*挿絵の話
“みてみん”にて、他の方の絵を新着でつらら〜と眺めているときに思うことがある。
「あ、この人あの漫画――漫画家さんが好きなのかな」
って。凄い特徴ある、いかにも!ではなく、髪型とか体付きとか。
そういうのを見ると、自分がいつ一瞬でも「漫画家になりたいなぁ」と思う切っ掛けになった人の絵に似る……といいますか、完成形に近くなるのだろう、と。
それが良いとか悪いとかでなく、じゃあ私はどの漫画家さんなり絵を見て、「絵を描くって楽しんだろうな…」とインプットされたのか探りたなったのである。
私の場合、昭和の少女絵だった――…
しかも、誰とかではなくて、少女絵を描くのが好きだった伯母さんが子供の頃に大学ノートに描きためた絵を見て、「こんな風に描けたら気持ちいいんだろうなぁ」と思った。
伯母さんの絵はそりゃあ上手かった。
身内びいきではなく、何度も消しゴムで消しては描くを繰り返した絵もあったけれど、大人になってから“少女絵”があるってことを知って、思い比べても遜色ないほど可愛らしく、ときに切なく、描かれた女の子達だった。高橋真琴氏の絵がもう少し庶民的? キラキラが抑えられた感じの絵だった。
その伯母さんが描いた絵の中で一番のお気に入りがあった。少女よりも大人びた――高校生くらいの歳の子が一粒涙を零しながら笑っている、そんな絵だ。
今では記憶にあるだけだが、髪の長さ、その表情は忘れることはないだろう。
いずれ、再現してみたいものだがはたして……
そんな、一番に、初めて――ではなくても印象深く「自分もこんな絵が描きたい!」と思ったかの話でした。




