シンガーⅲ
仰け反って、盛り上がる姿を描いた……アレは描けたと言っていいのかわからないところではありますが、雰囲気は好きです。自分で描いといて言うのもなんですけどね、「好きです」。
ちょっと開き直って、今回は歌い出しのような、サビに入る前の少しのタメのような表情で歌って欲しいのであります。
で、コレ
鼻と口から描くのが好き、と言いますか落ち着くといいますか、癖?なのかしら…
斜め横を向いた顔にして行きます。
今回は早めに肌も塗りました。やけっぱちになるくらいなら、さっさと作ろう頬とデコ――
向きはいい感じ。
けれど、今のままの表情はイメージと違うので、目を入れ、口を試行錯誤、そして端にい過ぎるような気がしたので前進させます。
――が、バランスと言いますか、また迷走する恐れを感じたので、別のレイヤーに補助線を描き込んで顔の輪郭をハッキリさせて行きます。
うーん、まずまず…?
しかし表情が気に食わない。眉の辺りが嫌なのか、口元が嫌なのか、
……行き詰まりそうだったので髪に移動しよう。髪を描き込めば雰囲気がよりわかりやすくなるかもしれん…と、髪とあと目を濃くし、マイクも描き込んで見ました。
おお…、おお…、お化けだ……
「悪霊退散!」
ということで、睫毛を加えラメも入れた。けれども、右側がまたもおかしなことになりつつある。おかしくなる前に髪を仕上げる。何か別のところで落ち着いてから、新たな気持ちで取り組んだ方がいいことを勉強したので――
私の描く人間は、目が離れやすい。
だから、鼻に寄せるのであります。
……どうにも、どうにも厳しいのでタレ目にし、鼻筋に目頭を寄せ、口元もどうにかならんものかと、あれやこれや色を塗っては塗り直しを繰り返し、やっと完成であります。
『シンガー』
お粗末さまでした。
ゾンビから欠食画良くなり、人間になったようです…




