No.101~ギルド対抗戦1
ギルドハウスの作成、及び防衛システムが完成して3日後、遂に日本サーバーによる最強ギルド決定戦、ギルド対抗戦が始まる。
このイベント、ギルド対抗戦は昼の12時~1時、夕方6時~7時の間他のギルドが作ったギルドハウスに侵入し、相手ギルドの旗を奪い取るという物で、最終的には取った旗の数と撃破したプレイヤーの数でギルドランキングを作るという物だ。
個人でもプレイヤー撃破数、旗の取得数のランキングがある。
「皆、集合してくれ!」
俺はギルドハウスで皆を呼ぶ。
対抗戦開始まであと20分位、これからの方針を発表する為だ。
「じゃあ対抗戦をどう行動していくか言うぞ、」
「はいは~い」
皆が集合したのを確認してから話す。
「先ずは、防衛はユウとユイに頼む」
「おう、分かった」
「はい、頑張ります!」
二人の了承を得たので説明する。
「さて、この二人を選んだ理由は簡単に言うと二人がこの中で遠距離攻撃が得意だと言うことだ、先ず俺の作った防衛システムにより相手の攻撃が届かない所から攻撃をする」
ここまで良いか?と聞くと皆が頷いた。
「ここで攻めてくるプレイヤーはいきなりの砲撃によって大分数を減らすだろう、そこに遠距離が得意な二人で城に近づく前に倒しきってもらうという訳だ」
「なぁ、ユイの魔法ならともかく俺の銃じゃそこまで遠くの敵には当てられないぞ」
まぁそれを言われるのは分かっていた。
「まぁまぁ慌てんなってそこでユウにはこれを用意した」
俺はストレージから一つの銃を出す。
「こ、これは…ライフルじゃねえか」
そう、今日のために俺はユウにライフルを作ってきたのだ。
性能としては命中補正、射撃スキルの補正が上昇する、反動軽減、魔力で銃弾を作る事が出来ると言った物だ。
「お前…この性能は今出していい代物じゃ無いぞこれ」
ユウがそういうと皆もライフルの性能を確認する。
「こ、これは…」
「うわ~これは相手のプレイヤーが可哀想になるね」
「はい、威力も高いのに反動が少なく、魔力を注ぐだけでリロードもいらないって相当だと思います」
「俺視覚外からこんなん撃たれたら避けられる気がしないんだけど」
「私もです、現状のステータスじゃ戦いたく無いですね」
上からシフォン、ヘル、シュウ、レン、ユイの順番で言ってくる。
「まぁ見てもらった通り遠距離から攻撃をする分には負けることはない、まぁ相手の攻撃範囲外から攻撃をするって感じかな、ユイは魔法が当たる距離まではユウのサポート、そしてある程度プレイヤーが残ってる様だったら広範囲魔法で攻撃をしてくれ」
「はい!」
「逆にこれを使って負けるなんてあり得ねぇだろうが」
二人は元気良く答える。
「じゃあ時間までは射撃場で練習をしておいてくれ」
「おう、分かったぜ」
ユウを見送ってから
「じゃあ次な、他のメンバー、つまり、隠密行動が得意なヘルは俺が暴れて注意がそれてる間に旗を回収、次に敵に囲まれても対処が可能なシュウは単独で他のギルドを襲撃、レンはシフォンと一緒に行動してくれ、シフォンはレンのサポートな」
「「「「了解(です!)!」」」」
「俺は単独で他のギルドを荒らしてくるから、それじゃあ時間まで解散!」
10分後、俺たちは再び集合する。
「それじゃあさっきの段取り通りにな」
「「「「おう!(はい!)(オッケー)」」」」
そしてギルド対抗戦、一回目が始まる。
「じゃあ皆頑張れよ」
「おう、ユウも防衛は任せたぜってこりゃぁ」
ユウに一言を言おうとしたが周りを見渡すと大量のプレイヤーがこちらに向かってきているのが確認できた。
「よし、作戦変更!今から俺があのプレイヤーの群れに突撃してくる事にする」
「ええ!!」
そう伝えるとヘルが驚いた風に声を上げる。
「こう言うのはインパクトが大事っていうだろ、いっちょぶちかまして来るさ」
そう言って俺は何百人というプレイヤーの群れに歩いていった。