表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
300文字の物語  作者: 帆ノ風ヒロ / Honoka Hiro
300文字の物語 〜Second Season〜

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

69/136

イノベーションと81マスの聖域


 休日の午後。

 押し入れから将棋盤を持ち出して、

 名人戦の棋譜を再現してみた。


 たった81マス。

 その聖域で起こる、至高の頭脳戦。


 僕の感覚は鋭敏に研ぎ澄まされ、

 思考が明瞭になってゆく。


「毎週毎週、良く飽きないわね」


 デザートの器を持った彼女が

 盤面を覗き込んできた。


「邪魔しないでくれ。

 もうすぐ大詰めなんだ」


「あら。ごめんなさいね。

 でも、ルールとはいえ、

 型に填まった動きしか

 できないなんて可哀想」


「どういう意味?」


「型破りで大胆な発想も、

 時には必要なんじゃない?

 先人のやり方をなぞってるだけじゃ、

 イノベーションは起こせないわよ」


「それは、僕への皮肉?」


 タピオカの入ったゼリー。

 それを食べる彼女へ苦笑で応えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
[良い点] まず、将棋盤って81マスなんだぁ。 ここから始まりました。 将棋は詳しくないのですが、彼女とのやり取りが楽しかったです。 彼女のアドバイスが彼に届きますように。 将棋は奥が深そうですね…
[良い点] 最新話読ませていただきました。 いいですね。この大人な感じ。 こんなアダルトなリア充がなぜ将棋を!?というツッコミを心でしながら、やっぱり憧れますね。 こう言う二人の大人な関係。本当に…
[良い点]  将棋……どんなパターンで来るかと思いきや、案外ドストレートでしたね。言われてみると、確かに将棋の駒の動きは常に一定ですが……。相変わらず女性が一枚上手なようで。  タピオカゼリー……馬…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ