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300文字の物語  作者: 帆ノ風ヒロ / Honoka Hiro
300文字の物語 〜Second Season〜

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51/136

止まなければいいのに


「どうしてこいつは進化しないんだろう?」


 傘の縁から見上げた空。

 そこには、僕をあざ笑うようなリズムを刻み、

 執拗に降り注ぐ雨。


「傘のこと?」


 君は不思議そうな顔で首を傾げた。


「こいつ、昔から変わらないだろ?

 体の周りにバリアが広がる

 レインコートとか作れないのかな?」


「わかってないのね」


「なにが?」


 今度は僕が不思議に思う番だった。

 君は突然に傘を畳み、全身で雨を受け止めた。


「濡れるよ」


 慌てて傘を差し出すと、

 君は極上の微笑みと共に、腕を絡ませてきた。

 そうして上目遣いで僕を見る。


「傘がなくなったら、こんなことできないでしょう?」


「今日からは、君と同じだけ傘を大切にするよ」


 このまま、雨が止まなければいいのに。

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