No.6～言いがかりとGMコール
人の事をいきなりチーター呼ばわりしてきた失礼なプレイヤー(シュヴァイン)を無視しながらその場を離れようとすると、シュヴァインが俺の肩を掴んできた
「待てって言ってるだろ！」
肩を掴まれた俺はシュヴァインの方に向きさも自分に対して話しかけてきたの？という感じに話す。
「あれ、いきなりチーター止まれ！とか言っていたので、てっきり自分以外の誰かに言っているのかと」
俺はいきなりチーターと言われ少しイラつきながら答える。
「お前以外に何処にチーターが居るって言うんだ！」
「で、俺に何の用ですか？要件が有るなら早く済ましてもらえます？やることあるんで、後、いきなり人の事をチーター呼ばわりとは失礼じゃないですか？」
「うるさい！β最強の俺を差し置いてランキング1位、しかも俺より5レベも高いなんてチートを使ったに決まってる！」
シュヴァインの言い分は意味がわからない、βで自分が一番強かったのだとしてもレベルは引き継いで無いし、自分が一番強い訳じゃ無いだろうに。
「で、それだけ？じゃあ用が無いなら行っていいですか？」
俺は自分の理解から外れた人を理解しようとしないでズルをしていると考える人間がきらいだ。
そう言う人間は人の才能を腐らせる。
たまにゲームをしていると居るんだよな、自分が強いって勘違いをして自分より強い相手をチーターって言う奴、というか前にもそう奴は居たけどそう言う奴に限ってPVPが弱いんだよなぁ、
「待て！デュエルだ！このゲーム最強が俺だって事を教えてやるよ」
シュヴァインがデュエルと言った瞬間、周りが騒がしくなった。
大方、ランキングの1,2位のデュエルと言ったからだと思う。
俺は周りの様子を見る、ざっと3～40人位はいるか、多分動画を撮ってる奴も居るだろう、良いことを思いついた！俺は頬がにやけるのを我慢しながらシュヴァインに言う、
「嫌だね」
「はぁ？」
「だから俺はデュエルをしないって言ってるの」
「なにぃ、逃げるのか！」
シュヴァインが顔を赤くしながら叫んでいる、よしよし、良い感じになってきた。
「いやいや、俺がお前とデュエルをするメリットが無いし、そもそもお前なんかとデュエルをしても楽しそうじゃ無い。
どうしてもデュエルがしたいんだったらこの条件なら受けてやるよ」
俺はシュヴァインにデュエルを申し込む内容は勝利条件、HPの全損、勝利報酬、相手の持っている全て、この条件をみせるとシュヴァインは
「こんなのできるわけ無いだろ！」
と言ってきた、なのでこう言うタイプは
「あれ、勝つ自信無いの？自分で自分の事を最強とか言っておいて受けられないの？まぁ受けないんだったらもう行くから」
「分かった！受けてやるよ、自分でこの条件にしたのを後悔させてやる」
(少し煽ったら乗ってくるんだよね単純というかバカと言うか)
シュヴァインがデュエルを受けると言ったのでメニュー画面からGMコールを選択する。
すると、光を放ちながら小さい女の子が出てきた。
「陽菜ちゃん参上！で、要件は？」
俺はGMとして陽菜が出てきた事に少しびっくりする、周りの人だかりでも「おぉ～」とか「陽菜ちゃんかわい～」とか」言う声が聞こえてきた。
「おい！何でGMコールをしてるんだ！」
「いや、負けてチートだ何だと言われるのがうざそうだからGMを呼んで実際にチートをおこなったかを観てもらおうと」
当たり前だろう、GMの元で公正な判断をしてもらわないと勝ったら何かずるをしたって言い出すからな、こいつみたいなのは自分が全て正しいと思ってるからな。
「陽菜はGMだからチートとかを使ったら分かるし、安心してデュエルをして良いよ！」
陽菜がそう言ってメニューを操作すると周りのいた人ごと闘技場らしき場所に転移されている。
自分が負けると思って無いだろう、シュヴァインが余裕の表情で片手剣を出す。
俺も刀を出して構えるとカウントダウンが始まった。
さぁシュヴァイン、俺のことをチーター呼ばわりしたんだ、二度とこのゲームが出来ないようにしてやる。
自分が最強だと思って戦った奴にボコボコにされたあげくそのデュエルの映像がネットに晒されるんだ。
俺だったらもうそのゲームはプレイ出来ないね
