っているんじゃ無かろうか。
「話は聞いてやる、でアドバイスも一応してやる、ほら話せ」
「お、おう」
俺が急かすと少しずつ話すtomo。
「俺がニートやってたのは知ってんだろ?それで、お前のお蔭でニートを脱却、学校に通い始めた訳だが」
「そうだな」
学校に行くように説得して、現実で会って美容院やら服屋なんかに付き合いつつ、引きこもる前のイメージをぶっ壊す手伝いをしたんだったけな。
tomoはアニメに居そうな隠れイケメンで前髪を伸ばしていて、目が隠れている+メガネ、そして自分の容姿に自信がなく雰囲気が暗いという事で虐めを受けていたらしい。
なので前髪をバッサリ切って目が見えるようにして、かつメガネからコンタクトにチェンジさせてから学校に行かせた。
すると学校の連中はこんな奴居たか?という雰囲気になり、明るく挨拶をしたお蔭で以前のイメージを完全にぶっ壊してちゃんと学校に通えるようになったんだったよな。
え?なんで俺が学校の中の様子まで分かるのかって?そんなのバレないように小型ドローンを使ってアイツを追跡してたからに決まってんだろ。
まぁそんなわけで顔はイケメン、雰囲気も明るくなったこいつはクラス内カーストはまあまあになったんじゃないか?
「その時に他の奴らは手のひらを返した様に俺に接してきたんだよ、今まで虐めていた癖に俺ら友達だよなみたいな雰囲気だしてよ、だけどさ、そのなかでも前と反応が変わらなかった子が居たんだ」
前と同じ反応?まさか!?
「違うって虐めてた側の人間じゃ無くていつも虐められた後に手当てしてくれてた子」
「なんだそっちか…tomoドM説が生まれそうだったのに」
わざと残念そうに言うと素早くツッコミが入る
「おい!なんで残念そうなんだよ!」
「まぁ冗談だ、それで、その子に惚れたと」
「ああ、あの子も虐めを止めようとしたら自分が標的になりそうで怖くて注意出来なくてゴメンって謝ってきたんだ…泣きながら、自分のせいじゃないって言うのにさ、その子の優しさに惚れたっつうかさ、もうすぐ卒業だろ、そうしたらもう会えなくなると思うとこう胸が締め付けられる様に苦しくなってだな」
成る程、完全に惚れてるじゃないか。
まぁ学校に復帰させるときにその学校については調べたからその子の事は既に情報が有る。
奥田華、18歳、毎朝花壇の花に水を上げたり困ってる人が居たらほっとけないタイプ。
典型的な優しい女の子ってパターンだ。
この場合何気ない行動が相手を勘違いさせる…ってパターンが有るのだがこの子はアイツに惚れているという事が判明している。
情報によると中学の時にチンピラに絡まれて困っていた時にアイツが助けに入ったって事が有ったらしい。
アイツは絶賛中二病中でぼこぼこにされたが無事でよかったと笑いかけられた所でノックアウト。
その後は出会う事も無く高校に進んだが運命の如く本人を発見したが声を掛けることが出来ず1年間が経過。
その後にアイツが虐められているという噂を聞いた後にぼろぼろのアイツを発見、それがきっかけで手当てと少しの会話をする様になったらしい。
「おい、tomo当たって砕けろだ、告白しろ、以上」
「おい、お前ならもっと何かあんだろ」
「本気で付き合いたいなら自分の全力で相手に誠意を見せるんだ。
分かったか」
「誠意ねぇ…分かったよ告白してみる…けどもし振られたら憂さ晴らし付き合ってくれよ」
そう言ってtomoはログアウトした。
翌日に有ったらアイツは満面の笑みで告白に成功したと言っていた。
後日にアイツの同級生に聞いた所、誠意と言ったがまさかプロポーズ擬きの告白をするとは。
tomo告白のセリフ
「何があっても幸せにするんで付き合ってください!」
まぁ相手もアイツの事好きだったからもちろん告白は大成功。
後日にtomoから割りの良いバイトを教えてくれと言われた。
結婚を前提に付き合いたいから少しでも金を貯めたいんだと。
バイトは俺の手伝いをさせる事にして、まぁ幸せになってくれたら嬉しいとは思う。