No.159~ダンジョン解放前イベント33
カオスドラゴンのドラゴンブレスにより俺の右腕は消滅した。
だが、ドラゴンブレスで力を使い果たしたのかカオスドラゴンは地面に落ちていく。
ズドーンと地面が振動して地面が少し陥没する。
俺はホバリングをしながらカオスドラゴンの元に降りていく。
カオスドラゴンは動かない体を無理やり起こして俺を睨む。
その瞳には先程とは違い、闘志が宿っていた。
今まで自分と渡り合える者が現れず、その身に宿す力を持て余していた確かに最初は俺の事を嘗めていたのだろう。
そして俺にやられ激情にかられ、そして敗れた。
だが最後にはいっし報いて俺の腕を消し飛ばしたのだ。
地に落ちても龍としての誇りが言っているのだろう、自分はまだ戦えると…だが、もうその身は動かないのだろう、立っているのがやっとといった様子だ。
だからこそその誇りを傷付けないよう俺の最大火力で葬ってやる。
俺は持てるMPを全て消費してドラゴンブレスを放つ。
俺の放ったドラゴンブレスはカオスドラゴンを塵1つ残さずに消し飛ばした。
俺は龍神化を解除する。
先程と同様に一瞬体が光り、光がおさまった頃には元の姿に戻っていた。
俺はメニューを開きドロップアイテムを確認する。
ドロップアイテムは混沌龍の爪、牙、鱗。
そしてラストアタックボーナスに出たのが混沌の欠片というアイテムだった。
混沌の欠片
カオスドラゴンの力の根元ともいえる物の欠片、本来同時に素材として使えないアイテム同士でもこの欠片を使用する事で使える様になる。
成る程…通常火属性の付与と水属性の付与を同時には出来ないが、この混沌の欠片を使う事によって1つの武器に色んな属性の付与が出来るようになるって訳か。
なんだか凄いアイテムだな…これを使えばもっと強い武器を作ることが出来そうだ。
オリハルコン合金の刀はカオスドラゴンが硬すぎて攻撃してダメージは通ったが直ぐに壊れてしまったからな。
そして俺はイベントポイントを確認する。
100階層すべてのモンスターを討伐して得られたポイントは…101万ポイントだった。
101万…ステータスチケットがいつも通りだと1000p×100枚で10万ポイントはするし、スキル経験値が得られるアイテムもステータスチケットと同じで10万ポイント使用するからガチャで100万ポイントを入手する為にはコロシアムを周回しないといけない。
コロシアムの周回は後で行くとして、今から今回のコロシアムで入手した素材を使ってメインウェポンを作ろうと思う。
早速武器作りをする為に生産室に転移する。
生産室に着いた俺は早速武器を作り始める事にした。
素材はオリハルコン合金、そしてベヒーモス戦とリヴァイアサン戦で手に入れた陸と海の宝珠、そして混沌の欠片にカオスドラゴンの爪と牙、最後に俺が龍神化した状態で採取した龍神の爪と牙だ。
それらの素材を元に最強の武器を作る。
しかしその分作成難易度は過去最高だろう、気が抜けない戦いになりそうだ。
まずは素材の加工からだな。
ストレージから海と陸の宝珠、カオスドラゴンと龍神化した俺の牙と爪、そして混沌の欠片を取り出す。
これらの素材を炉に入れる。
ただ炉に入れただけでは火力が足りないため、炉に魔力を注いでいき火力を高めていく。
加工が終了すると四角くインゴット化された素材としてストレージに入れられる。
このゲームは非常にリアルだが、こういう生産はゲーム要素が大きい。
どんなに頑張っても爪や牙をインゴット化なんて出来ないからな。
そして先程作ったインゴットで刀身を作り、オリハルコン合金で鞘と柄の部分を作りあげる予定だ。
「終わった~」
俺は数十分にも及ぶ生産を成功させ、新たな刀の製作に成功した。
作成難易度が非常に高くて一瞬の油断が命取りになるような作業を集中し続けるのは至難の技だったがどうやら上手く行ったようだ。
俺の目の前には作り上げた刀のステータスが表示されている。