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300文字の物語  作者: 帆ノ風ヒロ / Honoka Hiro
300文字の物語 〜Second Season〜

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童話

「みんなは幸せに暮らしましたとさ。

 めでたし、めでたし」


 童話集を閉じると、意識は現実へ。

 おとぎの国を出た僕の横では、

 こどもが小さな寝息を立てている。


 いつか自分が見聞きしていたもの。

 それをこどもが受け継ぐことを、

 とても感慨深く思ってしまう。


 伝統を継ぐ、だなんて

 大それたものではないけれど、

 名前が、血が、意思が、想いが、

 こうして後生(こうせい)へ繋がってゆく。


 僕の命もいつかは尽きる。

 ひ孫の代ともなれば、

 僕を知る人はなくなるだろう。


 それが無性に寂しい。


 この童話のように、

 語り継がれるような(あかし)を残したい。

 僕が生きていた証が欲しい。


 愛する人と結ばれた。

 それ以上を望むのは我が儘だろうか。

 この葛藤は、(せい)ある限り続くだろう。


角掛みなみ様が展開されている「サカイメの書架」。

七月の応募作品です。

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