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No.184~誕生日5

「っしゃ!俺が王様だな」


最初に王様になったのレンだった。


「じゃあ最初の命令は…1番と4番が俺に食材アイテムを献上するでいいか、最初だしな」


俺の番号は…4番だな。


「当たっちゃったかぁ、じゃあはい、これで良い?」


どうやら1番はヘルだったらしい。


「俺はこれでいいかな」


パーティからレンを選択してトレード画面を開きあるアイテムを送る。


「ふふふ、苦しゅうない…ておい!ユウヤが送ってきたアイテム、レア食材じゃねぇか!」


俺が送ったのは修羅が育てているキングブルの肉だ。


キングブルは魔力のこもった食材を食べて成長するため、非常に美味しい肉と言われている。


「しかも最高品質とか…遊びであげていいアイテムじゃねぇぞ」


「まぁ修羅が育てている牛肉だからな…それに王様なら器の大きさを示すべきだと思わんかね」


「と言いますと?」


俺の言葉にユウが乗ってくる。


「俺が上げた肉は王様ゲームが終わった後皆で食べようぜって事で良いんじゃないか?」


「まぁ皆で食べた方が旨いからな…よし、それでいいか」


「やった!美味しいお肉がタダで食べれるなんて」


とゲームの後に肉を食うことになったので盛り上がった。


「じゃあ次、割りばし取ってくれ」


皆が割りばしを取ったのを確認する。


「やった!私が王様」


次に当たりを引いたのはヘルだった。


ヘルは命令を考えながらニヤニヤと笑みを浮かべている。


(ふざけた命令じゃなけりゃいいんだけどな)


あの様子だとろくなことを考えて無さそうだ、と思っていたのだが、ヘルの出した命令は意外とマトモな奴だった。


「じゃあ5番は次の王様の命令が終わるまで語尾に「にゃん」を付けて喋ってね、言っておくと会話に参加しなくなるのは無しで」


なんともまぁえげつない命令を考える物だな…女子ならともかく男が「にゃん」をつけて喋るとか絶望しか感じないぞ。


「なん…だと」


…どうやら5番を引いていたのはユウの様だな。


恐れていた事態が起こってしまったな、ユウは絶望からかorzよポーズを取って固まってしまった。


「いや~当たりも当たり、大当たりだね!最初はシュウかユイちゃんに当たれば良いと思ってたけどこのパターンも面白いじゃん」


「くそぉ!なんで俺が…にゃん」


「ぶは!」


ユウがにゃんと言った瞬間にレンが吹き出す。


「おまっ、その声でにゃんとか…マジで死にそう、腹痛てぇ」


レンはお腹を抱えて笑い転げている。


「自分じゃないからって笑いすぎだろ…絶対に俺が王様になったらお前らにも同じ命令を出してやるからな!…にゃん」


最後の語尾のせいで雰囲気がギャグみたいにしかならないな。


ああ…レンがもっと笑ってる、あ咳き込んだ。


「おい!早く次のゲームを始めるぞ…にゃん」


まぁ早くこの状況を終わらせたい気持ちは分かるから引いてやるか。


「ほら、皆、引いた引いた」


ヘルはまだユウを弄りたいのかしぶしぶといった様子で割りばしを引く。


「しゃぁ!来た来た来た!」


どうやら当たりの棒を引いたのはユウみたいだ、さて、あの感じだとさっきの命令を全員にするって感じか。


「俺の命令は王様以外の全員が次のゲーム終了まで語尾ににゃんを付けて話すんだ、勿論喋らないのは無しで…にゃん」


おお、ちゃんと最後までやるんだな…ん?最後?


「ユウお前忘れてないか?ヘルの命令は次の命令が終了するまでにゃんを付けるだから、お前も次の命令が終わるまではにゃんをつけなきゃいけないんじゃないか?にゃん」


そう伝えるとユウはハッ!と驚いた顔をしてまたorzのポーズを取って固まってしまった。


「ちゃんと考えてから行動しないからこういう事にするなるんだにゃん」


ヘルがユウを煽る様に喋りかける。


「クッソォォォォ!!」


ギルドハウスの中にユウの叫び声が響き渡った。

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