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300文字の物語  作者: 帆ノ風ヒロ / Honoka Hiro
300文字の物語 〜Third Season〜

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ダイヤモンド 〜指輪編〜


 十周年にダイヤモンドだなんて、

 メディアに踊らされているとしか

 いいようがない。


 ひとり苦笑して、

 屋上から見上げた空。


 そこは今日も

 悔しいほどに青くて高い。


 指輪の入ったケースを転がし、

 排気ガスのように黒い

 ため息を吐いた。


 全てを投げ捨てられたなら、

 僕の人生はもっと輝くのだろうか。

 それとも、くすんでゆくのだろうか。


「どうして君なんだ」


 日に日にやつれてゆく姿を前に、

 何もできないもどかしさが募る。


 せめて元気付けようと、

 記念日のために買った指輪は、

 今もこうして渡せないまま。


 君の命が果てるというなら、

 いっそこのまま

 五十八面の世界へ

 閉じ込めてしまいたい。


 美しいものは美しいままで。


 それを永遠に

 留めておけたらいいのに。


角掛みなみ様がYou Tubeにて展開されている「サカイメの書架」。

二月の応募作品です。

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― 新着の感想 ―
[一言] 最後の二行が胸を打ちます。 二月の応募作品ということですが、今の世の中と照らし合わせると預言のようです。 一日も早く特効薬が開発されるといいですね。(汗
[一言] 中盤の台詞が劇的ですね。 もとは同じものでも、与えられた運命が違うことへの遣る瀬なさを感じました。 歴史を感じる「儲け話編」と現代的な「指輪編」。 一対の物語の主人公が、どこかで繋がってい…
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